玉木雄一郎選挙対策副委員長は1日、群馬県高崎市のJR高崎駅西口での街頭演説会に参加。参院群馬県選挙区から党公認で立候補している堀越けいにん候補の応援演説を行った。堀越候補は、36歳で3児の父、作業療法士であり天台宗僧侶という異色のキャリアを持つ。

玉木雄一郎選対副委員長

玉木雄一郎選挙対策副委員長

 「うどん県・香川県から来ました」とあいさつした玉木選対副委員長は、「政治家にとって一番必要なのは何か。知識や経験、親から受け継いだ地盤、お金。これもあることに越したたことはないが、一番大切なのは国民のことを思い、毎日ささやかな幸せや豊かさを手に入れようと一生懸命頑張っている皆さんのために働けるかどうかだ」と強調。「あまりにも今の政治は庶民やわれわれの感覚とかけ離れ過ぎている。国会審議で安倍総理や閣僚と議論していると普通の人の暮らしや思いが分かっていないことがよく分かる」と断じた。

 安倍政権の傲慢(ごうまん)さや横暴さの一例として「皆さんの年金が危ない」と年金問題を挙げ、公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、2014年秋に国内外株式での運用割合を従来の計24%から計50%に引き上げた直後から株価が下落し、2015年度の決算で5兆円超の運用損失となったことに言及。さらには、この運用実績を直ちに公表するよう求めているが応じず、例年7月上旬までに前年度の運用結果を公表しているものを今年は参院選挙後としていることに対し、「アベノミクスの犠牲になって生じた巨額の損失を参院選前に知られたくないからだ。都合の悪いことは隠し、都合のいいことだけ何倍にも膨らませアベノミクスのおかげだと言っている」と厳しく非難した。

 また、今回と同様に「アベノミクスを進めるか否か」を争点としながら2013年の参院選挙後には特定秘密保護法、2014年の衆院選挙後には集団的自衛権の行使を容認する安全保障法を強行したことに触れ、「2度あることは3度ある。今度選挙後にやるのは紛れもなく憲法改正だ」と指摘。「年金も憲法の問題も都合の悪いことは隠して選挙が終わったらやりたい放題。こんな政治を許していいのか。おかしな政治にストップをかけ、皆さんの年金、暮らしを守る政治に変えていくためにも堀越さんに皆さんの力を結集してほしい」と呼びかけた。

堀越けいにん候補

堀越けいにん候補

 堀越候補は、3年連続実質賃金の低下や非正規雇用の4割超など不安定な雇用環境が広がっていることで、若い世代が結婚したくても結婚できない、子どもを産み育てたくてもできないという状況に陥り、結果少子化に歯止めがかからない問題を取り上げ、「お金がないから結婚ができない、子どもを産めない。さらには十分な教育が受けられない、介護保険サービスが受けられないという状況だ。現在の政権は私たちの暮らしが分からないから、本来国が責任を負うべき子育てや教育、介護の問題をないがしろにしている」と指摘。「私たちの暮らしを見てくれない現在の政策、国づくりをこのまま進めてはいけない。生活に向き合った政治をするため、1%の大金持ちではなく、一般市民から豊かになる社会、普通の人から豊かに、幸せになる政治を実現しよう。私たちの手で政治を変えていこう」と訴えた。

 今の国会に足りないものとして、「国民の命を一番に考える国会議員」「千円、500円の重みが分かる国会議員」「生活のことを本当に分かってくれる国会議員」の3つを挙げると、これを補おうと今回32ある1人区で野党統一候補として戦う32人がいる。一人でも多く押し上げていただくことが今回の選挙の最大の争点だ」と表明。「皆さんのお力で一般の市民の代表者として私、堀越けいにんを押し上げてほしい」と当選に向けさらなる支援を呼びかけた。

市民の、現役世代の代表として国会を目指す堀越候補、

現役世代、市民の代表として国会を目指す堀越候補