小川勝也参院幹事長は28日、定例の記者会見を国会内で開き、2017年度予算が前日に成立したことを受けて見解を語った。

 「国会にとっても参院にとっても大きな節目、異例ずくめだった」と、予算委員会の審議を振り返って感想を述べた。予算審議の最中に森友学園の問題をめぐって現地視察を行ったことなどにもふれ、「森友学園の国有地払下げ問題については国民の関心が大変高いまま、予算の成立になった。言うまでもなくこれで問題が終わったわけではないので、引き続き課題の解決、全容の解明に向けて衆院と協力しながらやれることをやっていく」と述べた。

 「審議のなかで明らかになったことと、まだ解明できていない事柄があるが、私にとっては非常に印象に残った言葉があった。それは内田樹先生の『権力は必ず腐敗する』という言葉だ」と小川幹事長は語った。「1強多弱」の状況に呼応するかのように、いわゆる霞が関・官僚の人事権を官邸の一部に集約することが行われたのではないかとの見方を示したうえで、「野党の批判力、あるいは追及力、本質をとらえながら(発言する)国民の代弁者としての役割を野党がしっかり果たしていかなければならないという思いを新たにしている。会期はまだ残っているし、重要法案の審議も残されているので、絶えずこの問題とも関係するような質疑を行いながら、森友学園の問題、加計学園の問題等の解決に向けて国会での活動を続けていく」と述べた。