枝野幸男幹事長は25日、岡山市内で記者団の質問に応じた。主なやりとりは以下の通り。

 問 イギリスのEU離脱が決まって経済状況が変わってきていると思うが、政治的な影響はどう考えているか。
 答 われわれは為替とそれに連動した株価に依存した経済運営の危うさを従来からずっと主張してきた。だからこそ内需主導の経済へと向かうのがわれわれの主張の一つの柱。こうした状況に関わりなく、そのことをしっかりと訴えていく

 問 イギリスのEU離脱について安倍総理も公明党の山口代表も「こういう時こそ安定政権が必要」と言っているが、受け止めとそれに対する主張は。
 答 まさに国際社会、国際経済というのはこうした不確定要因が大きいからこそ、為替依存型の経済ではだめだということが証明されている状況。その中で、その為替依存型経済がやってきたことを安定させるというのは現状と矛盾している。そのことは有権者の皆さんも本能的に直感的にご理解いただいていると思っている。

 問 年金の運用に関して、株式比率を高めたことによるリスクが(イギリスのEU離脱により)出て来ると思うがそれに関する考えを。
 答 すでにポートフォリオを変えたことでそれ以外で5兆円の損がでていると推計してきたわけだが、昨日の株の暴落で、あるエコノミストの方はテレビでも昨日1日で2兆円損失を出していると試算している。(年金は)国民の老後の安心についての大事な資金だ。この問題が国民の皆さんの関心を集めていくだろうし、こうしたリスクの高い運用に転換した責任はわれわれも問いただしていかねばならない。

 問 改憲勢力が3分の2の議席をうかがうという報道をどう見るか。
 答 各種の調査では、憲法改正反対の方が多数になっている。つまり選挙情勢に反映されていないということだと思っている。今の状況で本当に3分の2の白紙委任をしていいのかをこれからわれわれが問うていく。これから争点になる。

 問 岡山選挙区では自民党が優勢だが、今後の戦略は。
 答 候補者が決まるのが遅かったが、そういう地域でも全国を見ると急激に伸びてきているところもある。岡山も出遅れの割に頑張っている。ここからまさに勝負だ。江田さんが守ってきた議席だし、全国的に相対的にみれば国会議員の数もいる県なので、十分ここから出遅れを挽回できる地域であるし、候補者の資質も良いので挽回するのが可能であるという位置づけで見ている。

 問 1人区で苦戦が伝えられているが。
 答 苦戦と受け止めていない。時系列で物事を見ていかなければいけない。半年前は1人区でわれわれが戦えるところはない状態だった。わが党の候補ではない新潟、沖縄、岩手、あとはどこで戦えるんだろうという状況だった。すでに10選挙区くらいは互角または互角に近い状態で追いついてきて、出遅れのところでも十分届くところまで来ている。半年でここまで伸びるとは思っていなかった。

 問 引き続き目標は改選議席過半数阻止で良いか。。
 答 私はそんなこと言っていない。一貫して私が言っているのは、立候補者が全員勝つために最大限努力するのが仕事だということ。

 問 テレビで党首討論をしても政策論がかみ合わないことへの考えを。
 答 きちっとご覧いただいた方は8割方同じことを認識していただいていると思うが、政府・与党が野党批判ばっかりやっていて、非常にねじれた無責任な状況なのが圧倒的な原因だ。