民進党・蓮舫代表記者会見

2016年9月23日(金)15時00分~15時41分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=BJqrfSRV30Q


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○定例会見について

【代表】
 今日から定例会見を始めさせていただきます。あらためて、よろしくお願いいたします。
 本来ですと毎週木曜日の午後3時に行う予定なのですが、昨日は休日ということもあって、今日に振りかえさせていただきました。来週からは木曜日の午後3時でお願いいたします。

○野党4党1会派党首会談で臨時国会での連携を確認

【代表】
 本日、午前9時半から、野党4党及び参議院の会派であります沖縄の風の4党1会派で党首会談を行いました。今回から参議院会派の沖縄の風の皆さんにも野党会談にご参加いただくこととしまして、糸数慶子参議院議員にご出席をいただきました。
 この中では、来週から始まる臨時国会、そしてこれから行われる選挙につきましても、これまで野党党首が合意してきた内容を踏襲するという形で合意をしています。
 その後、同じ枠組みで幹事長・書記局長会談が行われ、その場でも、国会での活動につきましてより具体的な協議が行われた上で、基本的には党首間と同様の合意があったと報告を受けています。

○小池東京都知事を表敬訪問

【代表】
 先ほど東京都庁にお伺いして、小池都知事に、民進党代表に選出されたことのご報告で表敬のあいさつに行かせていただきました。特に、今(小池都知事が)果敢に取り組まれている行革全般につきまして、私自身も非常に共鳴することがありますので、全面的に応援をさせていただきたいという意見交換をさせていただいたところでございます。

○臨時国会について

【代表】
 来週月曜日から臨時国会が始まります。
 衆議院・参議院ともに、まず国会論戦、しっかり丁寧に丁寧に一つずつ、国民の皆様方のご理解、そしてご支持をいただけるような提案型の審議に臨んでいきたいと思っています。

○台湾籍の離脱について

【代表】
 私から大切な報告をさせていただきます。
 私の台湾籍の離脱手続に関しまして、先ほど台湾当局から、手続が完了したという報告と証明書をいただきました。今、それを持って区役所に届け出に行っております。
 あらためて、今回の私の籍に関しまして、私の発言に一貫性が随分なかったことでご迷惑をおかけしたことを、これまでもお詫びをしておりますが、今回もあらためて報告とあわせてお詫びをさせていただきます。
 昭和59年(1984年)の国籍法改正の時期と前後していたこともありまして、旧国籍法、改正国籍法、経過措置等、適用関係が非常に複雑に錯綜しておりまして、私の事実認識、法的な認識・評価が混同していたことが、適切な手続を理解することを妨げていました。
 あらためて、私は日本人であるということは従前から申し上げたとおりでございます。私は日本人です。
 父が台湾人、母が日本人。今の国籍法では両親のどちらかが日本人であったら、出生、生まれた時から日本人を選択することができますが、私が生まれた時、子どもの時は、父が台湾人であったため、それがかないませんでした。
 この国籍取得を父方のみに限る男女差別が撤廃されたのが、1985年(昭和60年)です。この撤廃による経過措置としまして、本来ならば出生により日本国籍が取得できていた「母を日本人とする子ども」についても、法務大臣への届け出によりまして、日本の国籍を取得することが可能となりました。これを受けて、私もこの経過措置を利用して国籍を取得いたしました。国籍の取得原因は「出生」であって、1985年1月に日本国籍を取得しております。
 手続を父に任せていたこともあること、31年前の記憶に頼ったこともありまして、さまざま私の発言、あるいは私自身の法的な認識・評価が混同し、ご迷惑をおかけしたことはお詫びをさせていただきます。
 あらためて、本日、台湾の籍の離脱手続が完了したことをご報告申し上げ、加えて、我が国の国籍法に基づいた手続を適切に履践・履行していくことを、あわせてお伝えをさせていただきます。


