党役員会見に関する基本的な方針について

増子輝彦幹事長記者会見

2018年4月23日(月)15時00分~15時33分
編集・発行/民進党役員室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=sP1r_CppeTg


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○北朝鮮の核実験中止表明について

【幹事長】
 まず先週末、北朝鮮が核実験中止を表明いたしました。ICBM、大陸間弾道ミサイルの発射も中止するということでございます。基本的には今までとは違って前向きな発言であり、歓迎をするということにおいては、私ども全くその気持ちでございます。
 しかしながら、本当にこれが核廃止につながるのかということ。そして中距離弾道ミサイルの発射もきちっと廃止をしてやめるのかということについてはまだ不明確でありますので、私どもとしては国を挙げてこの問題にしっかりと対応していくためには、政府にもしっかり頑張っていただくと同時に、我々もその後押しをしていかなければいけないと、そんな思いを持っているところでございます。非核化実現まで最大限の圧力を維持するということも当然のことでありますので、この方針に沿ってしっかりと対応していきたい。

○日米首脳会談 北朝鮮情勢・拉致問題について

【幹事長】
 あわせて、やはり何よりも重要なのは、トランプ大統領との首脳会談が先週行われましたが、このことについても、形の首脳会談だけではなく、中身が本当にどういう形で行われたということもまだ明らかではありませんが、一つ北朝鮮問題について我が国の立場をどのようにしっかりと訴えてきて、またどのような形で関わっていくのか。やはり拉致問題も含めて極めて重要な課題でありますので、このことは一刻も早く総理からの正式な表明も、中身についての表明や発表もしてもらいたいと思っております。
 特に拉致の問題は極めて深刻な問題であります。アメリカの方が3人拘束されていることは、あたかももう解放されることが事実上決まったような報道も今一部でされておりますが、我が国の拉致された方々のことについては、どのような形で安倍総理がしっかりと対応していくのか。極めて重い課題でありますし、重要な課題でありますので、私どもこのことを政府にはしっかり求めていきたいと思っております。

○地方県連大会に出席 新党結党に向けた地方からの声について

【幹事長】
 話は変わりますが、先週、石川県・福井県、両県の県連大会に出席させていただきました。
 両県連とも、いろいろな立場の中で、基本的に一歩前に進んで一日も早く新しい党に進んでほしいということで定期大会が終了いたしまして、皆さんから「とにかく頑張ってほしい。我々も一緒になってやっていく」という決意もまた示されましたので、大変ありがたい思いと同時に、地方を重視する我が党としては、この地方の皆さんの声をしっかり受けとめて、重視をしながら、いい党につくり上げていきたいと。そんな決意を改めて持ったところでございます。

○国会対応 野党が求める4項目へのゼロ回答について

【幹事長】
 同時に、この国会の状況を見れば、安倍政権をめぐってずっとさまざまな問題が噴出しております。
 森友・加計学園の問題、公文書の隠ぺい・改ざん、さらに不正データはもちろんのこと、シビリアンコントロール問題、あわせてセクハラの財務省の対応の問題、一刻も早く安倍政権には退陣をしていただきたいという強い思いを持って今、国会も対応しているわけですが、6党幹事長会談の中で、今、私どもは四つの項目について要求をしておりますが、依然としてゼロ回答のままでありますので、このままでは審議に応じられないということも当然のことであります。
 先週行われた各社の世論調査を見ても、引き続き安倍内閣の支持率は下落し続けているわけであります。もちろん支持と不支持の差がどんどん大きくなってきている、不支持が大きくなっているということであります。
 と同時に、安倍総理に対する「信頼できない」、セクハラの問題を含めてその責任は重いということが、麻生大臣の責任よりも多く出ているということを、安倍総理にはよく考えていただかなければならない。やはり5年半続いた強権安倍政治の体質がここに露呈しつつ、なおかつ人事局におけるさまざまな弊害がこのような形の中で出てきたということを、安倍総理がどのように深刻に受けとめていくのか。
 よく言われている「うみを出す」のは、むしろ行政だけではなくて、安倍政権が本当にうみを出すという責任も持っていかなければいけないわけですから、このことについて私どもも従来から求めてまいりました6党幹事長会談での4項目、一歩も譲らずに、しっかりとこれを要求していきたい。麻生さんの辞任の問題はもちろんのこと、柳瀬さんや藤原さんの証人喚問、あるいは集中審議を徹底的にやっていくという問題、これらを引き続き私どもは要求をしながら国会対応もしていきたいと思っているところでございます。
 いずれにしても、私どもも国会としての責任もあるわけですので、一日も早く正常化をするということを私たちも願いながら、政府・与党には誠意ある回答を一日も早く出していただきたいと思っているところでございます。


