枝野幹事長は1日、神奈川県横浜市で参院選党公認の真山勇一候補の応援演説に入った。

枝野幸男幹事長

枝野幹事長

枝野幹事長

 「真山さんへのもうひと押しを何とかお願いしたいという思いで駆け付けた」と枝野幹事長は演説を始め「どうも変。何が変か」と問いかけ、安倍総理や自民党幹部が野党の批判ばかりであること、株価の水準が3年前の参院選とほぼ同じ水準になっていること、対案がないと言うが民進党は安保法制については領土領海を守るために海上自衛隊と海上保安庁の役割分担や連携、協力について決める「領域警備法案」を提出していること、経済対策については、保育士や介護職員の待遇改善など具体的な法律を提出している実績を述べ、対案がないと言っていることについて「冗談じゃない」と断じた。

 また、昨年度の年金積立金の運用結果が5兆円超の損失をしているという報道に触れ、これまで毎年7月上旬には公表している前年度の業務概況を、今年に限って7月29日に公表すると決めたことを「参院選が終わってから大損していることを国民に伝えようとしている。これがいまの安倍政権の姿勢」と訴えた。

 憲法改正については、自民党の憲法改正草案の中の緊急事態条項を取り上げ、「聞こえはいいが、要するに戒厳令。緊急事態だと時の政府が宣言すれば、国民主権もあったものではない。時の権力者が何でも自由にできる。それこそ麻生副総理がかつて『ナチスの手法にならう』と言った、ナチスドイツがワイマール憲法の時にやったやり方そっくりそのまま。こんなおぞましい憲法改正案を語らないで、選挙だけ勝たせてくれと訴える。こんなひきょうなまねを許してはいけない」と政府の姿勢を批判し、「今の憲法が堂々たる対案だ」と述べた。

 「真山勇一さんはまさに報道の現場で報道の自由や表現の自由を守るために闘ってきた。今年の4月から、テレビを見ると安倍さんに都合の悪いことを言うキャスターはどんどん消えていった。こういう状況に闘っていくには、しがらみがなく、しっかり物が言える真山勇一さんの力がいまこそ必要」と真山候補へのさらなる支援を求めて、安倍政治の暴走を止めていこうと訴えた。

真山勇一候補

真山勇一候補

真山勇一候補

 真山勇一候補は、テレビ局のキャスターとして30年余り活躍した。メディア出身らしく、知る権利や報道の自由へ人一倍のこだわりを見せている。

 「今回の選挙の争点は何か」真山候補は安倍総理が何をこの選挙で問うているのかが全く見えていないと指摘した。岡田代表が安倍総理に宛てて提出した参院選の重要争点に関する公開質問状にも自民党からは「答えられない」という答えが返ってきたのはおかしいと真山候補は指摘。「メディア出身の国会議員として感じるのは新聞やテレビから政府がやりたいこと、安倍さんが目指そうとしていることを隠して、景気を良くするから皆さん待っててくださいという甘い言葉で国民をだまし続けていること。国民には肝心なことは知らせない。なるべく、秘密にしながら政治をやっていく。今こうしたことが着々と進められている。特定秘密保護法、安保法制、いよいよ安倍政権は今度の参院選のあとに本丸の憲法改正をしようとしている」と安倍総理の政治姿勢を厳しく批判した。そして「神奈川は4議席。4分の3を与党が占めたら大変なこと。(憲法改正のために議席の)3分の2を狙う勢力を勢いづかせる要因になってしまう。知恵のある神奈川の皆さんの力を借りて私の地元神奈川では少なくとも2議席を野党に占めさせていただきたい。私は特定の組織も団体の支援も受けていない。そのかわりにしがらみのない国民の皆さんの立場に立った政治をやっていく。間違えても戦争への道を走らせる、そんな国にしたくない」とさらなる支援を求めた。

多くの議員も応援に駆け付けた

多くの議員も応援に駆け付けた

真山候補