野党4党(民進、共産、自由、社民)の国会対策委員長は24日、自民党、公明党の国会対策委員長と国会内で会談した。

 会談後、記者団からの取材に応じた山井和則国会対策委員長は、午前中の野党国対委員長会談の合意事項である(1)強権的な委員会運営は今国会では認めない(2)補正予算審議で十分な審議時間を確保する(3)天下りあっせん問題、トランプ米大統領就任についての集中審議の開催――について与党に要望したことを報告した。

 特に天下りあっせん問題については、「与党は2日間で補正予算を上げたいと言っているけれど、拙速な強行はやるべきではない」と述べ、「いま国民が一番関心と怒りを持っている天下り問題について、十分な審議をせずにその真偽から逃げて、補正予算を拙速に採決するのは問題だということを強く申し上げた。私としては補正予算の審議の最中に、しっかりと天下り問題の集中審議をすべきということを言った」と語った。

 この要求に対して与党が「天下りの集中はやるが、のちのち本予算の審議に入ってからでいいのでは」との旨回答したことから、「天下りの問題を隠ぺい、あるいは逃げたままで補正予算の採決はおかしいと強く言った」と述べた。トランプ大統領に関する集中審議についても、与党は「おいおい集中審議をやりたい」旨回答したと報告した。

 天下りあっせん問題の集中審議に関する与党の態度については、「やはり与党はその真相解明、再発防止に関して、きわめて後ろ向きだということを感じた。具体的にはキーパーソンである前川前事務次官を予算委員会で参考人として答弁するよう求めたら、『辞めた人はなかなか出られない』と言っている。一歩間違うと、結局国会での追及を逃れるために早期に辞めさせたのではないか。前川前事務次官に関しても退職金をかなり高く受け取っているのでは、という問題もある」などと懸念を表明した。

与野党国対委員長会談