■質疑

○財務次官セクハラ問題 政府・与党の対応について

【フリーランス・横田記者】
 セクハラ問題の位置づけ、受けとめを伺いたい。これは公務員の立場を利用して身体的接触・性的行為を求めた賄賂の一種ではないか。賄賂は現金に限らず接待等も含まれる。そういう犯罪的行為、犯罪者の疑いのある事務次官を安倍政権は見逃して、円満退任に持っていこうとも見えるが、その受けとめと安倍政権の対応について伺いたい。

【幹事長】
 ご質問ありがとうございます。
 まさにこのセクハラ問題、言語道断でありまして、今のような「犯罪」と言っても言い過ぎではないほど現実的なものとして私たちも深刻に受けとめているわけであります。
 特に財務省が官房長名で「女性記者に名乗りを上げろ」と言うことは本当に許すまじき行為でありまして、こんなことを行政がやるということは一体何なんだろうと。これは政府と一体となってやっているのか、麻生さんも了解した上でやっているのかということを考えると、極めて深刻な問題になってくると思います。
 どういう形にせよ、福田さんが全く責任も感じず、そして辞任だという形の中でやっていくことは、私どもは実は本当のこと容認できません。罷免をしてもらって厳罰に処するということ。もちろん、これはこんなこと言っては何ですが、退職金なんか出すべきではないということも含めながら、より厳正にしっかりと対応していくということを我々もこれから要求していかなければいけないと思っています。
 このセクハラ問題、本当に単なる言葉だけではなくて、あのテープの中身を聞けば、本当に人権じゅうりん、女性蔑視、何か自分だけが優位性を持って、人間として優位というような傲慢さも感じるわけであります。彼個人の人間的な問題、あるいはその後に続く財務省の体質の問題も私どもとしては容認できませんので、しっかりとこの責任の所在も明らかにしながら、厳正に対処していくことを引き続き要求しながらしっかりと対応していきたいと思っています。

【共同通信・河内記者】
 セクハラの関係で自民党側から発言が相次いでいて、一つは下村博文元文部科学相が、福田次官の発言を女性記者が録音して週刊誌に渡したことについて、講演会で「確かに福田事務次官はとんでもない発言をしたかもしれないけど、テレビ局の人が隠してとっておいて、週刊誌に売ること自体が、はめられてますよ。ある意味犯罪だと思う」と発言をされたと、しんぶん赤旗が報道している。
 もう一つは自民党の長尾敬衆院議員が、野党の女性議員らがこの間セクハラ撲滅を訴える行動をされたが、その場面の写真を載せて、「私にとって、セクハラとは縁遠い方々」とやゆする投稿をツイッターでした。
 こうした2人の自民党議員がされた行為についてはどういうふうに受けとめられるか、所感を伺いたい。

