民進党と自民党の国会対策委員長らが24日、国会内で会談した。

 午前中に4野党(民進、共産、自由、社民)で合意をした迫田国税庁長官(前財務省理財局長)をはじめとする5人の政府関係者等と安倍総理夫人の昭恵氏、松井一郎大阪府知事、そして森友学園の国有地取得交渉時の顧問弁護士であった酒井弁護士の3人の証人喚問を民進党は自民党に求めた。その件につき山井和則国会対策委員長は、「残念ながらゼロ回答。幕引きを図ろうとする姿勢がありありで、とんでもないことだと感じた」と自民党が8人の証人喚問を全て拒否したことを明かした。

 同席した笠浩史国会対策委員長代理は、「合わせて山井国対委員長の方から、来週文科省の天下りの最終報告が出るので、これが出た後、予算委員会の集中審議を総理入りでしっかりやるように求めたが、それについても、『まずは文科委員会でやればいいんじゃないか』ということだった」と文科省の天下りあっせん問題についても自民党の消極的姿勢を説明した。

 自民党が証人喚問を拒否した理由を問われると、山井国対委員長は、「必要ないということを竹下委員長(自民党国会対策委員長)は言った」と述べた。笠代理は、「総じて、政治家の働きかけはないんだと。だから国会で扱うテーマではないと言っていた」と自民党側が証人喚問を拒否する理由を示した。

 山井国対委員長は、「政治家の関与がないことが明らかになったと竹下委員長は強調していたが、ないことが明らかになったどころか安倍総理夫人が口利きをしていたんじゃないか」と前日の籠池氏の証人喚問で出てきたファクスの内容を引き合いに安倍昭恵氏の疑惑に言及。安倍総理夫人の昭恵氏の関与について、「事実上、安倍総理と一体。安倍総理本人がこの森友学園問題に関して口利きに関与していたのではないかともとられかねない疑惑」と述べ、森友学園の件に政治家が関与していないという自民党の主張を批判した。

民進・自民国対委員長会談