山井和則国会対策委員長は24日、国会内で記者会見を開き、(1)萩生田官房副長官の発言(2)年金カット法案の採決――について話をした。

 萩生田官房副長官が前日に「野党の対応は田舎のプロレス、茶番だ」という内容の発言をしたことについて、山井国対委員長は「極めて不適切、国民の期待する国会での審議に対する侮辱であり、強く抗議し、謝罪・撤回を今日午後の衆院議院運営委員会の場で求めることになる」と議運の場で抗議する意向を示した。

 さらに「国会対応担当である萩生田官房副長官が『国会を茶番』と言い、このような発言を謝罪・撤回しなければ今後の新たな日程協議の大きな支障になる」と国会日程への影響にも言及した。

 25日にも年金カット法案の採決をするのでないかと言われていることについては、「私たちは慎重に丁寧にじっくり国民の理解に足りるような審議を十分にやりたいと言っている。それを途中で打ち切って強行採決をしておきながら、その責任を野党に転嫁することがあってはならない」と慎重な審議を求め、与党が強行採決することをけん制した。

 萩生田官房副長官の発言について4野党の足並みを記者団から質問されると「共産党の穀田委員長と会い、(社民党の)照屋委員長、(自由党の)玉城委員長とも連絡を取り合っているが、今回の副長官発言が許せない、とんでもないということは一致している」と述べた。

 民進党でIR(Integrated Resort=統合型リゾート)議員連盟が設立されたことを受け、IR法案についての党の対応を問われると、「IR法案は議運の段階で吊るしを降ろす(本会議での趣旨説明要求を取り下げて委員会に付託する)ことにノーと言っている段階。野党第1党である民進党がノーと言っている議員立法を強行的に審議するのは無理。わが党にも賛否があるので協議していく」と述べた。