衆院法務委員会での共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)審議2日目となる21日夕、質問に立った民進党の法務委員らが質疑終了後に国会内で記者団の取材に応じた。

 冒頭、逢坂誠二筆頭理事は、衆院法務委員会の運営に関して、「前代未聞のことが立て続けに起きている」と切り出し、同日の委員会立てが与野党の合意がないなかで立てられていること、与野党の合意がないなかで25日に外からの参考人を呼んで質疑をすることを決めたことなど、相次ぐ暴挙を列挙。25日の参考人質疑については、「ある一定程度議論をして、論点を明確にしたうえで参考人を呼ぶことが効果的だと思うが、1日目の質疑が終わった、2日目の質疑の朝の段階で参考人招致を決めるのはあまりにも急ぎ足だと反対したが、強行的にセットされてしまった」と問題視した。

 逢坂議員は「絶対に許すことができないのが、政府参考人の招致の採決だ」と続け、同日の政府参考人招致の採決では、通常の政府参考人招致では「法案審査のため、本日、政府参考人として〇〇君の出席を求め」という形で提案するところ、同日は「本案審査中、政府参考人として法務省刑事局長林眞勲の出席を求め」とあったと指摘。「本来政府参考人については、包括的に出席を決めるのではなく、委員会の都度決めるのがこれまでの慣例であるにもかかわらず、今朝は『本案審査中』という、今国会に限らず、この法案を審議する間ずっと政府参考人が出席できる採決をしてしまった。19日の、質疑者が呼んでいない政府参考人の委員長による強行採決とあわせて前代未聞、憲政史上初のことだ。これについては委員会での動議の中でも発言し抗議した」と語気を荒げた。

 加えて、階議員が質疑を終えた後、自民党の次席理事の土屋議員が「これがまさにテロ等準備行為だ」という野次を飛ばしたことにも言及。「謝罪と撤回を求めていかざるを得ない」と述べ、「法案の質疑以前にこんな不誠実な、信じられないことが起きていることに強く抗議したい」と表明した。

 山尾議員は、議院運営委員会の理事の立場から、今回の法案審議を通じて刑事局長を出席させるという前代未聞の委員会運営について、「金田大臣という資質の欠けた大臣を守るために、1999年以降、政府委員という名前でなんでも役人が答える国会から、きちんと政治家同士の充実した議論ができる国会に変えようと、与野党で積み上げてきた役人主導から政治主導への政治の転換という国会改革をすべてご破算にするものだ」と指弾。2000年1月18日付けの「国会審議のあり方に関する申し合わせ」では、予算委員会の以外の委員会について「政府参考人を招致する場合は、質疑通告の時点で予め要請し、理事間協議を経て、委員会において議決し、委員長が招致する」と明記されていることに触れ、「質疑者が要請することが大前提だ」と強調した。

 同日昼の議運委員会の理事会で山尾議員がこうした状況を説明したところ、自民党の高木筆頭理事から「今回のことは好ましくない。質疑者の要求に則って登録をするというこれまでの慣例は大切なんだ」という発言があったと紹介。「実質審議の初日から政府の言いなりになってこうした採決をし、2日目にはすべての法案審査中に刑事局長を呼ぶという、さらなる前代未聞のやり方は、おそらく3回目以降強行採決をやる姿を見せたくないことではないか。本当に姑息なやり方だ」と批判した。

 また、刑事局長の答弁についても、組織的犯罪集団の基本的な構成要件の定義をめぐり短い質疑時間のなかで答弁が180度変わったと指摘。「何のために刑事局長を呼んでいるのかということになる」と述べた。

 逢坂議員は同日の質疑について、「一般の人々であっても捜査の対象になることが明らかになった。副大臣が明言したことは大きい」と強調。一方で、安倍総理や金田法務大臣、林刑事局長は「一般の人々は対象にならない」と答弁し続けていることから閣内不一致であるとも指摘した。