■質疑

○臨時国会について

【日本経済新聞・宮坂記者】
 臨時国会、「支持をいただけるように提案型の審議に臨んでいきたい」という冒頭発言があったが、特に政策分野などで「こういうことで提案していきたい」という、どういうビジョンを持っていらっしゃるか。
 また、この臨時国会が、代表になられてから初めての国会になる。参院の代表質問に臨まれるかと思うが、どのような形で安倍総理に対峙していきたいかという思いについて伺いたい。

【代表】
 まず、私達の考えが一番明確に打ち出せるのは、経済対策による補正予算の使われ方だと思います。中身を見ますと、やはり大規模な公共事業に随分傾倒している中身ですので、本当にそれが経済対策として効果があるのか。あるいはアベノミクスの行き詰まりの中で、それが本当に延命措置にすぎないのか、あるいは抜本的な回復につながるのかも含めて我々は疑問視していますので、同じお金を使っていくのであれば、必要なのは「人への投資」だということは極めて強調させていただきたいと思っております。
 あるいはTPPのあり方にしましても、今の政権は急いで法案審議をしてもらいたいというような姿勢でいるというふうに聞いておりますが、アメリカの大統領選の候補者お二人が極めて明確に消極的姿勢を打ち出している中、日本だけが本当に協定案・関連法案の審議を急ぐべきなのか。国会は限られた期間ですから、その中で同じ時間を費やすのであれば、優先されるべきは社会保障の充実であり、あるいは経済対策の見直しではないかと思っています。

○野党連携について

【共同通信・関記者】
 今朝の4野党党首会談で、今までの5月19日の合意事項をあらためて確認されたということだが、今後の野党共闘についての考えをあらためて伺いたい。

【代表】
 基本的には次の総選挙、衆議院議員選挙は政権を目指す大切な選挙だと思っていますので、そこで一緒に連携する相手の中でも、とりわけ綱領や基本政策が大きく違うところとは連立政権を目指すことはありません。
 ただ、それ以外の部分で、やはり前代表が公党間の約束として、国会内外で「できる限りの協力を行う」、その公党間の約束は重いと思っておりますので、それは踏襲していくのは当然のことだと私も思っています。

【フリーランス・上出記者】
 今の安倍政権のいろいろな、民主主義や暮らしに背を向けるような政治に対して怒っている、そういうことを何とかしなければならないという人がたくさんいる。その方達の思いというのは、やはり野党が一緒になって安倍政権と戦ってほしいと。この声は非常に大きいと思うが、代表選の時はあまり明確に野党共闘について触れていなかったように思う。確かに政権を一緒にするかどうかまでは問われなくても、最大限、票を取るためにやる、その辺の考えというのはどこまで一生懸命やるか。岡田前代表は、最後のほうでは明確に述べていたが、最初はちょっとあいまいだった。蓮舫さんの場合はその辺、どこまでというあたり、特に共産党との関係で伺いたい。

【代表】
 岡田前代表もそこはずっと明確だったと思います。やはりアベノミクスの恩恵が届いていない、むしろひずみ・ゆがみが生じていて、格差が広がっていて、光が当たっていない人たちをしっかり救っていく。その人達に、「人への投資」で政治が光を当てていく。これは岡田前代表もずっと一貫していた姿勢だと思っています。
 その部分で、国会の中においては、議員立法であったり政府の法案への対応においては一緒に行動をとってきたこともありますし、これは変わりません。あるいは選挙においても、「与党対野党」というシンプルな構図がやはり有権者に一番わかりやすいので、そのための努力はこれまでと同じようにしていこうとは思っています。

【産経新聞・清宮記者】
 共産党の志位委員長が先日の記者会見で、野党共闘については、国民の利益にかなう一致点を見出して野党間で協力していく、という趣旨の発言をされた。この点については、綱領や理念が違う政党とは政権を一緒にできないという民進党のスタンスとは若干異なると思うが、蓮舫代表としては志位委員長のご発言をどのように受け止めるか。

【代表】
 率直に申し上げて、国民の利益にかなうことであればこれまでも協力してきました。これからも協力していきます。
 例えば貧困の子どもに対して無関心であるような政府の姿勢。あるいは、「長時間労働を是正する」とか「働き方改革」、その見出しには全面賛成をしますが、ただ、中身があまりにも法案提出の時期が随分先送りではないか。こういうことに関しては、やはり国民の利益を考えて、共産党のみならず全ての野党と、下手をしたら与党の中の方達、良識ある人とも意見は一致すると思いますので、それはこれまでと変わらずに協力していきます。何ら矛盾はしないと思います。

