岡田克也代表は4日、長崎県島原市で参院選党公認の西岡秀子候補の応援演説を行った。

西岡秀子候補

西岡秀子候補

西岡秀子候補

 西岡秀子候補は故西岡武夫元参院議長の長女として長崎に生まれ育ち、武夫氏の秘書としても日本の政治を見続けてきて、今ほど国民の声、県民の声が届かない政権はなかったと言う。昨年成立した安保法案については「国の最高法規である憲法、これをも軽視した形で、また、国民の8割の皆様が十分な議論が尽くされていないと思われている中で、強硬な手段で成立をさせた」と述べ、TPP交渉の問題については「私たちの国民生活にかかわる重要な問題。特に国民健康保険の問題、食の問題、重要な問題であるにもかかわらず、TPP交渉は国会決議と大きく異なる合意がされている。そのうえ、交渉内容について国民に何の説明もない状況。いまの安倍政権、あらゆるところでルールを無視した大変筋の通らない政治を当たり前のように続けている」と国民の声を聞かない政権の現状を批判した。

 西岡候補は自身が女性候補であることから「私は女性の立場として、いま女性の本当の想いが政治の場に届いていないと強く思う。その一つの大きな理由として、女性の議員が大変少ないことがあると思う。わが長崎県、人口の53%が女性。しかし、大変女性議員の少ない県。全国で最下位レベルの県の一つ。長崎県選出の国会議員の中に女性が一人もいない。その意味でも、この長崎選挙区の1議席に西岡秀子を女性の代表としても送っていただきたい」と全国的にも少ない女性議員を増やすことで国民の半分を占める女性の声を届けやすくしたいという思いを訴えた。そのうえで「もしこの選挙で安倍政権を大勝させるということが万が一にもあるとすれば、私たちは二度と後戻りできない道を歩んでいくしかない。そういう大変大きな危険があると思っている。何としても、この政権の足を止める決意のもとにこの長崎県選挙区の勝利を目指し全力で戦っていく」とあらためて決意を表明し、残りわずかな期間のさらなる支援を求めた。

岡田克也代表

岡田克也代表

岡田克也代表

 岡田代表は「この長崎から新しい風、西岡さんをぜひ皆さんの力で当選させていただきたいという思いで応援に入った。残された期間は1週間を切っている。今日、この長崎に来たのは、まさしく長崎が接戦になっているから。少し相手との距離があったがそれが追い付いてきた。残された日々1日1日で必ず追いつき追い越すことができる。そう確信して、今日、西岡さんの応援に来た」とこの時期に長崎を訪れた理由を述べた。続けて岡田代表は西岡候補の話を受けて「今の政治、本当のことが伝えられていないと言いたい」と述べ、年金積立金の運用の株式投資割合が安倍政権によって倍になり、昨年度の運用損失が5兆円にのぼっていると報道があり、従来は7月の初めに運用結果を発表するにもかかわらず今年は7月29日に発表することになっていることを説明した。「選挙が終わってから発表する。本当に国民に知らせなければいけないことをどんどん政府が隠して、都合のよいことだけ言い出す。そんな政治に代わっているのじゃないか」と批判。「参院選は政権を争う選挙ではない。しかし参院でしっかり歯止めをかけるための結果を出すために懸命に頑張る。そうじゃないと安倍さんの暴走が止まらない。もっと悪くなる。国民の皆さんの声が政治に生きるように民進党に力を与えていただきたい」と訴えた。

 そして最後に「しっかり女性の声も声なき声も代弁できる国会議員を作ろう。そのために皆さんが投票に行くだけでなく、5人、10人と声をかけていただきたい。まだ決めていない人はたくさんいる。惰性で今までの相手候補に入れる人がたくさんいる。ここで立ち止まって考えなければいけない」と投票に行く人を増やしてほしいと依頼し、演説を締めくくった。

1人1人との握手を大切にする西岡候補

1人1人との握手を大切にする西岡候補