民進党をはじめ野党6党の幹事長・書記局長が12日午後、国会内で会談し、野党がこの間に一致して追及してきた「財務省『森友文書』ねつ造疑惑」に関して、麻生財務大臣が財務省理財局の指示で書き換えがあったことを同日認めたのを受け、今後の対応等について協議した。各党の衆参それぞれの国会対策委員長が陪席した。

 会談では「国会審議の信頼と前提を覆す、前代未聞の異常事態である」「根底から信頼が覆っている」との認識のもと、(1)国会審議に入れる状況にない(2)現時点ではまずは政府・与党の責任での事態の収拾に向けた提案を待つ。この点に関する与党幹事長からの回答を求める(3)参院予算委員会で13日にセットされている公聴会は延期を求める――等で一致した。

 会談終了後にそろって記者会見に臨んだ野党6党の幹事長・書記局長らは、現時点での結論として以下のように説明した。

 「この決裁文書改ざんは、事実を隠ぺいする驚くべき事態だ。国会審議の信頼と前提を覆す、前代未聞の異常事態で、日本の民主政治の危機、崩壊そのものである」「財務省理財局だけでこれらの判断をすることなどは絶対にあり得ない。官僚だけに責任を押し付けて済まされるはずはない。安倍政権の責任は極めて重い。政府の信頼は失墜している」

 野党6党は、政府が与党とともに責任の所在、なぜこのような事態に至ったかについて国会や国民に説明することが問われているとの見解で一致し、「この状況を打開するために政府・与党がわれわれ野党に向かって、また国民に向かってどういった事態の収拾を提案してくるのかを待ちたい。まずは政府・与党が責任を果せということで与党の幹事長に求めていく」などと語った。