【NHK・花岡記者】
 今日、党首会談が終わった後に志位さんが会見で、衆議院選挙に向けては共通政策、参議院選挙でも結んだが、その共通政策を豊かにしていくことと、あと政権問題での前向きな合意をつくることが必要だ、という発言をされた。参院選に比べると、政権選択選挙ということもあって、共産党としても若干ハードルを上げている感じがするが、現時点でこうした政策や政権について他党と何らかの合意をつくることについてはどうお考えか。

【代表】
 他党との政策の合意以前に、まず民進党の政策をしっかり打ち出す。これが優先順位の最初だと思っています。

【フリーランス・堀田記者】
 野党共闘だが、志位さんは近頃のスピーチで、「参議院では11勝上げた」と。21敗だが、それしか言わなくて、その後の都知事選、それから都議会の4選挙区の補選で惨敗したことを、全然どこでも言わない。それについてどう思われるか。

【代表】
 他党のトップが言っていることに、私が「どうなんだ」と口を挟む立場にはいないと思いますので。
 そういう部分では、結果が出たところ、残念ながら出なかったところ、そこは両方平等に見て、何が勝因で何が敗因だったのか、これは分析しないといけないと思うんです。ここをなしにして、ここの評価があったから次のステップを踏みましょうといった時に、階段の下が、土台が崩れてしまったら全てが水の泡になりますので、ここはしっかり見ていきたいと私自身は思っています。

○衆議院東京10区・福岡6区補欠選挙について

【朝日新聞・中崎記者】
 野党共闘に関連して伺いたい。次の衆院選については先ほど来ご説明いただいているが、1ヵ月以内に補選が二つ控えている。先日の池袋駅前でのぶら下がりの際には、「勝つということもあるので、基本的な枠組みを維持しながら、どういう形でできるか詰めていきたい」というお話だった。本日4野党で話されて、今のところ共産党が二つの選挙区に候補者を立てることになっているが、協力関係についてどのようにお考えか。

【代表】
 党首間では、国会内外で「できる限りの協力」はしていくという話は、踏襲を確認しました。これを受けまして幹事長・書記局長級の会議も行われていますので、党内におきましては、具体的には幹事長であったり選対委員長のもとで、どのように進めていくかという話し合いが行われていくと思います。

【時事通信・島矢記者】
 衆院の補欠選挙に関して、蓮舫代表としては参院の1人区でやったような野党統一候補という形が望ましいとお考えか。

【代表】
 選挙そのものも、あるいは制度そのものも違うものを、その中でもとりわけ補欠選挙ですので、全く同じ土俵でそれぞれを比較すること自体がナンセンスだと私は思っています。
 ただ、何度も言っているように、政権選択の衆議院議員選挙とは違って、2ヵ所だけで行われる補欠選挙ですから、ここの構図としては「与党対野党」というシンプルな構図のほうが、有権者の皆様方に選択として選んでいただきやすい姿になるとは思っています。

【日本経済新聞・宮坂記者】
 端的に伺いたいが、補選について、つまり代表としては今まで野党4党でやってきた枠組みで候補者調整の実現を目指していくお考えだという理解でよろしいか。

【代表】
 まだ今日の党首会談では具体的な選挙についての合意はしていません。幹事長・書記局長会談でも、具体的な選挙についてお互い議論をし、合意を得たものではありませんので。
 まず我々としては、そうした今日の一連の動きを経て、幹事長と選対委員長が話し合いを持って、いろいろなアイデアも含めて私のところに報告が上がってくると思いますので、適時・適切に判断したいと思います。