【幹事長】
 お二人とも、一体何を考えているのかなと。特に下村さん、文科大臣経験者でありまして、教育には最も熱心な議員の一人だと自負をしているという形からすれば、事の重大さ、事の深刻さ、そして女性の皆さんに対するそういう思いというものを持っていない。私は、ある意味では議員に値するのかというような、憤懣やる方ない心境でいることは間違いありません。猛省をしていただくと同時に、やはりはっきりとこの辺のことについては謝罪もしていただかなければならないし、下村さん自身が本心としてそういうことを語っているのかどうか、一日も早く明らかにしてほしいなと思っています。
 長尾さんの問題も、これは大変無礼な、失礼な、非礼な話でありまして、そんな発言がネットの中で出回っているということ自体が彼の人格・識見を疑うものであります。かつて彼は民主党にもいたことがありますが、私もよく知っておりますが、体質的にはそんな人ではなかったという思いを持っておりましたので、大変私は失望と同時に「情けないな」という気持ちでいっぱいであります。
 謝罪をして訂正をしたと言いながら、本質的にお二人ともやはりそういう考え方を根底に持っている。これもある意味では「虎の威を借る狐」ではありませんが、安倍政権の傲慢な体質や政治姿勢がそこにしみ込んでしまっているのではないかと思っておりますので、そこはしっかりと自民党の中でも、これからのそういう議員の発言を正していってもらわなければいけない。
 公文書改ざんにしても、このセクハラ問題にしても、野党だけの(考える)問題ではなくて、国会そのもの、国会議員そのものが実は問われていると思うのです。ですから与野党を乗り越えて、このことについてはしっかりと国会議員・選良としての心持ち、そして人格・識見を磨いていかなければいけないということで、決して他人ごとではないということを含めて、私どもも反省を促しながら自分たちの襟を正していくことに努めていきたいと思っています。

【フリーランス・横田記者】
 今の下村大臣の発言に関連して、むしろ犯罪的行為をしていたのは福田事務次官ではないか。公務員の立場を利用して身体的接触等、自分の欲望を満たそうとする、賄賂の罪に値するような行為をしておきながら、それを録音したのは犯罪行為だと言うのは、もう本末転倒ではないかと思う。この見方に対するお考えを伺いたい。
 あともう一つ、この女性記者を呼び出した理由が、森友学園の関係で、森友については財務省が改ざんしたり隠蔽したり情報を出さない一方で、女性記者を呼び出してその見返りに情報を教えるという、これもまた本末転倒だと思うが、その2点について感想を伺いたい。

【幹事長】
 これはおっしゃるとおりだと思います。やはり我々国会議員にしても霞が関の官僚の皆さんにしても、取材対象としては当然オンで話すこともオフで話すこともありますが、いずれにしてもそれはどちらも表に出るという覚悟を持って発言をしなければいけないのだろう。ましてやオンでレコーダーでとるということも認めながら私たちは受け答えをしているということの意識を持っていますから、福田さんだってそんなことは当然、事務次官という最高位に達した方々が知らないはずがない。本当に、自分の責任を転嫁するために相手を犯罪者におとしめるような人物だったのかなと、そんな思いを持っています。  そこは私どももしっかりと人権を守りながら、そういう立場の方々をしっかりと擁護しながら、この問題は徹底的に当事者である福田さん、あるいは財務省、そして政府を追及していきたいと、そんな気持ちでおります。

【フリーランス・横田記者】
 関連して。テレ朝の被害者の女性の顔写真・実名、あと上司の顔写真・実名が今ネット上で出回ったりして、いわゆる二次被害が広まっていると思う。こういう事態を招いたのも余りに真相解明に時間をかけるという政府・安倍政権の対応が招いているのではないか。
 もう一つ、テレ朝の上層部も、この前の会見も記者クラブ限定とか、ちょっと安倍政権に腰が引けて、癒着している面もあるのではないかという、その点も気がかりだ。2点について伺いたい。

