蓮舫代表記者会見

2016年10月13日(木)15時00分~15時33分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=qcS7F_hA5uM


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○年金制度改革法案について

【代表】
 予算委員会の審議、集中審議等を通じて、あらためて大きな関心を持っているのが年金です。
 政府は「年金カット法案」をこの国会で何としても通したいという姿勢を譲っていませんが、やはり審議を通じて明らかになったのは、この法案による新ルールを適用すると、過去10年間遡り(試算し)ますと、現在支給している額より5%低い、国民年金で4万円、厚生年金ですと14万円下がっているという試算を玉木雄一郎代議士が予算委員会で指摘しました。
 このことについて総理は明確な答えをしておらず、私達の質疑者に対して批判めいた答弁をされておりますが、ならば、政府が試算をすべきです。この法案を出しておきながら、どれくらい年金が下がるか試算をしていないというのは、明らかに誠実ではないと私は思いますし、国民の年金不安をむしろ政府の言動によって高めることにつながると思いますので、ここはもっと丁寧に審議をしていくべきだと思っています。
 もう一つは、この「年金カット法案」とあわせて、「年金救済法案」、年金受給資格期間を短くする。これは三党合意で私達が提案したものですが、この法案は必要です。すぐさま通していくべき内容だと思っておりますが、「年金カット法案」と一括審議・採決という提案が与党から聞こえてきていますので、これはあまりにも乱暴だと私は思っています。国民の皆様方の関心をもっともっと高めるためにも、補欠選挙等で訴えていきたいと思います。

○SBS米高値偽装問題にかかる農水省調査について

【代表】
 もう一つは、コメ価格偽装の問題ですが、農水大臣の答弁から、やはり農水省、今の政権の、これもあまり誠実ではない姿勢というのは問題だと思っています。
 調査の詳細を私達は求めました。その調査の内容、やはりしっかりと確認したいと思いましたが、答えず、明かさず、そして「問題ない」の一点張りです。その上で、「問題がない」から、調査内容は詳細にしませんが、「影響試算は変える必要がない」とおっしゃっています。到底納得できません。
 調査票というのは行政文書でありまして、情報公開の対象だと思っておりますので、引き続きこうした情報公開を積極的に、自分達は問題ないんだという部分は説明していただきたいと思っています。


■質疑

○TPP承認案の審議について

【共同通信・関記者】
 TPP審議に関連して伺いたい。日本維新の会と自民党の幹事長が今日会談し、14日の審議入りを目指して協力することで一致した。この14日審議入りに関しての受け止めと、日本維新の会は補正予算にも賛成し、また憲法審査会の審議開始を要請するなど、最近与党に接近を強めているのではないかという見方があるが、この点に関して伺いたい。

【代表】
 ほとんど与党寄りの野党のことは、よくわかりません。
 その上で、TPPの審議入りですが、基本的なTPPの関連2大臣、経産大臣と農林水産大臣は、参議院選挙の後に新任された大臣ですから、国会のルールにのっとってまずは所信表明、自らがどういう思いで大臣としてその職務に当たっていくのかを明らかにした上での法案審議だと思っています。政府自ら、行政府が立法府のルールをひっくり返すことはよもやないと思いますが、やはりここはしっかり立法府のルールを守っていただきたいと思っています。
 TPP法案を最優先する理由はないというのはこれまでと同じでして、やはり最優先すべきはパリ協定の関連だと思いますし、年金の問題だと思っています。

○新潟県知事選挙について

【朝日新聞・中崎記者】
 新潟県知事選について伺いたい。自主投票という形なので所属議員が応援に入るのは問題ないという立場で代表からは説明をいただいているが、今後、米山候補の応援に民進党の執行部の方が入る予定があるのかということと、もしも予定があるのであれば、その狙いとか意図について伺いたい。

【代表】
 これまでと同じなのですが、新潟の県知事選挙は原発という非常にセンシティブな、県民の非常に高い関心があるものが大きな争点になっています。そこにおいては国政の政党対政党の戦いというよりは、新潟県連の考えの「自主投票」というのを組織としては最優先しています。ただ、仲間の議員が県民の声をしっかり受け止めて、そして候補を応援するために現地に入るのを止める理由はないと、これまでも申し上げています。

