野田佳彦幹事長は28日午後、定例記者会見を国会内で開き、年金カット法案の強行採決について見解を述べるとともに記者の質問に答えた。

 25日に年金カット法案が衆院厚生労働委員会で強行採決されたことについては、「極めて遺憾。重要広範議案にも関わらず審議時間は20時間にも満たない。老後の生活が大きく変わるテーマをこうした強引なやり方で決めてしまうのは、言語道断」と述べた。

 さらに「明日火曜日は衆院本会議の定例日で、年金カット法案の採決をする動きがある。これに関連して与党の中で会期延長の動きなどがあり、それに対応して野党国対委員長会談も開催すると思う。本会議におけるわれわれの行動は、そこで具体的に決めていくことになるが、強行採決は許されないという意思表示はしていかなければいけない」と述べた。

 年金カット法案の委員会採決時の対応について記者から、「田舎のプロレスではないが本当に国民がついてくると思うか。年金はもう少し静かに議論すべきではないか」と問われ、「静かに建設的な議論をしたい。もっと議論をしたかった。19時間程度で打ち切るほうが問題ではないか。限られた中でわれわれは精一杯きちんと審議をすることを要求している。そのことはぜひご理解いただきたい」と述べた。

 また会期延長した場合の年金カット法案の対応について、「年金の問題は重要な課題と位置づけ全力で頑張ってきた。衆院で審議できるようにまず全力で頑張る。その後のことを言及する段階ではないが、年金はとても重要視しているテーマなので、いつ何時でも力を抜かないでやっていきたい」と述べた。