【幹事長】
 写真や実名という話、実は先週、大塚代表の記者会見の中で、ある方がその名前をここで出して、それがあたかも大塚代表がそういうことをしたというふうに、間違ってネットの世界で批判を受けております。それは私も院内集会のときに明確に否定をしておきました。ですから、それはその取材する立場の、きょうおいでの皆さんも含めてですが、そこはよく考えてご発言もいただくという最低限のマナーは必要なのかなと。自分が逆の立場になったら一体どういう思いになるのだろうということもあると思いますので、やはりそこは最低限のルールとかマナーとか振る舞いはしていただくことも必要なんだろうなと思っております。
 いずれにしても、テレ朝の社内的なことについて、いい悪いは別として、やはりマスコミですから、そこは堂々と、自分の社員を守りながら、事の重大さをどのように考えて対処するかということは、テレビ朝日さんの基本的な考え方を私たちは求めていきたいと思っていますので、あのことについていい悪いというコメントは避けさせていただきたいと思います。

○世論調査の結果について

【産経新聞・廣池記者】
 産経新聞などが週末に行った世論調査で、内閣支持率が38.3%になった一方で、民進・希望の支持率がともに1%台にとどまった。この受けとめと、今後新党結成する上でどう支持を拡大していきたいか、お考えを伺いたい。

【幹事長】
 本当に残念なことで、野党そのものに対しての支持が、こういう局面でも上がらない。むしろ政府・与党に対する批判と同時に、自民党もある意味では堅調な支持を保っているということ。あわせて、「支持する政党がない」という人がどんどん増えてくるということ。この現状を我々は重く深刻に受けとめていかなければならない。国民の皆さんから見れば、今の政権に対してかわる選択肢がどうも見出せない。それは実は我々の国会に対する対応も含めながら、いろいろなことを反省しつつ、国民の皆さんの信頼を得られるような体制をつくり上げていかなければいけない。
 ゆえに、私どもは新しい政党の方向をきちっと一日も早くつくり上げて、衆参バランスのいい政党をつくり上げていく。残念ながら今日まで、もう何度も申し上げておりますが、民進党については衆議院では「民進党」の名前が出ない。「無所属の会」という形で党籍を持つ方々が大変頑張っておられますが、やはり残念ながら政治は衆議院優位という形がこれ否定できませんので、衆議院側でその「民進」の名前がもっと出ることによっていろいろなことが変わる可能性は十分あると私は思っていますので、私どもが今進めている、できる限り早期に新しい政党に移行することによって、衆参バランスのいい政党で、衆議院で堂々とこの国会での論戦に挑んで追及して、また、批判のための政党ではない形でのしっかりとした政党としての姿を国民の皆さんに示しながら、なおかつ地道な党活動をやることによって支持率を上げていくという不断の努力をしていきたいと思っています。
 国民の皆さんもそういう政党を望んでいると確信しておりますので、その国民の皆さんのご期待に沿えるような新しい動きをしっかりとつくり上げていきたいと思っております。

【産経新聞・廣池記者】
 世論調査でもう一点伺いたい。文書改ざんなどの公文書管理の不祥事をめぐって、「首相と担当官僚は辞任すべき」と答えたのが24.4%だったのに対して、「真相究明と再発防止に全力を挙げるべきだ」が58.7%に上った。野党はこれまで総理や麻生大臣らの辞任を求めてきたが、この結果についてはどのように見るか。

【幹事長】
 これはセットだと私は思っているんです。「辞任」「責任ある」という形は少し低いようですが、やはりこれはセットで考えていく必要があるだろう。公務員の皆さんが隠蔽・改ざんをするということは、本当にこれは国会に対する蹂躙と言いますか、やはりあってはならない行為が行われているということを国会・立法府としては深刻に考えていかなければいけない。それは安倍総理も行政のトップですから、ご自身もそこはおっしゃっているとおり、いろいろと反省をしなければいけない点もあるし、真相を明らかにしなければいけないという話もされているのですから、そこは分けずにセットで考えていけば実は大変なパーセントになりますから、ここのところは切り離すことなく両方をしっかりと私たちはセットで考えて、これからも国会対応をしていきたいと思っています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 希望と合流してそれなりの固まりになったら、その政党の支持率というのは最低5%、もうちょっと、というぐらいのところだと思うが、その辺の覚悟というのはどうお考えになっているか。どうも支持率を上げるためにやるというふうに先ほど聞こえたが、それだったらやはり努力目標でもどれくらいお考えなのか伺いたい。

