無所属の会の岡田克也代表は27日午後、定例の記者会見を党本部で開き、(1)国会の情勢(2)北朝鮮をめぐる情勢――等について所感を述べるとともに記者団の質問に答えた。

 国会情勢に関しては、野党が要求する裁量労働制の実態の再調査、佐川国税庁長官や安倍昭恵総理夫人らの証人喚問要求に対して与党が示した回答について、「前回とほとんど変わらない。データのでたらめさは覆い隠すことができない状態だ。それでも予算の採決は進めてほしいということは全く理解しがたいことだ」と問題視したうえで、政府・与党があくまで働き方改革関連法案を提出しようとしていることについても、「基本データがでたらめで、きちんとした政策的なニーズを踏まえることができない状況で、安倍総理の思いだけで出てきた裁量労働制の拡大であり、高度プロフェッショナル制度だ」と厳しく批判した。

 衆院予算委員会を中心とする野党連携をどう評価するかとの質問に、「かなり一体でできていると思う。6党一緒にやっていく中でお互い距離は近づいたと思う。立憲、希望とわが党の旧民進3党が一体となって物事に対応できる。予算に対する組み替え動議も、出す場合はわが党が作った案に両党が賛同してくれるという方向性もあると思う。いろいろなことをやりながら距離感、溝が埋まっていくことは結構なことだ」と述べた。

 北朝鮮情勢については、「平昌オリンピック中に2度にわたって南北会談が行われた。基本的スタンスとして、現在の圧力を緩めるべきではないと私も思っている。核開発に何も進展がない中で圧力を緩めれば相手に時間を与えるだけ。しかし最終的には話し合いで断念させなければならない。安倍総理は『対話のための対話に意味はない』というが、それを言っているだけでは何も言っていないに等しい。対話の中で核・ミサイル開発を断念に持っていくことが基本的考え方で、米・ロ・中・韓も含めてゴールに至るまでの外交的な努力をしてもらいたい」と述べた。

 平昌オリンピックで印象に残っている競技を聞かれ、「政治利用はあったが、パシュートも良かったし、スピードスケートで日韓の選手が抱き合った姿など。政治でいろいろな会談をするより数百倍、数千倍のインパクトを世界に与えた。やっぱりスポーツはいいなと思ったし、東京オリンピック・パラリンピックも成功させたい」と答えた。

PDF「与党回答書(2月27日)」与党回答書(2月27日)