民進党の大串博志政務調査会長は27日、定例記者会見を党本部で開き、(1)総理の会見発言(2)獣医学部の新設(3)憲法改正案――等について発言した。

 総理が共謀罪や森友学園問題、加計学園問題等に関して「国民に丁寧に説明する」と会見で発言したことについては、「われわれも閉会中審査や臨時国会の開催を求めているが、ゼロ回答だ。総理が会見で言った言葉とは全く裏腹の対応で、きわめて遺憾だ。国民に『加計学園隠し』と言われてもおかしくない」と批判した。

 総理が24日の講演で「獣医学部の新設を全国で認める」と発言したことについては、「国家戦略特区での諮問会議は何だったのか。『全国でやるべきだった』ということは、諮問会議自体がおかしいことになってしまう。そもそも普通のビジネスの新規参入とは違い、全国で需要があるのかも問題。そして私学助成金には税金が使われるので『より需給に見合った必要な人材を世の中に生んでいく』という観点は必須。それなのに『とにかくたくさん養成できるように』というのは、とんでもない見識違いだ。国民の税金の無駄使いにつながりかねない。その上、獣医学部認定には国家資格制度とも絡んでくる。たんに『たくさん作ればいい』という問題ではない」と強調した。

 総理が「秋の臨時国会で憲法改正案を提出したい」と講演で発言したことについては、「このまま加計学園問題を憲法問題で覆い隠そうという意図が見える。憲法審査会は与野党合意のもとにきちんと進めるべき話であって、与党側が言うことだけでは進まない。総理の『国会では答弁に答えないのに、国会の外ではしゃべる』という異様な姿勢が際立った」と述べた。