無所属の会の岡田克也代表は20日、定例の記者会見を党本部で開いた。岡田代表は、財務省が森友学園に国有地を売却する際の決裁文書を改ざんした件で、佐川宣寿前国税庁長官を証人喚問することがほぼ決定したことに触れ、「佐川さんに言ってほしいことは、なぜこんなうそをつき、改ざんをしたのかということ」と強調した。さらに岡田代表は、「明らかなうそを国会で発言したということは、よほどのことがない限りありえないことで、そこのところについて本当のことを語ってほしい」と続けた。

 森友学園が購入した国有地にの.9メートルの深さにごみが埋まっていると森友学園側が主張し、そのことを国が調査もせずに8億円の値引きの算定根拠にしたとされていることにも触れ、「そのことについて佐川さんに聞いてもわからないかもしれない。そういう意味では、委員会で政府に答えを求めるのであれば迫田さん(当時の理財局長)に来てもらうことが必要ではないか」と迫田英典元理財局長も国会招致する必要性を指摘した。

 佐川氏の証人喚問の意義を記者団から問われると、「より重みが違う。議院証言法の下でしっかり証言してもらうということは、より正確な証言がなされる可能性が高い」としたうえで、「これは財務省や霞が関全体の存亡のかかる問題である。国民からの信頼が地に落ちている状況の中で、事実をきちっと述べるのは最低限のことなので、霞が関で育った佐川さんはけじめをつけてもらいたい」と佐川氏が証人喚問で事実を語ることに期待を込めた。

 文部科学省が前川前事務次官の講演内容の報告や録音データを名古屋市の教育委員会に求めていた問題については、「いろいろ発言した議員が報じられているが、文科省は認めていない。そういうことを明確にするところから話は始まるのでは」「人格攻撃と言われかねないような質問、不適切な質問も含まれているから、法令に則ってやっているという答えは通用しない」等と文部科学省の対応を厳しく批判した。