笠浩史国会対策委員長代理は30日、定例の記者会見を国会内で開き、記者団の質問に答えた。

 IR(Integrated Resort=統合型リゾート)推進法案について民進党の対応と、一部で2日に委員会採決、6日に衆院本会議採決と話が出ていることについて受け止めを聞かれると、「昨日、年金の問題であまりにも強引な運営に本会議を退席して抗議の意思を示した。内閣委員会だけでなく、国対としてすべての委員会について不正常という認識の中で対応している。そうした中、内閣委員会だけが、わが党の理事は欠席したが、強引に理事懇談会を開いて今日の内閣委員会を職権で立て、さらには上がり法案の処理に加えてIR法案についても今日から審議を行うと言っている。本当にまたかと思う強引な運営で進めていくことについて厳しく抗議したい」と語った。民進党のIR法案への対応については「政調で党内での議論を始めていくことで検討している」と党内での議論は進めることを報告した。

 国会正常化するための方法を問われると「衆参連携してどういう対応していくのかも一点ある。加えて、一連の外交日程について、総理は国民に対する説明責任を果たす意味で予算委員会での集中審議に応じるべきなので、引き続き求めていく」と引き続き外交の集中審議を求めていく考えを示した。

 強行的な方法が続いているにも関わらず安倍政権の支持率が上がっていることについては「まだまだ私たちが受け皿としての期待を得ていないことを真摯(しんし)に受け止めながら、政権に不満を持つ国民の皆さん、消極的な支持の方もたくさんいると思うが、そういった方々の受け皿になれるように私たちが変わっていかなければいけない」と述べた。

 今国会が過去の国会に比べて特異性があるかという質問に対しては、「目に余る強引さがある。そこはだんだんと安倍自民党の1強政治の中でのおごりがまさに極まってきた気がする。強硬姿勢で物事を決していくことが続けば、国会の議論が形骸化していくので、そこはいろいろな意味で野党連携をしながら、国会というものの議論を充実させていくように徹底的に抗戦していく」と政府・与党の強引さに徹底抗戦していく姿勢を示した。