【朝日新聞・中崎記者】
 代表就任から1週間で、もう両選挙区に行かれて応援演説をされた。東京は地元であり、福岡での昨日の演説では世襲の話にも触れながら話をされた。両選挙区で、戦術とか戦い方で何か考え、違いがあれば伺いたい。
 それと、両方とも自民党が議席を持っていたところで、候補者の知名度も含めて、なかなか簡単な戦いではないと思うが、初陣なので、この補選の結果が新執行部の今後に与える影響について、何か考えがあれば伺いたい。

【代表】
 東京10区と福岡6区の我がほうの候補予定者の共有しているのは、2人とも地元の選挙区です。まさにふるさとのために働きたい、ふるさと愛として、何かできないだろうかという思いでインドから帰国された新井富美子さん。それと、小学校・中学校と、とにかく地元の学校で、地元で育ってきて、地元の大学に行って、働いて、8年前に一度政治家に手を挙げたけれども、当時は民主党の席が埋まっていて、でもそれでも諦めないでずっと手を挙げ続けて、今回、やっぱり地元のために働きたいと鈴木庸介さんは言ってくださっています。この2人の、自分の生まれ育った地域に対する思いというのは、他の候補者に負けない強いセールスポイントだと思っています。
 今の私どもの支持率で言いますと、自民党に対しても1対4、あるいは今の政権の高い支持率を見た時にも、私達はやはりアリが象に向かっていくような、チャレンジングな戦いだと思っています。それでもその戦いに背を向けるのではなくて、我々には政策があるので、しっかりと訴えて、聞いてもらいたい。届く言葉を伝えたい。このことでお二人を応援していきたいと思っています。

○小池都知事との会談について

【朝日新聞・関根記者】
 今日、小池知事と会われたのは、蓮舫さんのほうから申し込みされたのか。

【代表】
 はい。

【朝日新聞・関根記者】
 目的として行革の話をおっしゃっていたが、同じ女性のトップであったり、東京10区の補選ということもあるが、何かそういった考えはあったか。

【代表】
 小池都知事が就任された時は、官邸だけではなく、岡田前代表のもとにもあいさつに、表敬に来てくださいました。大変礼をわきまえておられる大人の対応だと、感銘を受けましたので、今回、私が代表に選出された時にも、そのお返しはしっかりしていくべきだと。政治家の先輩として学ばせてもらった、その姿勢の表れだとご理解をください。

○豊洲市場・地下空洞問題について

【東京新聞・我那覇記者】
 豊洲市場の問題について見解を伺いたい。土壌汚染対策として都が盛り土をしていなかったことが判明して、今、いろいろと話題というか問題として調査が進んでいる。代表は東京選出の議員でもあるが、この問題についてどんな見解を持っているか伺いたいのが一つ。
 あと、豊洲への移転が遅れれば東京五輪の計画にもはねてくると思うが、そうすると国政としての場でも取り上げざるを得ないと思う。民進党として今後この問題をどのように取り扱っていく、あるいはどういうふうに関わっていくか、考えを伺いたい。

【代表】
 あったものがないとか、誰がそれを判断したのか、誰がその指示を出したのか、全く見えないというのは、これはおかしい話なので、まずその責任の所在を明快にする。そうしないと再発防止ができないと思うのですね。だから、今、都知事がおやりになられている、「誰が、どこに問題があったのか」を明らかにするという姿勢には全面賛成をします。
 ただ、時間の制約も出てきますので、豊洲への移転そのものをどうするのか、あるいは東京オリンピック・パラリンピックにおける影響をどの程度最小限に抑えていくのか。これはどうしても費用も生じてまいりますので、都民の皆様方にご理解をいただく、どういう範囲の中でどんな提案をしていくのか。まず一義的には都知事・都議会の判断だと思いますので、都議会民進党を通じてしっかりと行革マインドを持って提言型の行動をとってもらいたいと思っています。
 それに関して、国政も決して無関係ではないとは思っていますので、どういう形で国がここに関与して、国民の皆様方、特に都民の皆様方が思っておられる不安について解消してさしあげることができるのかは、これは政調会長と考えたいと思います。

