民進、共産、自由、社民の野党4党の国会対策委員長は5日午後、与党が2日の衆院内閣委員会でカジノ法案の採決を強行したことの不当性を訴えるため議長室を訪れた。山井和則国会対策委員長は、「6時間の拙速な審議による採決は無効であって、内閣委員会に差し戻して欲しい。明日の本会議では採決しないでほしい」と大島理森議長に申し入れたことを記者団に報告した。

 4野党の申し入れに大島議長は「提出されてからかなり日数があったので、与野党なり提案者の努力でもうちょっと充実した審議ができなかったのかなという思いはする。しかし、徹底的に手続きとして瑕疵があったというふうには思っていない。また、法案の中身については良い悪いという判断をする立場にはない」などと答える一方、今回のことだけではなく、臨時国会でのTPP、年金カット法案、そしてカジノ法案という一連の3つの強行採決を指して「これらの採決の在り方について全体像としていずれ何かのことを申し上げねばならないだろうと思う」と話していたという。

 6日の衆院本会議で与党がカジノ法案の採決を目指す動きがあることについて対応を問われた山井国対委員長は、「直前まで明日の本会議の採決を阻止すべく努力はする。そのうえでどうしても突っ込んできた時の対応は、明日の午前中までに決めたい。国民の不安が大きい法案なので、最後まで努力したい」と述べた。

議長申し入れ