野田佳彦幹事長は12日、市民連合が開いた「立憲4党と語る、これからの日本」と題する座談会に山尾志桜里国民運動局長とともに参加、ジャーナリストの津田大介さんらと1時間にわたって意見を交わした。この企画は、各党が今後の日本社会をどのように変えていきたいか、そのプランやアイデア、具体的政策について、市民目線からの意見や疑問に率直に答えながら紹介していくというもの(写真上は左から市民連合の岡歩美さん、津田大介さん、山尾国民運動局長、野田幹事長)。

野田幹事長

野田幹事長

 自民1強体制を許している民進党がどのように政治を変えていくのかを津田氏から問われ、野田幹事長は「自民党に代わるもう一つの政党を作ることに全ての力を注いできた。それはオルタナティブを作ることが政治の前進につながるからだ。顔が自民党みたいだと言われるが、自民党に1回も入ったことはない。2大政党、もう一度政権を取れる政党として国民に信頼してもらえるようにする」とあるべき日本政治の方向性を語った。

 野党でも市民とつながれば政治を動かせると立証したのが待機児童問題だと指摘した山尾国民運動局長は「昨年、待機児童問題は向こう(政府・与党)の土俵としてセットされていなかったが、お母さんや若者の声がつながって私たちが土俵にセットした時に政治が動いた。今では全国各地の選挙で保育が語られるようになった」と説明。「保育というピンポイントの政策で一点突破しながらも、子育て支援や教育の無償化へと大きく広げていくことが大事だ」と語った。

山尾国民運動局長

山尾国民運動局長

 民進党が目指す社会像、政策課題を問われると、野田幹事長は「トータルな社会像として、『分厚い中間層』をどう復活するかだ。多様な生き方を認めあってきた中間層を守り拡大する社会が大事だ」「トリクルダウンを待つ中小企業や地方の人たちにスポットライトを当て、きめ細やかな政策で全体を底上げし、こぼれ落ちそうな中間層やこぼれ落ちた中間層をきちんとケアしたい」「総理周辺でうごめている『陰険な保守』に対して、民進党に集っているのは『穏健な保守』だ」と語った。