民進党は6日、「党の戦略・組織・運営に関する改革本部」(党改革本部)中間報告(たたき台)について所属国会議員に説明し意見を聴くための両院議員懇談会を党本部で開いた。

 大塚耕平代表は冒頭のあいさつで、「地方の皆さんの意見をしっかり承るというプロセスがわが党にとって大変大事なことであり、そういうガバナンス体制がこれまで必ずしも十分ではなかったという指摘を地方の皆さんからもたくさんいただいている。そういうこともあって、今回(4日)月曜日に臨時常任幹事会でこの「たたき台」について、まず地方の皆さんにも同じ日に説明させていただくということを了解いただき、常任幹事会の終了後にウェブ会議で47都道府県の皆さんにお話をさせていただいた。そこでも相当いろいろな意見をいただいた。それを受けて今日の国会の皆さんへの説明と意見を聴く機会とさせていただきたい。ぜひ前向きにさまざまな意見をいただきたい」などと述べた。

 懇談会の終了後に記者団の取材に応じた中川正春党改革本部検討会座長は、「たたき台ということで地方や議員に対して原案を示し、それに基づいて議論をして参加型で今後の道筋をまとめていくプロセスを進めている。今日は両院議員の懇談会としてさまざまに意見を聞かせていただいた」と会合の位置づけを説明した。

 懇談会で出されたさまざまな意見を振り返って、「抜本的かつ発展的な改革ということについて、党が解党するとかいう話ではなく、その先にある新しい党の形を模索していこうと。他の野党との連携を前提にしてどのように次の形を作っていくかという前向きな議論だった」と集約。「ただし、タイムスケジュールからいくと、(再来年には)統一自治体選や参院選があるので、そんなに猶予はない。2月の党大会までに、いろいろな意見を集約して具体的な改革の方針を示していく」「地方組織の足元を固めていく形も示しているが、これについては基本的なところで異論はなかった」と議論を紹介した。

 議論の中で特に意見が向かったのは中間報告の冒頭の「改革の基本的な方向」にある「解党的出直しを」政権交代を目指す野党の中心として貢献するために、解党的出直しをし、党は生まれ変わらなければならない」という文言についてだと述べたうえで、「具体的な解党という話ではなく、このまま民進党で戦うのは難しいだろうという(各地からの意見を受けて)、党は生まれ変わるという意味であり、民進党としての固まりと野党をしっかり固めていかなければならない。いま解党して立憲や希望に分かれていくというようなシナリオは全くないことは皆さん共通している意識」だろうと解説した。