無所属の会の岡田克也代表は20日午後、定例記者会見を党本部で開き、(1)裁量労働制に関する厚労省の虚偽データ問題(2)友党との連携――等について発言するととともに記者団の質問に答えた。

 裁量労働制に関する厚労省のデータが虚偽であったことが明らかになった問題について岡田代表は、「ポイントになるデータがこれだけいい加減なものだったことに非常に驚く。にもかかわらずこの法案を今国会で成立させようとする方針に変わりないことに極めて驚いている」と述べた上で、裁量労働制について、「労働基準法の規制を緩めるというか青天井にするものだ。労働組合が存在しない職場では労使委員会で協議することになっているが、運用実態として労使対等の立場で議論されているかをほとんど確認できていない状況だ。そのような状況で裁量労働制をさらに拡大するということは、普通の法制では考えられないこと」と批判した。

 働き方改革法案について岡田代表は、「長時間労働の規制については、おおむね方向性はこれまでわが党が主張してきたことと近い。(政府・与党は)法案を分けて合意形成をすればいい。裁量労働制などの部分はもう一度基礎を確認した上で、次の国会以降に出し直すべきだ」との考えを述べた。

 立憲・希望両党との連携について、「両党との関係をどう築いていくか確認したい。希望の党との統一会派交渉は難しいとなり、立憲との努力は続いているはず。それが党の基本方針であり、それを執行役員会で確認したい。将来的に大きな3党の固まりにしていくことは当然考えられるが、まずは統一会派からスタートするということが党の方針と理解している」と述べた。

 三沢基地所属の米軍機が燃料タンクを投棄した問題の受け止めを聞かれ、「今までにない頻度で続いている。非常に問題がある。人命にもかかわることなので、繰り返されないようにしてほしい」と述べた。