衆参両院の正副議長は16日、天皇退位等についての立法府の対応について国会内で協議し記者会見を行った。大島理森衆院議長は、正副議長4者の総意として本件が国の基本にかかわる重要な問題であることから(1)両院合同で取り組む(2)静ひつな環境で節度ある真摯な議論を各党に求める——ことで合意したと発表した(写真は記者会見する両院正副議長)。

 天皇退位に関する対応を立法府が議論する理由については、日本国憲法で天皇の地位が国民の総意に基づくものであり、国民は正当に選挙した国会における活動を通じて行動するとしていることから、「全国民の代表機関である立法府が国民の総意を見つけ出すべく努力することは憲法の精神にかなうものであり、当然の責務と言える」と説明した。

 記者団からとりまとめの時期について問われた大島議長は、「いつまでも議論するのがいいかどうか。各党の感触を得ながら、各党各会派の意見を聞きながら進めていきたい」と述べた。政府の有識者会議との関係については、「(政府が)立法府にどのように相談に来るのかまだ分かっていない。それが来た時は、政府の考え方を踏まえたうえで、各党各会派で勉強し意見をまとめてもらう」との考えを示した。

衆参両院の正副議長

衆参両院の正副議長