【東京新聞・我那覇記者】
 めどというのは、何か。

【代表】
 実際に(溜まっている)水に対する安心・安全の問題、食に対する安心・安全の問題が一義的には大きいと思いますので、この部分は急ぎたいと思います。

【東京新聞・我那覇記者】
 今日は都知事と、この件については特に話題としては上っていないか。

【代表】
 深く話すことではないと思っていますので。
 ただ、盛り土に関しまして、都知事のとっておられる姿勢というのは私は応援したい、という話はさせていただいています。

【東京新聞・我那覇記者】
 話としては出たわけか。

【代表】
 はい。

○台湾籍の離脱について

【共同通信・比嘉記者】
 台湾籍の関係で確認だが、「手続が完了した」というのは台湾のほうから今日連絡があったということか。区役所に届けている途中ということだが、それはどういう手続になるか。

【代表】
 それは日本の国籍法にのっとって、区役所に届けるとなっておりますので、そのとおり届けている。

【共同通信・比嘉記者】
 それが終わった時点で手続が完了したと。それとも、もう今の時点で完了したと表現してよろしいのか。

【代表】
 台湾の籍は離脱手続が完了しました。その証書をいただきましたので、それを日本の国籍法にのっとって手続をしているところです。

【時事通信・小松記者】
 台湾側から、完了したという連絡があったのはいつかということと、それと代表選挙の期間中に候補者として「一つの中国」原則に言及されたことがあるかと思うが、台湾側では、台湾は国ではないということを言われたと受け止めて反応が出ている。あらためてあの発言の真意について説明いただきたい。

【代表】
 限られた時間の中で、私個人のことだけが候補者3人の中で聞かれたものですから、短い時間で答えなければいけない必要性があって誤解を呼んだかもしれませんが、台湾は台湾の方にとってみたら自分達の祖国と思っておりますから。ただ、日本からしてみたら、中国の考え方を理解し尊重するという考え方です。それは我が国(政府)の見方と全く同じと認識してください。

【時事通信・小松記者】
 連絡があったのはいつか。

【代表】
 午前中です。

【朝日新聞・松井記者】
 台湾籍の問題、説明が二転三転したことで、民進党内でも不満の声、不信の声が聞かれた。今、お詫びをするとおっしゃっていたが、あらためて民進党内の声にどうやって応えるのかということと、今回の新しい人事についても、旧体制と変わらないのではないかということで、党内で不満・反発がたまっているが、そういった党内の不満にどういうふうに応えるか。

【代表】
 基本的にはお一人お一人、私に聞いてくる方もおられますので、その都度丁寧に答えをして、説明をさせていただいております。
 また、人事に関してもいろいろなご意見があることは、私にも直接言ってくださる方もいますので、それも丁寧に説明をすると同時に、これは細野豪志代表代行も言っておられましたが、「居場所と出番」を訴える政党が、自分達の議員の居場所と出番をしっかりつくっていくことが私達の役割だと思っていますので、ネクストキャビネット(「次の内閣」)も含めて、あるいは現場の委員会の前線で戦っていただく方も含めて、適材適所でお願いをしていこうと思っています。

【産経新聞・清宮記者】
 籍を離脱したということになれば、台湾のパスポートを返却する必要があると思うが、これはもう17歳の時に返却されているのか、これからされるのか、その点を伺いたい。

【代表】
 今回、籍の離脱のお願いをする時に当局から言われた申請書類を全て提出していますが、その中に、私が子どもだった時のパスポートもありました。提出しています。

○憲法に関する議論について

【北海道新聞・津田記者】
 憲法について伺いたい。代表はテレビ番組等の中で、(党)憲法調査会について、いま一たび設けたいというような言い方をされているが、現在も憲法調査会は党内にあって、江田五月さんが会長のはずだが、新たに別のものを設けるというお考えなのか、それともこの憲法調査会を新たな体制にするという考え方なのか伺いたい。

【代表】
 基本的には、資源の有効活用は当然だろうと思っています。ただ、江田五月先生がご勇退をされて、そのポストが実質上、現職の国会議員では空いていることになっていますので、これは幹事長と早急に詰めたいと思います。

