笠浩史国会対策委員長代理は19日、国会内で記者会見を開き、TPP審議に関する山本農水大臣の発言を厳しく批判した。

 記者からの質問に応じた笠国対委員長代理は、山本農水大臣が「TPPの強行採決を決めるのは佐藤勉衆議運委員長」と言ったことについての受け止めと今後の審議への対応を問われ、「閣僚として極めて不適切な信じられない発言。政府はTPPの問題について国会に対して審議して欲しいとお願いする立場。今の巨大与党をバックにした政府のおごりであり緩みの極み」と厳しく断じた。そのうえで、「TPPに際しては審議に入る前から理事が強行採決に言及したり、入口から強行ありきの対応は絶対に許されない。このあと行われる衆院議院運営委員会の理事会では佐藤委員長にしっかりただしながら、午後からのTPPの現場でも農水大臣の真意はどこにあるのか、委員会の場でも本人に直接厳しく質したい」と述べた。

 TPPの情報開示について民進党が特に不十分だと思っている点を問われると、「(報告書がすべて黒塗りのため)いわゆる『ノリ弁当』と称された日米交渉の当事者は甘利前大臣。情報を出せるものは出してもらう。もし黒塗りのままなら当事者の甘利前大臣がしっかりと疑問に答えるのが当たり前。輸入米の問題は現場で情報開示を求めているが、調査結果をしっかり国民に適切に情報開示することを強く引き続き求めていきたい」と引き続き情報開示を求めていくことを表明した。