与野党の国会対策委員長が6日朝、国会内で会談した。防衛省・自衛隊の日報隠ぺい問題、財務省の森友文書改ざん問題、厚生労働省・東京労働局長の発言問題、文部科学省の前川前事務次官の講演への圧力などの問題が次々に噴出して国会審議が中断していることから、今後の国会運営の正常化について協議した。

 会談後に記者団の取材に応じた民進党の平野博文国会対策委員長は、「国会の審議ができる状態にない状況がずっと続いている。それを打開するために与野党国対委員長会談を開くべきだと再三再四与党に求めてきて、やっと開催の運びになった」とし、会談の内容について「イラクの日報の問題は1年かけて隠ぺいし、こういう事実が出てきた。国会は本当に審議をする環境にあるのか、由々しい事態であるということについて立法府として共通認識があるかを問うたところ、与党もあるということだった」「山盛りのように問題が出てきたことから、しっかりと解明出来得る環境を作るべきだということでも一致した」旨を語った。

 会談での主な合意点は以下の通り。一定の合意を得たことから、各委員会ごとに協議が整えば審議に出席することにした旨も平野国対委員長が記者団に述べた。

  • 来週、日報問題について衆院安保委員会で10日以外にも委員会の開催を調整する。野党側は稲田元防衛大臣らの参考人招致を要求し、委員会で話し合うことを与野党間で確認した。
  • 衆院予算委員会では既に予定されている11日の集中審議以降にも早期に集中審議を行う。
  • 厚生労働省の問題については衆院厚労委員会審議を通じて必要ならば集中審議を行う。
  • 今後も必要に応じて与野党国対委員長会談を開催する。