【IWJ・青木記者】
 憲法改正について伺いたい。蓮舫代表は今まで会見等で、自民党の改憲草案について、親子関係について義務を課すような表現に関しては違和感を覚えるというような発言をされていたかと思う。同じく自民党の改憲草案にある緊急事態条項に関しては、どのようにお考えになっているか。

【代表】
 政府の裁量権が相当広く認められることになりますので、慎重であるべきだと私は思っています。

○天皇陛下の生前退位に関する議論について

【NHK・花岡記者】
 天皇陛下の生前退位について、今日、菅官房長官から、有識者会議ということで経団連の今井敬名誉会長や東大名誉教授の御厨貴さんなど6人の方の名前を挙げられた。有識者会議がいよいよ設置され、具体的な議論がこれから始まるが、この受け止めと、民進党としてこの議論にどう臨んでいくか伺いたい。

【代表】
 これまでも、過去2回の政権がそうした会議体を設けて、女系・女性天皇のことも議論をしてきました。その部分では、政府の責任において有識者会議を求めて静かに議論をして方向性を出していくということに、私どもがどうこう言う立場ではないと思っています。
 他方で、私達も立法府の一員としてこれまで、長寿化社会の日本において、我が国・国民の長寿化に向き合うべきさまざまな問題についての解決策は立法という手段で提案を行ってきましたが、では皇室においてはどうなのだろうかという部分がなかなか議論されていなかったという反省も踏まえて、これは党内で、静かな議論を行っていくという前代表の考え方を踏まえながら、どのようにしたらいいのか私も判断をしていきたいと思います。

○「もんじゅ」の廃炉検討及び核燃料サイクルの継続について

【フリーランス・上出記者】
 原発に関連して。今日の経産大臣会見で、「もんじゅ」について、これは最終決定ではないが廃炉に向けての検討はすると。ただし、原子力も含めたエネルギー基本計画には揺るぎはない、堅持すると、大臣は明確に答えている。要するに、核のゴミ、行き場のない使用済み核燃料の問題等を棚上げして、とにかく今のまま再稼働推進に突き進むということを宣言したような感じだが、この問題について民進党はどのように考えておられるか、あらためて伺いたい。

【代表】
 「もんじゅ」に関しては、それこそ事業仕分けの中でも一定年度を区切って研究に特化して終わらせていくという方向性も打ち出していただいたことはあります。
 あるいは原子力研究開発機構のその後のたび重なる、信頼を失墜させるような不祥事等もありました。まさに県民・国民の信頼を失墜させました。
 核燃料サイクル自体も、再処理も含めて、どうしていくんだというところも随分と先送りにされてきたとは思っています。
 まず、この22年間で稼働しているのがわずか250日ということ。この間、1兆円もの、皆様方の税金が使われてしまったこと。この総括を、政権が廃止の方向性を打ち出していかれるのであれば、あわせて求めていきたいと私は考えています。

○地方議員の政務活動費不正使用問題について

【フリーランス・安積記者】
 地方議員の政務調査費の件について伺いたい。富山で、民進党の県連会長の親族のビルに年間かなりの金額の家賃が支払われていたということだが、家賃を支払うことは別に違法ではないが、政党交付金から親族に支払う、それもトータルで1200万円とか1400万円とか、そういった金額だが、この是非についてはどうお考えか。

【代表】
 やはり有権者に理解をされ得る行動ではないと思っています。特に富山では随分と多くの議員がそうした疑いが持たれるような政務活動費の使い方が一連明らかになっておりますので、まず市民・県民の皆様方にご心配をおかけしていること、これは代表としても申しわけなく思っております。
 今、私達の当該議員については厳正な処分を行うべきだと思って、富山県連には指示をしております。一義的には富山県連が党員の処分を行うことになっていますので、なるべく早く行うように指示を出しています。

【北日本新聞・土居記者】
 県連の幹部、代表、代表代行、そして代表経験のある常任顧問が相次いで辞めている。一義的には県連の問題と思うが、この混乱収束に向けて、また組織の立て直しに向けて、党本部として何か関与していかれる考えはあるか。

