民進党は15日、第20回常任幹事会を国会内で開いた。

 蓮舫代表は冒頭のあいさつで、「今の内閣の言葉の使い方を心配している。法務大臣や官房長官が『差別だ』と言っている用語をいまだに沖縄担当相は『差別ではない』と、沖縄の方に寄り添わない発言を繰り返していることにものすごい違和感を感じている。昨日竹下国対委員長は『衆院でのTPP採決は強行採決だった』と率直に認めたが、参院での委員会で総理は『自民党は結党以来強行採決を考えたこともない』と、まさに自分の都合のいいように言葉を使っているのに私たちは非常に憤りを感じる。やはり言葉を適切にていねいに使って現実に向き合う政治が必要だ」と表明した。

 また、今年の通常国会に野党4党共同で提出して継続審議になっている「長時間労働規制法案」について「バージョンアップして野党共同で提案する。まさに電通の事件がもう二度と繰り返されないようにという声が高まっている」と述べた。政府が同日午前の閣議で南スーダンへの自衛隊員のPKO活動に駆けつけ警護の任務を付与したことには「今の南スーダンの状況の流動性を考えたとき慎重になるべき判断が本当になされているのか」と懸念を表明したうえで、「各国PKO活動の特に救急救命体制と比較して、わが国の自衛官の命を守る体制はものすごくぜい弱だ。この部分は政府に強く対応を取ってもらうよう望む」として、同日、「自衛隊員救急救命法案」を国会提出することを明らかにし、「政府自らが動くことがないのであれば、われわれの法案を速やかに審議して自衛隊員の安全を確保するべきだと提案したい」と述べた。

 地方自治体議員フォーラム(党規約第30条1項に定める地方自治体議員団)の推薦を受けて、党規約9条4項2号に定める代表指名の常任幹事として常任幹事会に出席することになった同フォーラムの世話人代表である鈴木正穂京都市会議員が蓮舫代表から紹介された。

 報告事項では、野田佳彦幹事長が、急性白血病で3日に死去した故・日比健太郎名古屋市会議員の問題提起を受け継いで、骨髄ドナー登録推進の活動を「日比プラン」として党を挙げて推進していくことを報告した。

 報告承認事項では、野田幹事長が、民進党事務局規程を改訂し、党職員が骨髄ドナーとなる場合に7日の特別休暇を有給で付与することなどを報告し、承認された。

 協議事項では、馬淵澄夫選挙対策委員長が次期衆院総選挙(小選挙区)候補者の新たな公認内定を提案し、了承された。

PDF「次期衆院総選挙(小選挙区)候補者公認内定」次期衆院総選挙(小選挙区)候補者公認内定