民進党は16日、衆院の国対役員・筆頭理事合同会議を国会内で開いた。

 山井和則国会対策委員長は、冒頭のあいさつで、この日の衆院厚生労働委員会が委員長の職権で開かれていることについて触れた。山井国対委員長は、党所属議員が衆院厚生労働委員会理事会に提出した資料を提示しながら「驚くべき問題が起こって、今のままでいけばマクロ経済スライドルールにより、将来世代の基礎年金は所得代替率で3割程カットされる。このことについて説明するのに与党は配布資料を委員に配るのは良いが、パネルにしてはならないと。これで朝から紛糾している。こんなことは一般の委員会で聞いたことがない」と委員会での資料の取り扱いを巡って紛糾していることを説明した。

 さらに、「将来世代の年金が3割程減ってしまうということは、政府が言っている将来年金確保法案であるという説明に嘘があるということがばれてしまう。3割程度もカットされたら将来世代の年金確保にならない。そのことがばれてしまうから、『パネルはやめてくれ。配布資料はOK』と言っている」と主張した。

 このような事情を踏まえたうえで山井国対委員長は、「私たちは、間違った説明をして年金カット法案を強行採決しようとする政府の暴走を何としても止めねばと思っている」と述べた。

 このほか、長時間労働規制法案と自衛隊員救急救命法案を15日に国会に提出したこと、安倍総理が23日に帰国後、速やかに日米関係について予算委員会の集中審議を開くことを引き続き求めていくことを報告した。