無所属の会の岡田克也代表は6日、定例記者会見を党本部で開き、(1)NPR(米国の核態勢の見直し)への日本政府の姿勢(2)新聞社の報道姿勢――について苦言を呈した。

 冒頭、前日に佐賀・神埼市内で自衛隊のヘリコプターが墜落する事故が起こったことについて、「亡くなった自衛官に対して心からお悔やみを申し上げたい」と哀悼の意を表し、政府の徹底的な原因究明を求めた。

 米国防省が3日に公表したNPRについて河野外務大臣が「高く評価する」と談話を発したことについて、岡田代表は、「全く理解できない」と語った。岡田代表は政府の考えを批判する理由として、今回のNPRは核兵器の役割を拡大させ、核軍縮の考え方を180度変えるものだと指摘し、「戦略核のさらなる縮減について、米・ロ、場合によっては中国を巻き込んで話し合わなければいけないステージだが、核軍拡という流れができたことでそういった戦略核の『軍縮次の一歩』という機運がまったく失われてしまった」と説明した。また、NPRで海洋発射型核巡行ミサイルの可能性を追求するとしていることについて、「米・ロの間で戦術核を巡って軍拡競争が始まりかねない」と懸念した。こうした米国の姿勢について岡田代表は、「核の使用の敷居を下げてしまった」と述べ、「なぜそれを高く評価するのか意味が分からない。広島でオバマ前大統領と並んで『核なき世界を目指して努力する』と言った安倍さんとどっちが本当の安倍さんか、あらためて聞いてみたい」と語った。

 3日付の読売新聞で民進党が無所属の会所属議員の分の政党交付金を申請したことが適切かと指摘する記事が掲載されたことを取り上げ、「政党交付金はわれわれに支給されているわけではない。政党に支給されているもの。政党に所属する議員の数に応じて支給されるということで、われわれは民進党の議員であるということは、まごうことなき事実であるので、どういう名前を名乗っているかは関係ない話だ」と述べた。そのうえで、「無所属の人がもらってはいけないお金をもらっているという印象を与えかねないような一定の意図を持っている記事と言わざるを得ない。極めて遺憾だ」と語った。