小川敏夫参院議員会長は6日午後、国会内で定例記者会見を開き、参院予算委員会での質疑について、「答弁がいい加減で、誠実さが欠けている議論だと感じる。言葉でかわしているだけの印象だ。中身のある議論を展開してほしい」と政府側の対応に注文をつけた。

 また、稲田防衛大臣の答弁姿勢に関連して「防衛大臣というのはわが国が緊急事態、危機にある場合などは沈着冷静な判断と指揮をしなければならない人だが、答弁の状況を見ていると大臣にふさわしいのか疑問を感じる」と述べ、衆院の委員会審議で感傷的になって涙ぐんだり、参院予算委員会では尖閣諸島付近で海上保安庁の船にぶつかった中国の漁船を公船と発言するなどの不用意な言葉の間違いがあったこと、日本の核防衛に関する考え方が一貫しないことなどを問題視し、防衛大臣としての資質に疑問を呈した。「私の方では単なる言葉の過ちと理解したが、中国側から『根拠もないのに漁船を中国の公船と評価した』となれば、これはこれで大きな問題になるようなこと」と述べ、不用意な言動がたびたび出てくるような状況では防衛大臣としてふさわしいのか疑問になるとした。