蓮舫代表代行は24日、参院選愛媛県選挙区から立候補した無所属新人の野党統一候補(民進党・社民党推薦)、ながえ孝子候補の応援のため愛媛県に入り、八幡浜市、大洲市で街頭演説を行った。

蓮舫代表代行

蓮舫代表代行

 八幡浜市の街頭演説で蓮舫代表代行は、安倍総理が「アベノミクスの効果が日本中津々浦々に広がっている」と発言していることに対し、「私が見ている景色は違う。明日が分からない、1年後が分からない、生活がどうなるか分からない。病院に行きたいがどうしよう、食事を1食我慢しようか。生活保護に頼らずに家計を切り詰めて必死で頑張っているのが、残念ながら今の日本の皆さんの姿ではないか」と指摘。「ちゃんと国民を見ましょうよ。ちゃんと皆さんの声を聞きましょうよ。処方箋は、診療を間違えたらまったく意味がない。皆さんの納めた税金を、一部の人だけの景色のいいところだけに再分配をしても残念ながら暮らしは変わらない。私たちはしっかりと皆さんの生活を支えるために税金の再分配を行っていく」「今日本がやらなければいけないのは、限られた税金、成長の果実は子どもたちに、現役世代の雇用の安定に、社会保障の充実に充て、そのことによって安心が生まれればそれは消費にもつながる。これが私たちの経済政策だ」と訴えた。

 憲法改正をめぐっては、「戦後世代の私たちが空気のように抱きしめているのが平和だ。失って初めて分かる思いを、もう二度と私たちは経験してはならないとつくり上げたものが日本国憲法ではないか。この憲法を時の総理が変えていくという、立憲主義をはき違えた人たちに私たちは3分の2の議席を渡すわけには絶対にいかない」と表明。「平和を守るためにも、暮らしを守るためにも、子どもたちの明日を守るためにもどうか今回の選択肢として、私の仲間である、ながえ孝子さんにご支援をいただきたい」と呼びかけた。

ながえ孝子候補

ながえ孝子候補

 元放送局のアナウンサーとしての人気と知名度を誇るながえ候補。「安倍政権が進める政策に違和感を持っている多くの皆さんの声を集め、背負ってもう1回国会に持っていきたいと思っている。どうか力を貸してほしい」と冒頭、支援を呼びかけた。

 そのうえで、「ふるさと愛媛を守る。年金制度改革など誰もが安心して暮らせる政治を実現していく」「子どもたちの未来を守る。給付型奨学金の創設をはじめ、生まれ育った環境にかかわらず、やる気があれば誰もが望むだけの教育を受けられる社会を目指す」「農業を守る。頑張る農家の皆さんには1軒1軒直接戸別に応援していく」と表明。「私の原点は1軒1軒訪ね、一人ひとりに話を聴くこと。一人ひとりの話を聴いていると、それは一人の困りごとではなく大勢の人が共有している問題だということが分かる。農業や中小企業をめぐる問題など、社会の課題として政治の場に持っていき、税金を使うこと、法改正をすることで解決していきたい」と力を込めた。

 最後に「何よりも平和を守りたい」と語り、「戦争に近づくような動きや流れはどんな小さな一歩でも止めたい。3分の2の改憲勢力を止めなければならない。日本を戦争することができる国にしてはならない。そのためにもどうか力を貸してほしい」と訴えた。

平日昼間の街頭演説にもかかわらず、暮らしや平和への不安を抱く多くの市民が参集

平日昼間の街頭演説にもかかわらず、暮らしや平和への不安を抱く多くの市民が参集