安住淳代表代行は17日午後、定例記者会見を国会内で開き、記者団の質問に答えた。

 秋篠宮家の長女眞子さまが婚約に向けて準備を進めているとの報道に関して、受け止めと天皇の退位等に関する皇室典範特例法案の付帯決議の議論への影響について問われ、「たいへんおめでたい話だと思う。末永くお幸せになっていただきたい」と述べ、「皇太子家また秋篠宮家を見ても、国民の皆さまも分かる通り女性のお子さまがたいへん多いので、いずれ一定の年齢に達したところでこういうお祝いは出てくる。制度上は皇籍の問題があるので、今のままにして男性を中心にということになれば、皇族の将来がどうなるのかということは当然議論をしなければならない課題。わが党としてはこれまでも天皇陛下のご退位について意見交換をさせていただく際に女性宮家の創設について前向きに検討すべきではないかと表明している。ご本人のご意思の問題もあるので、強制にということではないが、皇族が栄えるということを考えれば、成人に達せられつつある現状のなかでは議論を急いだほうがいいのではないかと私は思う」と語った。

 また、「今の法案(天皇の退位等に関する皇室典範特例法案)について成案を得るということは概ねコンセンサスを得ているので、これを急に付け加えることは難しいと思うが、付帯決議に今のような考えを盛り込んで、二段階でこの議論も法案成立後に各党真摯(しんし)に皇族の将来について話し合った方がいいと思う。そうした点では付帯決議の中で院としての合意が得られる文章が残る方がいい」との認識を示した。

 学校法人「加計学園」が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画をめぐり、民進党の玉木雄一郎議員が午前中の衆院文部科学委員会の質疑で、「『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向」などと内閣府の担当者から言われたとする記録文書が文部科学省内で作成されたのではないかと質問したのに対し、松野文部科学大臣が「作成された可能性はある。確認させてほしい」と述べ、菅官房長官は「だれが書いたか分からない、こんな意味不明なものについて一々政府が答えることはない」と語ったことについて、見解を問われた。

 安住代表代行は「朝日新聞等の報道もあるが、もし仮に事実だとすれば、特区制度の悪用・私物化につながるから、それを総理が主導してやったとなれば、これは進退に関わるような重要な事件になる。わが党が入手したものも、朝日新聞社が入手したものも一緒だと思うが、日付も実名もすべて書いてあって、誰が見ても公的な機関が扱った文書であることは疑いようがない。議院運営委員会で文科省に確認を求め、確認次第返答するということなので様子を見たいと思う。特区制度はそもそも、特例を出すことによってある事業の進展を図るということが主目的で、そのことが経済の活性化や地域に根差したさまざまな事業を行うのが重要だということでスタートしている。もし報道されていることや文書に書いてあることが事実だとすれば、総理の胸先三寸で総理の仲のいい人のために、この特区制度を使うということは、国家の法を総理のために曲げるということにつながる。もし事実だとすれば徹底的に追及していく」と語った。