山井和則国会対策委員長は1日、記者会見を国会内で開いた。山井国対委員長は(1)働き方改革実現会議(2)アベノミクスの限界――について話をした。

 山井国対委員長は、本日開かれる政府の働き方改革実現会議で初めて長時間労働是正がテーマとなることに触れた。残業上限時間が月100時間で調整されているという報道があることについては、「過労死ゼロというより、一歩間違うと過労死ラインまで働かせて良いという誤ったメッセージを発することになりはしないか」と懸念を表明した。

 そのうえで、「安倍総理の『二度と電通の過労死事件の再発を繰り返さない』という言葉と、もし上限を過労死ラインまで認めるということであれば、言っていることとやっていることが違うということになりはしないか」と安倍総理が言行不一致になりかねないことを指摘した。

 トランプ米大統領が日本の為替政策を批判したことについては、「円安誘導に頼るアベノミクスの限界をトランプ大統領が指摘しているのではないか」と指摘。「私たちもこの間、過度の金融緩和、円安誘導、そして年金資金や日銀の資金による株価相場、官製相場に頼るアベノミクスに関して、疑問を感じ批判してきた」と民進党もこれまで行きすぎたアベノミクスを批判してきたことを語った。

 与党が、月内に予算を参院に送るという目標を表明していることについて受け止めを問われると、「審議の中身よりも日程ありきということに関しては、少し違和感を感じる」と不快感を示し、「今回の来年度予算も最大規模なので、過去最大規模ということは過去最大規模に見合う十分な審議時間を取らねば」と採決日程を決める前に十分な審議時間を求める考えを表明した。