安住淳代表代行は28日、国会内で定例記者会見を開き、(1)予算委員会への対応(2)安倍政権の政治姿勢(3)臨時国会冒頭での安倍総理の答弁の受け止め(4)TPPの一番重要な品目であるコメに関する価格偽装の問題(5)蓮舫代表・野田幹事長の代表質問――等に関して記者団からの質問に答えた。

 予算委員会にどう臨むかを問われ、「新内閣が発足して初めての予算委員会であるので、それなりに十分な質疑時間をとっていろんな角度から質疑をしてほしいということは国対委員長に話している。考えてみれば6月1日に国会を閉じて、6、7、8、9と事実上4か月間、総理はわれわれと質疑をすることを拒んできたので聞きたいことはたくさんある。選挙を通してもそうなのだが、国会がないと(政府は)言いっぱなしになる。この委員会は国民の皆さんにアベノミクスのさまざまな問題点やTPPの問題も今のプロセスの中で承認することが本当に国益になるのかどうか。われわれも新体制になったので野党第1党としてさまざまなことについて責任ある質疑をしっかりしていきたい。コメの問題も出ているのでTPPの問題とあわせて、できれば総括的質疑とは別に集中審議等もやって、充実した委員会を開いてほしいと私の方からも自民党にお願いしている」と語った。

 衆院本会議での安倍総理の所信表明演説の合間に多数の自民党議員がスタンディングオベーションを行ったことや、TPP関連文書の誤訳などについてどう見るか問われ、「政策決定の中身の問題ではないので私がコメントするのもどうかと思うが、何となくどよんとして、嫌な感じだ、最近の自民党は。国対の幹部が(議席の間を)歩いて『立てよ立てよ』とやっていた。それを記事にしたのはごく一部の新聞だが、明らかなやらせなので自然発生的に素晴らしいという話ではないので、なおさら嫌だなと言う感じがある。充分に反省をしてもらいたいし、われわれの戒めも含めて言うと、小さなことにその党のおごりとか組織のゆがみとかがでてくるのでそういうことなのではないかと思う」などと語った。

 TPP関連文書の誤訳に関しては「私も財務大臣当時に口を酸っぱくして役所に言っていたのは、『90兆円近い予算書の1円に至るまでミスをしない』ということ。確認するのはとてつもなく大変な作業だが、主計局にしても主税局にしても相当何度も電卓をたたいて検算を重ねて国会に出すものだ。聞くところによると18カ所くらい正誤があったというが、役所としてのノウハウというかイロハのイの問題なので残念なことだし、外務省しっかりしろと言いたい」などと語った。