2016年度決算などに関する参院決算委員会の全般質疑が9日に開かれ、民進党・新緑風会の3番手として小西洋之議員が質問に立ち、安倍総理らをただした。

 小西議員は、「シビリアンコントロールは、政治家によって軍事組織を統制する原理だ。その政治家をも統制するのが憲法9条だ。しかしこの憲法9条を安倍政権は(憲法)解釈変更、安保法制によって破壊した」と厳しく指摘。「72年政府見解に、集団的自衛権を合憲とする憲法9条解釈の基本的論理が存在するという安倍内閣の主張が事実に反する場合は、総理大臣、国会議員を辞職する覚悟はあるか」と、安倍総理を問いただした。これに対して安倍総理は、「衆参合わせて相当の時間を重ねて結論を得た。この解釈変更も含めた安保法制は衆参で多数を得て成立した。国会で承認されたもの」とは述べたが、自身の覚悟の有無については言を左右にし、最後まで答えなかった。小西議員は、「憲法解釈なので、国会審議であろうが、論理がないものは違憲になる。集団的自衛権を認める論理が72年政府見解になぜあるのか。政府見解を作った人たちが否定しているものがなぜあるのかにも安倍総理は答えていない。まさに改ざん事件だ」とあらためて指摘した。

 小西議員は佐藤正久外務副大臣が就任あいさつで自衛官の服務の宣誓を引用したことについても「シビリアンコントロールの趣旨に反する」として、同副大臣を即刻罷免すべきと批判。さらに、「小野寺五典防衛大臣が、3月12日に情報管理等の訓示を行っていたその時に、イラク日報の存在を知っていたものがいる」と指摘し、小野寺防衛大臣の辞職とともに、シビリアンコントロールができていないとして安倍内閣の総辞職を要求した。

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