前原誠司代表は3日夕、党本部で記者団の取材に応じた。同日午後、希望の党が10日公示・22日投開票の衆院選挙に擁立する第1次公認候補192人を発表(下記PDF参照)したことを受けたもの。

 前原代表は、今回民進党と希望の党との候補者調整作業に当たった玄葉光一郎衆院議員、希望の党の若狭、細野両衆院議員に対し、「不断の努力をしていただいた」とねぎらった上で、「192人の公認候補(小選挙区191人、単独比例1人)が決まり、本日公表できたことは大変良かった。今後第2次、第3次と作業は続き、しっかりと2大政党制の一翼として自民・公明両党に対峙(たいじ)できる人員を整えていきたい」と述べた。

 一方で、民進党の前議員が新たに立憲民主党を立ち上げたり、無所属での立候補を表明している現状については、「無所属については約30人いるが、希望の党(の候補者)を出さないところがほとんどであり、今後連携の可能性は極めて高いと思っている」「現時点では公認されていない人も含めてわが党の仲間をできる限り出していただけるように引き続き努力していきたい」「立憲民主党については、24年間すべて同じ党で過ごしてきたのは枝野(幸男)さんと2人だけであり、初めて別れることになった。昨日の会見前に(枝野さんに)『残念だ』と私から申し上げた。いろいろな思いのなかで政治家は決断をされる。ぜひ頑張ってもらいたいと思っている」と述べた。

 今回の前原代表の決断については、「政治は結果であり10月22日に『前原がやろうとしていたことはこういう結果をもたらした』と言ってもらえるように頑張っていきたいし、臨時党大会(代表選挙)のときに『民進党には誰も政権交代なんか期待していない。誰が代表になっても同じだという感覚を国民は持っておられる。この日が日本の政治が変わる日だと言ってもらえるようにしたい』と申し上げたが、10月22日がそういう日になるように頑張っていきたい」と表明。「この決断が民進党のためになったと思うか」との問いには、「民進党のためというよりは、野党がばらばらではいけない、一本化をしなければいけない。そして現実的な政策を掲げる2大政党をつくり政権交代可能な状況を作らなければいけないという判断だった。私は自分の判断は正しかったと思っているし、結果を出せるよう頑張りたい。政党のためでも候補者のためでもなく、すべては国家・国民のため。1強多弱で選択肢がないという国民の不幸を解消しなければいけないというのがスタートだ」と力を込めた。

PDF「希望の党 第1次公認リスト(10月3日発表)」希望の党 第1次公認リスト(10月3日発表)

PDF「希望の党 第2次公認リスト(10月4日発表)」希望の党 第2次公認リスト(10月4日発表)