蓮舫代表は19日、「FOR NEXT(次世代のために)」キャンペーンの一環として、北九州市を訪れ、JR小倉駅近くにあり年間40万人を超える利用者が訪れるという市営の総合的な子育て支援施設「子育てふれあい交流プラザ」を視察した(写真は広場内を視察し、遊びに来た親子連れと交流する蓮舫代表と城井崇・福岡10区総支部長)。

視察の前後、子育て支援の課題に関して意見交換を行った。

視察の前後、子育て支援の課題に関して意見交換を行った。

 視察に先立ち、北九州市子ども家庭局子ども家庭部総務企画課の古峯課長やNPO子ども未来ネットワーク北九州の松田弘志理事長らから市の子育て支援の状況や施設について説明を受け、城井総支部長、世良俊明北九州市議会議員(小倉北区)/県連幹事長代理、三宅まゆみ 北九州市議会議員(若松区)、原田博史福岡県議(小倉北区)/県連地方議員団会長/10区総支部幹事長、堤かなめ福岡県議(博多区)/県連男女共同参画・人権委員長、野田稔子県議(八女市・郡)、藤田一枝元衆議院議員らが参加して意見交換した。

 同プラザは2005年の開館から11年になる施設で、0歳児から就学前の親子や妊産婦が対象で、個人だと大人200円、子ども100円、25人以上なら大人100円、子ども50円で1日利用でき、年間定期券は3000円で購入できる。11人の職員と30人のパートが運営を担っている。

 施設には「子育ち支援」「親育ち支援」「地域子育て支援」――の3つのスペースがある。「子育ち支援」のスペースは、天候に左右されずに子どもたちが思い思いに遊べるフリースペースで、自然素材の木を使った滑り台などの遊具や砂場が並ぶ木の広場、読み聞かせのコーナーもある絵本の広場、年齢の高い子どもたちも楽しめる複合遊具を設置したチャレンジ広場、備え付けの道具でお絵かきして消すことも学ぶ落書き広場、子どもたちの自由な想像力を育む創作広場など、12のテーマ別の遊び場・広場で構成されていて、遊びながら感性も育み、遊びのルールも学べるようになっている。

木をふんだんに使った遊具で、赤ちゃんを安心して遊ばせることができる

木をふんだんに使った遊具で、赤ちゃんを安心して遊ばせることができる

 「親育ち支援」のスペースは、子育て中の親たちの不安や負担の軽減へ向けた手助けの場。心地よい音楽や癒しのアート、無料マッサージチェアを完備したフレッシュルームがあったり、子ども一時預かり室があったり、食の講座を開くキッチンスタジオがあったりする。また、保育士や看護師の資格を持ったスタッフが育児相談や育児講座などを行う子育て支援サロンや、子育てを「手助けしてほしい」人と「手助けしたい人」とを結ぶサポートセンターもある。

 「地域子育て支援」のスペースは、子育てに関する地域活動の活性化を目的に、地域で子育て支援をしている団体、育児サークル等の活動の場として提供し、情報を交換し人と交流することを通じて子育て中の人を孤独にせず、子どもが健やかに育ち親も楽しく子育てできるような仕組みづくりを目指している。

 意見交換では、「支援施設だが『支援』ではなく自主的な『育ち』を手助けしたい」といった説明もあった。実際に利用した親たちからは「地域でなかなか同じくらいの年齢の子を持つ親を見つけられずに孤独だったが、ここのイベントに参加することをきっかけに友達や心強い仲間ができた。また、子育てでの悩みを聞いてもらって安心につながった」「1~3月生まれといった3カ月単位で月齢の近い赤ちゃんが集まる『赤ちゃん同窓会』が行われていて、月齢が近いから育ち具合も似ているので子育ての悩みを共感できて意見交換ができて良かった」「ここでの交流をきっかけにこの施設以外でも定期的に集まっている」といった声もあり、運営者側の意図通り「支援ではなく個々の育ち」につながっているという。また、同じ建物内には国・県・市が連携して取り組む、女性の就労支援のための「ウーマン・ワーク・カフェ」もあるため、同プラザの一時預かりに子どもを預けて仕事を探すといったこともできる。

 北九州市での待機児童問題も話題になり、同市では2017年度末までに、年間を通じた待機児童を解消することを目指し、民家などを利用した民間保育所の定員増や保育士の人材確保に努め、成果を上げているという説明があった。また、各区役所には保育サービスコンシェルジュと呼ばれるサービスの提供者を配置し、認可保育所のほか、小規模保育事業、一時保育や幼稚園預かり保育など多様な保育サービスについての情報を提供し、多様な保育ニーズに応える体制を整えているという説明もあった。ニーズを把握し、サービスにつなげる重要性が浮き彫りになった。

子どもたちの未来のために何が必要か、それぞれ課題を書いて記念撮影

子どもたちの未来のために何が必要か、それぞれ課題を書いて記念撮影

■ぶら下がり記者会見

 蓮舫代表は視察後、記者団の取材に応じた。視察の感想を問われ、「子育て支援最先端の北九州市を実際に見て、きめ細かな対応をしていることがよく分かった。施設の管理者が、子育て支援の『支援』をなくしたい、子育ちや親育ちが自発的に発生していく環境を作りたいと話していたのが印象的だった。決して上からではなく、皆さんの声が後押しされるような行政のサポートがどうやったらできるのか、視察を通じて考えさせられた」と語った。

 視察先として北九州市を選んだ理由については「子育てしやすい町として認識されているので、城井総支部長の勧めもあって訪れた」と述べた。

 重大な事故を起こして飛行を停止していた沖縄米軍基地のオスプレイが同日再飛行したという情報があることへの受け止めを問われ、「まだ事実を確認していない」と前置きしたうえで、「あの事故は、不時着あるいは不時着水という言葉をアメリカの発表のままにわが国政府も使っていたが、映像を見るとどうみても墜落と思うのが自然だと思う」「当然、沖縄県民は不安で仕方ない日々を暮らしていると思う。飛行を再開するのであれば、やはり事故原因、再発防止、これから安全なんだという丁寧な、徹底した説明がまず大前提だと思うので、これがなされない限り、飛行再開というのをわが国として認めてはいけないと思う」と考えを語った。

 この件について官房長官、防衛大臣が米国の説明を「理解できる」と発言し、沖縄県側が「言語道断」と反発していることに関しては、「私も理解できない。特に、副知事に米軍の高官が感謝してほしいと暴言を述べられたし、いろいろな部分で沖縄県民のみならず国民の不安を増長させていると思うので、丁寧な説明がない限り、米軍の飛行再開に政府が理解を示してはいけないと思う」と述べた。

 安倍首相がテレビ番組で、北方4島をめぐるロシアとの共同経済活動について「特区のようなものをイメージ」と発言したことへの受け止めについては、「共同経済特別区、それでうまくいく形であれば私たちも異論はない。ただ、法律がどうしても出てくると思う。ロシアの法律なのか、わが国の法律なのか。商法であり、司法権、課税含めてどういう形でわが国の法律を適用していくか、ぜひ確認させていただきたい」と述べた。

 視察で示された待機児童などの課題を今後どう生かすか問われると、「子ども・子育て新システムを作ったとき、住民に最も近い基礎自治体が、待機児童を生み出さない、孤独な育児をなくすために、子ども支援の計画を作ってもらうことにしていたが、この計画が現実的に作られていない自治体も見受けられる。基礎自治体、都道府県、国がそれぞれの役割を担いながら、育児をどのように支えていけるか点検することが大事だ」と指摘した。