【幹事長】
 支持率を上げるために新しい党をつくるということではありません。言い方が悪かったならば改めて申し上げますが、安倍政治に、安倍政権に対峙して、政権の選択肢を与えることのできる政党を一日も早くつくりたい。そして衆参バランスのいい政党ができれば、必ず両方の院での国会活動がもっと明らかに強く国民の皆さんにもアピールできるし、今、私どもの「無所属の会」の衆議院の皆さんも大変有為な人材でありますが、いかんせん「民進」の名前が表に出ないということ。今度の希望の一部の皆さんとの新しい党ということになれば、これまた希望の今の我々と新党という方向で頑張っていただいている方々は極めて有為な人材が多いですから、これらの皆さんの国会でのさまざまな論戦・質疑の中で国民の皆さんが「あ、こういう人たちがいたんだ」「こういう新党が目的を持ってやっていくんだな」というご理解をいただく努力をしながら、その結果、支持率は結果的に上がっていくということになろうと私は確信をしております。
 そしてできれば、我々も野党としての支持率として10%をもちろん超え、将来的にはできるだけこれも早く「政権を任せてもいいぞ」と言われるような支持率ができる党の運営や、新たな人材確保や、地道な党活動をやることによって、そしてまたこの党が本当に地方隅々まで、47都道府県に持っている地方を大事にしながら、地方の議員の皆さんとも一体感を持って国民の皆さんの支持を得られるための努力をした結果、支持率が上がると思っておりますので、支持率を上げるための新党ではないということをご理解いただきたいと思います。

○国会対応 野党が求める4項目へのゼロ回答について

【朝日新聞・河合記者】
 国会情勢について伺いたい。冒頭あったが、先週の金曜日から野党6党で審議拒否という形で進んでいる。麻生大臣の辞任など4項目を求めている中ではあるが、もう審議に復帰したほうがいいんじゃないか、特に参院側では審議を尽くしたほうがいいんじゃないかという声が党内からもある。どういった条件でまた審議に復帰するかという見解を伺いたい。

【幹事長】
 基本的には私どもが政府・与党に求めたこの4項目、これのきちっとした回答をしてほしいということ。残念ながら前回はゼロ回答でした。
 今、改めて向こうではどういう答えを出してくるのかわかりませんが、基本的にはこの4項目がきちっと回答がされてくること、その中で我々が国会審議に応ずることができる条件が出てくるのか。従来から申し上げておりますが、特に麻生大臣の辞任、あるいは集中審議をしっかりやり、そして証人喚問をきちっとやるということは最低限のことだと思っていますので、私どもはこういう形を引き続き要求をしていきたいと思っていますし、またそういう一日も早い政府・与党からの回答が来ることを望んでおります。
 もちろん私は6党幹事長会談の中でも冒頭申し上げたことは、「審議を通して追及していくということも一つの考え方であることは間違いない。特に私ども民進党としては参議院国対委員長もそういう姿勢であるので、それを前提としていろいろな議論をきょうはさせていただきたい」ということを申し上げさせていただき、結論としてここは野党6党が一致結束していくことが大事だということなので、今そういう形になっているわけであります。
 もちろん国会を通して追及していくことも我々の責任でありますので、一日も早く我々がそういう環境ができるようにしてほしい。ボールは今、政府・与党にありますので、私どもにどういうボールが投げ返ってくるかということをもうしばらくしっかりと待ちたいと思いますし、逆に一日も早くそういうボールを投げ返してほしいというのが今の私どもの考え方であります。

○新潟県知事選挙の対応について

【IWJ・松本記者】
 今、野党6党一致してという話があったが、新潟県知事選が6月にも行われる。共産・社民・自由は野党統一候補と言っているが、民進党の新潟県連だと思うが、自公との相乗りも排除しないとおっしゃっているようだ。党本部としてはどのような対応をされるのかお聞きしたい。

