山尾志桜里政務調査会長は30日、北海道の道東、道央地区を訪問。恵庭市、北広島市では党公認のはちろ吉雄候補者の応援演説を行い、「はちろさんを先頭に北海道から経済政策を転換していこう」などと支援を呼びかけた。

山尾志桜里政調会長

山尾政務調査会長

 恵庭市での街頭演説で山尾政調会長は冒頭、「私の父方は芦別の出身、からだの半分は道産子です。大事なふるさと北海道で、大事な先輩である、はちろさんの応援演説をできることをうれしく思う」とあいさつ。「これから民進党が政権を担っていくためには、はちろさんがいないと困る。政権の中枢を担い、要となってくれる人がいないと安倍政権と戦っていけない。だからどうか、力を貸してほしい」と、はちろ候補への支援を訴えた。

 参院選挙の争点である「暮らし・経済」と「憲法改正」をめぐっては、政策の転換の必要性を力説。「暮らし・経済」については、民進党はアベノミクスの3本の矢に代わる3本柱「保育園から大学までの教育費を無償化する子どもたちへの投資」「若者が普通に正社員になることができる安定した雇用環境の整備」「低年金者に対する年間最大6万円の年金のかさ上げと年金積立金の安全運用で安心な年金制度の確立」を打ち出しているとして、「株や為替頼みの、お金持ちを大金持ちにする経済政策は7月10日で大きく変えよう。経済政策の専門家である、はちろさんを先頭に北海道から経済政策の転換、お金持ちのためではなく普通に働く、普通の人々の暮らしの、経済の底上げに大きく転換するんだという声を結果で出していただきたい」と呼びかけた。

 憲法改正については、国防軍の創設や限定なき集団的自衛権の行使容認などを盛り込んだ自民党の憲法改正草案を批判。一方で、安倍総理は喫緊の問題である中国軍艦による日本の領海や接続水域への侵入などに対応するために民進党が提出した領域警備法案は無視していることにも触れ、「政治は、私たち国民が、時代が求めているものをしっかりやらなければならない。私たちが望むのは、この国が最も必要としている暮らしの、地域の、地元の経済を底上げすること。そして、きちんとこの日本の国土と国民の命を近くの国々から守ってもらうことだ」と述べた。

はちろ吉雄候補

宣伝カーが愛車と言う、はちろ候補者

宣伝カーが愛車と言う、はちろ候補者

 4月7日に立候補を表明して以後公示日までの75日間、街宣車で北海道全土を回っていたという、はちろ候補。「宣伝カーは誰でもどこでもいつでも止めることができ、道民の皆さんの生の声を頂ける。衆院議員のときから私自らが運動員という気持ちで活動してきた。道民の声が国会に届かないという声を聴くが、23年間の経験を活かし、普通の道民の皆さんの声を実現していくという気迫を持って立ち向かっている」と表明。今回の出馬に当たっては、「民主主義は政権を担う政党が複数なければ健全に発展しない。そういう意味で民進党は政権を担っていく政党であり、民主党政権の失敗と経験を生かさなければ本当の意味での成長はない。民主党政権の失敗は、私自身にも大きな責任がある。次に政権を取るときは山尾さんたちが中心になると思うが、多くが勇退していくなかで、私たちのように失敗と経験を踏まえたものがいなければ次も大変だという思いで立候補を表明した」と語った。

 最近、「結婚したい」と思う20代の割合が3割程度という世論調査の結果を見てショックを受けたと話し、その根本には非正規労働者が働く者の4割を占め、若い人が働きにくい状況にあると指摘。民進党政権になったら、中小企業に対する社会保険料の事業主負担分を軽減することで正規雇用の増加を目指すことや、行政機関がチェックすることでブラック企業に限らず多くの職場ではびこる長時間労働、過重労働の是正を図っていく考えを示し、「優秀で勤勉で企業に対する忠誠心が高いことを逆手に取って運営するような日本の社会はダメだ。1人当たりの賃金が上がれば個人消費に結びつき経済が循環する。それが経済成長だ。若い人が抱えている、この問題に一番に光を当てたい」と力を込めた。

司会進行役は、池田まき第5区総支部長(写真左)

司会進行役は、池田まき第5区総支部長(写真左)

 また、「憲法9条の改正は絶対許してはならない」と述べ、参院選挙で与党に3分の2の議席を与えないためにも3人区となった北海道選挙区で2つの議席を取ることが重要だと強調。甘利前大臣や舛添前東京都知事をはじめとする一連の「政治とカネ」の問題についても、野党があまりにも弱いことが一番の原因だとして、「緊張感のある国会を取り戻さなければいけない。そのためにも全力を挙げて頑張る」と誓った。

道民の思いをがっちり受け止める、はちろ候補者

道民の思いをがっちり受け止める、はちろ候補者