民進党代表選挙初日の2日午後、党代表選挙管理委員会(神本美恵子委員長)主催の代表選挙候補者共同記者会見が約1時間にわたって党本部で開かれ、蓮舫、前原誠司、玉木雄一郎の3候補が政見や決意を語った。

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 神本委員長は開会のあいさつで同日10時から11時までに行った立候補受付の結果、3人の候補が立候補を届け出たと報告し「3名の候補者を先頭に党員・サポーターをはじめ、国民の皆さまに民進党の政策や目指す社会像を訴え、ぜひ多くの皆さまに関心を持っていただきたい。活発な政策論争を通じて新しい民進党を示す選挙にしたい」と述べた。3候補者は届け出順に政見と決意などをそれぞれ5分ずつ表明した。

 続いて、記者団から(1)安倍政権との1番の大きな対立軸、特に経済政策について(2)憲法改正に対する姿勢。9条改正の是非(3)他の2候補者と違う点。ほかの2人より代表にふさわしい点(4)野党連携の衆院選でのありかた(5)政権を打開するための具体的かつ実現可能な政策パッケージ、分かりやすいキーワードをどう考えているか(6)民進党はこう変わったと思ってもらえるために何をしようとしているのか(7)TPPへの対応賛否、臨時国会で審議に応じるか――などに関する質問が出され、それぞれ候補者が1分づつで回答した。

 最後に各候補者が一言ずつまとめの発言を1分程度求められた。

蓮舫候補

 蓮舫候補は「頑張ります。15日まで10カ所日本中をまわる。党員サポーターの皆さま方が『民進党じゃなかったらな』と言われていた言葉の重さを分かっている。だから、民進党だから応援したくなるような代表選、民進党だから頑張ってもらいたいと応援していただけるようにしっかりと戦いを乗り切って、蓮舫代表になりたいと思っている」と短く述べた。

前原候補

 前原候補は「日本は不安に満ちている。そしてアベノミクスは壮大な実験をして破たんがどんどん近づいている。日本は崖っぷちだと思うが、崖っぷちの日本を救える野党第1党がきわめて心もとない。そういう意味においては今回の民進党の代表選は歴史に残る選挙だと思っている。ここで反転攻勢のきっかけをつくれなかったら、民主主義が機能しない国にしてしまう危険がある。民進党がだめになるだけでなく、日本全体が危機に陥る。それぐらい今回の選挙の重要性をひしひしと感じている。私のモットーは「天命に生きる」。もちろん自分の当選に向けて頑張るが、民進党の代表選が今回の天命だと、天命に背けばこの政党は存続しないという覚悟で臨んでいきたい」と述べた。

玉木候補

 最後に玉木候補は「私は学生時代に陸上競技、10種競技の選手だった。今回のオリンピックで一番感動したのは男子400メートルリレーだった。なぜかというと日本人選手はいまだ9秒台を出す選手がいない。100メートル走で決勝に残る選手もいない。そういう選手が4人集まって走ると世界で2番目になる。ここに日本の姿を見た。そして民進党も一人ひとりは力を持っている。でも大切なことはそれを集めてそれぞれの力以上のものを組織として発揮できるような、そんな集団に選挙を通じてみんなの思いを一つにして生まれ変わっていく、その産みのプロセス、産みの苦しみをしっかり心に刻んで頑張る」と述べた。

 候補者の発言が終了したのち、司会を務めた難波奨二参院議員は「明日から大阪を皮切りとして10カ所で熱い訴えを開催していく。国民の皆さんに思いを伝えていく代表選にしていただけるよう3候補者に期待をする」と述べ、共同記者会見を終えた。

党本部で共同記者会見
代表選候補者共同記者会見