政策本位の政治をめざす政治家を表彰する日本最大の政策コンテスト「第12回マニフェスト大賞」の発表が5日にあり、応募総数2597件の中から、故・日比健太郎名古屋市議会議員と民進党全国青年委員会の「日比プラン(骨髄ドナー登録推進プラン)」が政策提言優秀賞に選ばれました。(動画は、生前の日比健太郎名古屋市議が遺したメッセージ)

 日比プランは、民進党の若手地方議員組織である民進党全国青年委員会が急性白血病で亡くなった日比健太郎名古屋市議会議員の政策提言を基に作成した政策で、ヒビケン(日比健太郎の愛称)の遺志を受け継ぎ、全国各地で骨髄ドナー登録推進のための活動を行っています。

 なお、グランプリは優秀賞の中から選出され、11月2日(木)に発表されます。

 日比プランの概要は次の通りです。

【名称】

 日比プラン(骨髄ドナー登録推進プラン)

【目的】

 助かる命を救うため、全ての白血病患者が骨髄移植を受けられる社会を作る

【概要】

 2016年5月、名古屋市会議員の日比健太郎さんは急性白血病と診断され、闘病生活を送ることになりました。日比さんは当選3回の35歳、学童問題の専門家で政策通。ヒビケンの愛称で仲間たちから慕われ、私生活では第一子誕生を控え、仕事も家庭もこれからというの矢先の出来事でした。

 ヒビケンは白血病の有効な治療法である骨髄移植を受けるべく白血球の型が適合するドナーを探し、4名の適合者がみつかりました。しかし、いずれも移植に至らず、11月3日に急性白血病で35歳の若さで亡くなりました。

 適合者が4人もいるのになぜ移植ができず、助かる命が救えなかったのか・・・

 実はこの問題はヒビケンに限ったことではありません。骨髄移植を願う白血病患者の96.4%は白血球の型が適合するドナーが見つかります。しかし、移植手術に至る患者は54.4%です。その主な要因に挙げられるのが、「ドナーが骨髄移植に関する作業を行うための都合をつけられない」ことです。

 ドナー候補に選ばれると、検査や骨髄液採取のための通院や入院が必要になります。とくに骨髄液の採取には一般的に3泊4日の入院が必要で、仕事を持つドナーにとっては大きな負担となり、仕事の影響でドナー提供を断念する事態が数多く発生しています。

 この事態を解決すべく、ヒビケンは生前、「がん患者となった経験を議員の仕事に生かし、多くの苦しむ人々のために取り組みたい」と抗がん剤治療の副作用で苦しみながらも、白血病治療や骨髄ドナー登録に関する問題提起を行い、改善のための政策提言を行いました。提言の概要は次の通りです。

  • 患者と適合者のミスマッチ解消のための助成制度導入
  • 若者を中心とした新規骨髄移植ドナー登録を増やすための普及啓発活動
  • 献血センターでのドナー登録を促すため、都道府県議会から働きかけをする
  • 臍帯血の安定的保有量の確保
  • 患者に寄り添う家族への経済的負担軽減

 ヒビケンは志半ばで亡くなりましたが、民進党の若手地方議員組織である民進党全国青年委員会はヒビケンの政策提言を基に「骨髄ドナー登録推進プラン」(通称・日比プラン)を作成、ヒビケンの遺志を受け継ぎ、次のような活動を行っています。

  • 各地方議会で骨髄ドナー登録に関する意見書成立させ、国に提出する
  • 各地方議会で骨髄ドナー登録に関する決議を成立させる
  • 各地方議会で骨髄ドナー登録に関する質問をする
  • 党本部でのドナー登録会実施や党イベントにおいて骨髄ドナー登録窓口を設置する
  • 骨髄移植に関する政策作りのための民進党公開セミナーを開催する
  • 来年の全国青年大会で骨髄ドナー地区普及説明員になるための講習会を実施する
  • 党職員がドナー休暇を取得できるように職員規則を改訂する
  • 国会議員、地方議員などの党関係者の骨髄ドナー登録を推進する。