枝野幸男幹事長は12日午後、国会内で定例記者会見を開き、参院選を振り返るとともに、東京都知事選挙で野党統一候補として民進、共産、社民、生活で一致して推す鳥越俊太郎氏の勝利に向け全力を挙げる考えを表明した。

 参院選については「惜敗された皆さんの今後について玄葉選対委員長を中心にできるところから順次対応し始めている」と述べるとともに、都道府県連からの報告を8月1日までに提出してもらい、これらを踏まえて党本部として参院選全体の総括について議論し整理していくことになると述べた。

 東京都知事選挙に関しては「民進党として鳥越俊太郎さんを全力を挙げて応援することを決めた。推薦・支持などの形式については常任幹事会で代表と幹事長、都連会長の3人に一任をいただいた。最終的に鳥越さんの出馬が確定してからまだ24時間経っていないので、立候補の手続き書類に始まって、ポスター、選挙公報、その他について大車輪でやっているが、形式よりも実態として選挙をきちんと走らせて、何としても勝ち抜く」と力を込めた。

 また、「候補者擁立については松原仁都連会長を中心に都連がたいへんご努力をいただいたと感謝している」と述べたうえで、「自公両党が推した知事が2代にわたって金銭スキャンダルで辞めた。この自公中心の都政を刷新する観点では野党4党プラスアルファの構造で都政を刷新することが一番の望ましい姿だ」と表明。「国政と都政は違うが、参院選挙の1人区で野党4党でやっているということがあるので、それと食い違う地元事情がなければその枠組みを大事にしていきたい。そういうことのなかで、松原都連会長がその枠でやっていくと言う基本線で都連内を指導しここまでもってきてもらった」とも述べた。

 鳥越氏の擁立までの経緯については、昨日段階では都連が元経済産業省官僚の古賀茂明氏に出馬要請を行ったがその後に鳥越氏を擁立するという話になったと報告。「都連には結果的に大変ご迷惑をかけることになって申し訳ないと思っている。もちろん古賀さんにもたいへん申し訳なく思っている」と述べた。古賀氏への出馬要請は幹事長も了解したうえで都連として動いたことであったが、その直後に鳥越氏から出馬への強い意思が示され、古賀氏からは「鳥越さんが出るならば」と理解を得たことにもふれ、「古賀さんは気持ちよく鳥越さんを応援していただけるということで、都連としてもその経緯をふまえ、本部の判断に従うということになった」と語った。

 「選挙は候補者を擁立することが目的ではない。時間のない中での準備になるが、候補者本人の力が強いので、勝ち抜くためにわれわれも重要な役割を果たしていく」と表明した。