蓮舫代表は11日、7月に実施される東京都議選の党公認候補予定者である藤井智教(ふじい・とものり)練馬区議会議員、木内孝胤衆院議員(東京第9区総支部長)らとともに東京・練馬区内の西武池袋線・大泉学園駅前で街頭演説を行った。

 蓮舫代表は、加計学園問題を取り上げ、「いま、民主主義国家として絶対に揺らいではいけない、行政がゆがめられたかどうかが問われている」と指摘。「権力者にとって都合が悪いことには蓋をする、個人攻撃をする。いつからこの国はこんな情けない、恥ずかしい国家になったのか。政治は誰のためのものか。総理や総理夫人の友だちのための政治であってはならない。皆さんのための政治を行っていく」と訴えた。

 「東京都政についても、本当に都民のための政治が行われて来たのか」と提起。練馬区では病院のベッド数が23区内の平均の3分の1程度と23区内で最低であり、入院時には他の地域に行かなければならない事態が起きていると述べ、「何かあったときに命を守るのは政治。藤井さんは練馬区議として、皆さんの困っている声、政治に届きづらい小さな声を丁寧に受け止めてきた。次は都議会で仕事をさせてほしい。民進党は少子高齢化や人口減少の問題など、地味で訴えにくい政治課題にもしっかり向き合い、提案をしていく」と力を込めた。

藤井区議」

 藤井区議は、「政治はこれまで、何かの負担を減らす、使用料をただにするといった耳触りのいいことばかり言ってきた。それは政治家の有権者の良識を信じていないからではないか。バラマキや既得権の保護を主張する前に私たちは借金の返済をしていく。財政再建を行っていくことが政治家として責任ある姿だと思っている」と表明。「いま、国は1千兆円、東京都は6兆円、練馬区は500億円の借金を抱えている。これを私たちの世代の責任のもとで返済をしていかなければ、全部子どもや孫たちの負担になってしまう。だから私たちは行政改革を徹底してやっていきたい。蓮舫代表は与党時代、行税刷新担当大臣として既得権や不透明な利権構造に斬り込んできた。私も区政のなかで天下りの問題や、団体に対する意味のない補助金の問題に取り組んできた。こうしたブラックボックス、既得権に斬り込む勇気が政治家として一番大切なことだと思っている」と強調し、「民進党は元祖改革政党だ。その改革の理念、原点をもう一度取り戻す戦いにしていきたい。蓮舫代表とともにこの国を、東京都を変えていくために全力で走り抜けていく」と民進党への支援を呼び掛けた。

 木内衆院議員は、「練馬区の声を東京都に伝えることが必要」と説き、練馬区議として4期、4回の選挙ではすべて1万票以上を獲得しトップ当選を果たしてきた藤井区議の実績や人柄を紹介。「藤井さんは数字に強い。銀行員から公認会計士、税理士となった経験を生かして税金の無駄遣いを追及してほしい。東京五輪や豊洲市場の移転問題を追及し解決に向けた役割を果たしてほしい」「藤井さんは4児の父親でもあり、生活実感として子育ての苦労を理解している。生活者の視点に立った政治ができる」などと魅力をアピールした。