山井和則国会対策委員長は29日午前の定例記者会見で、(1)同日10時30分に丹羽衆院厚生労働委員長の解任決議案と塩崎厚生労働大臣の不信任決議案を提出すること(2)国会の会期延長には反対すること――を報告した。

 山井国対委員長は国会の会期延長について、「国会の延長が提案されるということだが反対。理由は、事実上発効しないことが確定しているTPPを強行するために、そして国民の年金をカットする年金カット法案を強行するために国会を延長するのは国民の意向にまったく沿わない。国民の意向に沿わないTPPや年金カット法案を強行するための国会延長には反対する」と理由を語った。

 塩崎厚生労働大臣に対する不信任の理由については、年金カット法案の試算を国会に提出しないことに加え、「電通事件が起こっているにもかかわらず、長時間労働規制に対する取り組みがあまりにも遅すぎる」と長時間労働規制への取り組み姿勢も理由の一つに挙げた。

 IR(Integrated Resort=統合型リゾート)推進法案が委員会に付託される見通しであることについて受け止めを聞かれると「議員立法を強行的に採決で議院運営委員会で吊るしを下ろす(本会議での趣旨説明要求を取り下げて委員会に付託する)のはあってはならない。議員立法で与野党合意なく吊るしをおろすのは極めて異例。そういうことはしないように強く求めたい」と与野党合意なく委員会へ付託することに異議を唱えた。