与野党7党の国会対策委員長らが13日、国会内で会談した。この会談は12日に衆院厚生労働委員会で民進党の柚木道義議員が安倍総理に森友学園問題の質問をしたことを理由に与党が介護保険法改正案を強行採決し、国会が不正常になっていることを受けて開かれたもの。

 会談終了後に記者会見を行った山井和則国会対策委員長は、会談の結論として、「自民党と民進党の両国対委員長に今後のことは一任し、引き続き協議をするということになった」と述べ、まだ結論が出ていないことを明らかにした。

 不正常になっているこの国会をどう正常化していくのかという自民党側からの具体的な提案はなく、山井国対委員長は「今後、どうすれば国会が正常化できるか竹下委員長と相談していきたい。お互い距離感がある」と語った。

 自民党の竹下委員長からは「昨日の採決については残念であり、遺憾である」旨の発言があったが、強行採決について与党側の否を認めて謝罪するのかとの問いかけに「明確なおわびではない」との返答があったことを山井国対委員長は説明した。

 与野党国対委員長会談を開いたにも関わらず、国会が正常化されなかったことの受け止めを記者団から問われた山井国対委員長は、「与野党の筆頭理事(の話し合い)が円満にいかなかったら強行採決するという前代未聞の事態を起こした。国会議員の質問権を封じるということにもつながりかねないので、再発は絶対しないようにしっかりとけじめを付ける必要がある」と強調した。

 丹羽衆院厚生労働委員長の解任決議案を出していくのかという記者団からの問いかけには、「それも選択肢の一つ」と述べ、「私たちが一番願っているのは昨日の強行採決が無効であり、もう1回委員会に差し戻すことであり、それに向かって努力していきたい」と考えを示した。

与野党国対委員長会談

与野党国対委員長会談