【幹事長】
 基本的に私は野党統一候補が望ましいと思っております。ただ、地元県連がどのような考えをするかということ、まだ直接お聞きいたしておりません。報道の部分でそういう話が伝えられていることは聞いておりますが、直接新潟県連の皆さんとの話し合いをしておりませんので、そう遠くない時期に私どももこのことについては新潟県連の皆さんと意見調整をしていきたいと思っています。
 ただ、冒頭申し上げたとおり、基本的にはやはり野党統一候補という形の中で知事選挙を戦っていくことが好ましいと私は思っております。

【フリーランス・横田記者】
 新潟県知事選に関連して。地元では待望論として古賀茂明さんとか、「原発ホワイトアウト」の作者の現役霞が関官僚の方の名前が挙がったりしているが、野党統一候補として好ましい候補者のイメージがあったらお聞きしたいのと、当然、原発再稼働が争点になると思うが、それに加えて安倍政権の隠蔽・改ざんの体質を問う選挙にもなるのではないかと思うが、その選挙戦の位置づけについて伺いたい。

【幹事長】
 好ましい候補者像というのは、知名度が高いとか、今言ったような方々ということには限らないだろうと。全く白紙であります、このことについては。どういう方が好ましいかということは。
 ただ、辞任の理由が理由でありますし、今、国会の中でもセクハラ問題が当然大きな問題として取り上げられ、またその責任も明確にしていかなければなりませんから、私はやはり人間的にそういう意味ではクリーンな人がまず好ましいのではないかと思っていますし、原発問題も含めて、野党が統一候補としてできる条件というものをどのような形の中で整理をしていくことができるのかということも大きな要素になってくるのだろうと思います。
 ただ現時点では、まだ全くそういう話し合いをしておりませんので、特定の方を想定してとか、あるいはこういう政策でとかいうことは全く現時点では何ら、6党を含めたこの野党間での協議はいたしておりません。やはり地元の意向も、ある意味では組織政党としてはだいぶ聞きながら尊重していくということも一つの考え方であります。
 同時に、やはり安倍政権にとっての厳しい今の状況を見れば、当然、新潟知事選挙は安倍政権に対する信任投票の大きな意味合いも持つことは当然だと思っておりますので、そういう意味でも野党統一候補として戦っていくことが好ましいのではないかと思っています。

○新党の党名について

【共同通信・河内記者】
 新党協議会が14時から開かれたと思うが、今後の新党名の決め方や、最終的な民進党・希望の党としての新党への了解というか、いつ新党が結成されるか、具体的なスケジュール感についてお願いしたい。

【幹事長】
 このことについては、先ほど新党協議会、14時から開催いたしました。その中で基本政策・綱領、組織・規約・選挙、二つの検討会にお願いしたことについては既に私どもに答申をされておりまして、それぞれ政党で意見交換をしながら、一定の同意、一任をちょうだいいたしましたので、そのことの最終確認をさせていただきました。
 きょうそれぞれ、私ども民進党は16時から両院議員懇談会、希望の党さんは両院議員意見交換会を開催する予定になっております。そこで最終的な、それぞれの党で報告をした後に、党名についてもできればそこでご一任いただければということで、希望のほうがなかなかそこまで至っていないこともあります。私どもは当初から、基本的にはご一任という形のお願いをしてありますし、地方の代表者の皆さんには先週既に党名も含めてご一任をいただいておりますので、きょうは党名のことも含めてしっかりと皆さんにご理解をいただきたい。
 その上で、両代表が幾つかのそういうご意見をいただきながら、お互い意見を交換しながら、あす新党協議会が10時から行われますから、できればあす10時の新党協議会で幾つかの案が出されればなと思っておりますし、基本的に党名はその新党協議会で決めるということがもうスタートした時点で確認されておりますので、あしたもし党名が決まれば、ありがたい方向が出てくるのかなと思っております。
 まだ正式決定ではありませんが、あす10時の新党協議会の中で何らかの党名に関しての方向性も具体的になってくるのではないだろうかと、そういうふうに思っています。