民進党は4月30日、千葉・幕張メッセでの「ニコニコ超会議2017」の特設ステージで、“ドラゴン”の愛称で親しまれてきた伝説のプロレスラー・藤波辰爾さんと、政界屈指のプロレスファンである野田佳彦幹事長によるトークイベントを開催した。

 藤波さんはリングに上がる際のBGMとともに登壇し、野田幹事長と握手を交わして着席。生放送の視聴者からのコメント欄には「かっこいい!」という文字が流れた。「ニコニコ超会議」について藤波さんは、「すごいところに迷い込んだ」と驚いた様子。いっぽうの野田幹事長も、藤波さんと会うのはこの日が初めて。子どものころから憧れていたという藤波さんの登場に、「すごく、ときめきますね」と目を輝かせた。

 少年時代はプロレスの技をよくまねしていたという野田幹事長。マディソン・スクエア・ガーデンで1978年に藤波さんが放った大技“ドラゴン・スープレックス”についても、「あの危険な技を最初にやった時の勇気! 受けるほうも大変だったと思う」と語った。藤波さんは、「(“プロレスの神様”として知られる)カール・ゴッチ選手は、『フルネルソン(羽交い締め)のスープレックスだけは、受け身がとりづらくて危険だから絶対やるな!』と言っていたけれど、必死になったら無意識に出ちゃうんですね」と振り返った。

藤波辰爾さんのヘッドロックを受ける大西青年局長 height=

藤波辰爾さんのヘッドロックを受ける大西青年局長

 中盤では、司会者が藤波さんに技をリクエストする一幕も。藤波さんは笑いながら、「ダメでしょう!!」と突っ込みを入れつつも、「投げ技はダメだから(絞め技の)ヘッドロックで」と快諾した。体験したいと名乗りを上げたのは大西健介青年局長。首をのけぞらせる形で数秒絞め上げた。

 “プロレスと政治の共通点”について野田幹事長は、「藤波さんは、宿敵である長州力さんと信頼関係を持ちながら、ライバルとして激しい闘いをした。我々も同じ国の政治家同士、出した技にはちゃんと受けるということをお互いにやらないと。かわすばっかりじゃ、いかんと思うのです。蓮舫代表にも、自民党の安倍総理大臣といい論戦をしてもらいたい」と話し、政治への期待を込めた。

 藤波さんは野田幹事長を前にして、「こういう時間が僕にめぐってくるとは夢にも思わなかった」と、感慨深げな表情。締めのコメントでは、「野田先生とどんなトークになるのかと、非常に緊張したんです。でも、分かった。ここがリングだったら、僕は緊張しないで済んだと思うんです! 次回はリングでやりたいね」と、会場の笑いを誘った。