枝野幸男幹事長は17日、福島市で開かれた「ましこ輝彦福島1区総決起集会」に出席し、参院選に党公認で福島県選挙区から立候補予定の増子輝彦参院議員を激励した。集会は福島1区総支部長の金子恵美衆院議員が主催し、来賓として枝野幹事長のほか連合福島の今泉裕会長、県外から荒井聡、小山展弘両衆院議員が応援に駆けつけた。

 枝野幹事長は、「対案がない」など民進党批判を繰り返す安倍総理について、日本の領土・領海を守るために自衛隊と海上保安庁の連携を定めた法案を民進党は出しているが、安倍内閣が成立させた安保法制には自衛隊を海外で活動させることばかりで「領土・領海を守るための条文は1つもない」と指摘し、「対案がないのはどちらなのか」と批判。

 その上で「安倍総理はパフォーマンスだけはうまい。ポピュリストとしては天才だ。福島では『自民党政権になったら復興を加速させる』と言っていたが、3年半経って加速したか。もうそろそろパフォーマンスの政治から脱却しよう。暮らしの下支えをすることで普通の人が豊かになり、結果的に経済全体にいい影響を与える、そういう政治にしよう」と呼びかけ、「増子さんはしっかりと地に足つけて、地道に福島の復興のために頑張ってきた人だ。この力を、引き続き皆さんの力で福島の未来のために使っていただきたい」と力を込めた。

ましこ輝彦予定候補者

 増子参院議員は、東京電力の第三者委員会の報告書について「政治的な意図を感じる」と述べ、「自民党は勝つため何をやってくるか分からない。福島と沖縄は安倍総理にとっての鬼門だ。ここで負けたら、事実上の安倍内閣の肯定につながる。だから勝たなければならない。これを勝ち抜いていくのは、皆さんの力しかない。相手があらゆる手段を講じてくるならば、こちらは正々堂々とそれを受けて、みんなの真心で勝とうではないか」と呼びかけると、会場から大きな拍手が沸き起こった。

 福島第1原発事故について、「(事故以前は)『原発は安全だ』という安全神話にどっぷり浸かってしまっていたことを、国政に携わる者として本当に申し訳なく思っている。今日は、浪江、双葉の皆さんも来てくれているが、福島県民の皆さんにご苦労をかけていることに、あらためておわびを申し上げる」と頭を下げ、「いちばんやらなければいけなことは福島の復興・再生だ」と強調。「オール福島で頑張っていきたい。その先頭に増子輝彦を立たせてほしい。原発を進めていく安倍政治にオーケーを出していいのか」などと力を込め、力を結集して政治の流れを変えようと訴えた。

連合福島・今泉会長

 連合福島の今泉会長は「震災以降の5年間を思い出してほしい。増子さんは懸命に県内を走り回って福島の復興・再生のために働いてきた。自民党の相手候補はどうか。先日会った自民党の人でさえ『何もやってない』と言っていたが、私もそう思う。この選挙は、『一生懸命やった人か、やらなかったか人か』を選ぶ選挙だ。福島は増子さんでなければ困る。一致団結して戦おう」と述べ、会場から賛同の拍手が起こった。

金子恵美衆院議員

 福島1区総支部長の金子議員は、「福島は復興を進めていかなけばいけないし、原発を全機廃炉にしなければいけない。それを自公の無責任な政権に任せておけないというのは、私たち福島県民が一番知っているはずだ」「この無責任政権を打倒するために福島県民が一丸となって増子さんの勝利に導き、この国の行く末を変え、本当の復興・再生につなげよう」と訴えた。

あいさつする枝野幹事長

あいさつする枝野幹事長