山井和則国会対策委員長は28日、定例の記者会見を国会内で開いた。

 25日の衆院法務委員会の参考人質疑に出席した漫画家の小林よしのり氏が、小林氏自身が薬害エイズ事件などで国会に対して言論で戦っていた例をあげながら、「この共謀罪というのは物言う市民を委縮させる非常に問題のある法案で阻止せねばならない」という趣旨の発言をしたことを取り上げ、「誰かの生活や誰かの命を守るために市民が戦わねばならないとき、あるいは民主主義を守るためにマスコミが政権と戦わねばならないときがやっぱりある」と山井国対委員長は述べ、「今の共謀罪は物言う市民、物言うマスコミを委縮させる。その意味でも断固阻止していきたい」と共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)廃案の決意を語った。

 衆院法務委員会の次回日程について、与党側が5月2日に委員会開催を求めていることに民進党の考えを記者団から問われると、山井国対委員長は、「今日の委員会から、質問する議員が大臣を指名した場合には局長が答弁することはないという約束のもとに、審議が9時から始まっている。そういう審議がきっちり今日夕方5時まで政府・与党が行うのか。(答弁を求めていない刑事局長が)審議妨害、質問封じをしないのか。まずそのことを見極めていきたい」と金田法務大臣が基本的な質問も刑事局長に任せないかを見る必要があることを述べた。

 民進党が28日に開く会合に学校法人森友学園の籠池前理事長が出席する理由を問われると、山井国対委員長は、財務省の田村室長と籠池前理事長が交渉した際の録音記録が出てきたことに触れ、「それが本物であれば、いままでの財務省や政府の説明が大きく覆りかねない重大な証拠だと思っている。そのような最近新たに出てきた証拠について、籠池前理事長から話を聞きたい」と理由を説明した。加えて「両方の言い分を聞きたいと思っているわけだから、今日籠池前理事長の話を聞くが、セットで安倍昭恵総理夫人の話も聞きたい」と安倍昭恵総理夫人が公の場で説明することを望んだ。