【代表】
 私的流用ではないかと見られるようなお金の使い方は、どの議員においてもあってはいけないと思います。多くの県民・市民に疑いを持たれてしまって、不信感を生むような行動はあってはならないと思っています。
 現段階では佐々木隆博組織委員長に対して、この問題を重く受け止めて、政務活動のあり方も含めて、まず富山県連のヒアリング、それと我が組織としてどのように再発防止をするのかという一つの基準をつくってもらえないかということはお願いをしています。

○新潟県知事選挙について

【フリーランス・横田記者】
 野党共闘が新潟県知事選でどうなるかについて伺いたい。今、15時から新潟の米山隆一さんが出馬会見をしているが、新潟県連はいまだに出馬を容認していない。県連が容認していない中での処分覚悟の出馬会見になると聞いている。これは党の執行部が米山さんでもいいという方針を出せば丸くおさまって、参院選と同じような「野党統一候補対自民党」という構図になると思うが、米山さんを容認する可能性は高いと考えていいか。

【代表】
 15時からの会見というのは私は聞いていませんでしたので、その中身がどういうものか聞いてみなければ、今コメントはできません。
 ただ、新潟県連の中では組織としてきちんとした適正な対応をとっているという報告が上がっていますので、それが今後何か、どういうふうに変わるのかも含めて、しっかりヒアリングは行いたいと思います。

【フリーランス・横田記者】
 新潟県知事選における民進党新潟県連の対応について確認したい。柏崎刈羽原発の再稼働を左右する県知事選で、全国的な注目を集めると思われる中で、野党統一候補の出馬に新潟県連が反対しているということは、民進党全体のマイナスイメージになるのではないかと思うが、その点についてはいかがか。
 北海道5区補選では蓮舫代表が池田真紀さんを応援に行って、柏崎や泊原発再稼働のことを疑問視する演説をして、善戦したと思うが、あれと同じ構図を、新潟県知事選で野党統一候補を支援するという形になったほうが民進党にとってずっとプラスだと思うが、考えを伺いたい。

【代表】
 私達は組織です。組織として党本部があって、そして地方の都道府県連があります。規約にのっとって、それぞれの手続を適切に進めています。それの例外をつくるということは、やはり組織の統率という部分でもあってはいけないと私は思っています。
 今回の一連の新潟県連の判断においては、その手続に瑕疵があったとは全く思っていません。ただ、新たな動きがあるということでしたら、それは過去の組織の判断で縛り得るものではないかもしれませんので、今、どういう会見が行われているのか把握をしていませんから、一度その会見の内容を見させていただいて、新潟県連がどのようなお考えを持っているのかは、しっかりとヒアリングをさせていただきたいと思っております。

【フリーランス・横田記者】
 手続に瑕疵がなくとも、脱原発の民意の受け皿にならないというのがおかしいのではないか。民進党は、手続に瑕疵がなければ、脱原発の受け皿づくりをしなくてもいいと。

【代表】
 別々のテーマと考えてください。組織の規律というものがあります。脱原発の受け皿もつくらなければいけないというのはわかっています。そこを混同した質問だと、なかなかお答えが届かないのかなと思いますが。
 私どもは組織として一度判断をしています。ただ、県民の皆様方のお声もあるし、新たな動きがあるとするのであれば、その政策の重みも考えて、いま一度新潟県連のヒアリングもしたいと思っています。

【新潟日報・長野記者】
 党本部の対応としては、まず地元の県連からヒアリングをされることはわかったが、仮に米山さんが県連の了解なく県知事選に出馬した場合にどういう処分が想定されるか。例えば新潟県第5区支部長の剥奪とか、そういうこともあるのか。もし考えがあれば伺いたい。

【代表】
 事実関係を確認しないと。重たい話の質問だと思いますので、これは事実関係を確認させてください。

【フリーランス・堀田記者】
 お願いだが、当時の民主党新潟県連は全然自主性がなくて、参議院選挙の前に衆議院4区の菊田真紀子さんを参議院の候補に持っていった。これは枝野さんの独断だが、またダブルの声が聞こえたら戻した。全然自主性がない。その点は、蓮舫代表から注意しておいてください。

【代表】
 私自身も執行部の一員だったので、私も私自身をいさめたいと思います。