【朝日新聞・中崎記者】
 ということであれば、代表から主体的に、例えば執行部のメンバーを現地に送り込むといった考えはあるか。

【代表】
 組織として決めたことは「自主投票」ですので、主体的に私がどうこうという指示を出すことはないです。

【読売新聞・佐藤記者】
 代表ご自身の新潟入りは、先週の記者会見時点では未定というお話をされていたが、それは現時点でも変わりないか。

【代表】
 はい。

【朝日新聞・中崎記者】
 他党のことで恐縮だが、泉田知事が本日、自民党本部で二階幹事長と、官邸で安倍総理とお会いになり、二階幹事長・安倍総理ともに森候補への支援を求める趣旨のやりとりがあったということだ。原発政策をめぐって米山さんが泉田さんの後継かと言われている中でのこの対応について、何か受け止めや考えがあれば伺いたい。

【代表】
 既に選挙戦に突入している時に公党、特に政権与党が特定の候補者への支援を前職の方に依頼するというのが適切かどうかというのは、これは新潟県民の皆様方がご判断をすると思います。特に国政の戦いを持ち込むべきではないと私は思っていますので、センシティブな問題が今なお生活に根づいている地域性ですから、そこの判断をしっかり私達は重く見ていきたいと思っています。

○党代表就任から1ヵ月に当たって

【日本経済新聞・宮坂記者】
 15日で、代表に就任されてから1ヵ月になる。この代表に就任されてからの序盤戦、「提案型」を掲げたことの手応えはどうだったのか伺いたい。

【代表】
 まだ、確たる手応えがあるとは思いません。ただ、やはり国会が始まっていますので、実際の論戦を通じてしっかりと提案していくもの、あるいは提案に値さえしないような議論、あるいは提案をする前の、前提の情報公開の要請と、いろいろなものがあると思いますが、基本的に私達は批判だけではないという姿勢で臨んでいると思いますので、これから先も同じ姿勢で臨んでまいります。

【日本経済新聞・宮坂記者】
 今日、連合との意見交換もあり、そこで「わかりやすい基本政策を」という話もあったと思う。細野豪志代表代行のほうから、基本政策づくりに取り組むという話もあったかと思うが、この基本政策づくり、代表としてどういう思いを込めたいか、どういうものにしたいか、その辺の考えを伺いたい。

【代表】
 民進党が目指す国家は「人への投資」というか、全てのライフステージで安心がある社会、そのことによって消費が活性化する。そのために子育ての支援であったり教育の徹底的な力強いまでの支援であったり、あるいは働いている方が底が落ちないような雇用の支援であったり、人生の先輩方、シニア世代の安心を支援することだと思っているので、限られた財源を振り分けるのは、私達は「人」を中心に分けていく。その「共生社会」を求めようとしていますので、その基本軸の中で基本政策を、細野代表代行に今、急いでまとめてもらっているところです。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 蓮舫さんはお美しゅうて、ただ、この頃少しやせたのではないかと言う方がおられたりする。この1ヵ月超激務だと思うが、睡眠時間や食事、どれくらい忙しくなっているのか。土日も全く休んでいない。
 あわせて、以前は朝は10キロくらいジョギングしていたと伺っている。岡田前代表は、代表になってから目を患ったりしたが、健康管理はどんなふうになっているのか。
 どれだけ忙しくなって、今、健康管理はどうなっているのか、この2点を伺いたい。

【代表】
 特段、代表になってから体重の増減があるわけではありません。6月くらいから、にわかに私の周りが随分賑やかになりまして、そのまま私も参議院選挙に突入して、知事選があって、代表選があって、今に至っている中では、特段増減はないのですが、6月の時点と比べたら若干落ちているかなとは思います。
 今は2日に一遍、10キロ走っていますが、それを睡眠時間によって3日に一遍にしたり調整はしています。

【日本経済新聞・宮坂記者】
 この党は一人ひとりの能力が高い、そういうのを生かす党にしていきたいということを訴えられて今の執行部は発足されたと思うが、この執行部人事、執行部体制のこれまでを、まだ序盤戦ではあるが、どう機能しているか、どう評価されているか、その辺についてお聞きしたい。

【代表】
 1ヵ月なので、まだ動き始めたところだと思っています。ただ、国会の論戦、衆議院・参議院を見ていても、非常に前向きな、それこそ批判だけではなくて、自らの試算を示して、政府に対案をお示しをして、そして政府の考えを数値で比較するような質問手法をとらせていただいたり、あるいは三党合意ではないですが、社会保障の分野に関しては何らかの枠組みでもっと前向きな議論をすることができないのだろうかということを長妻(衆・予算委員会理事)さんからも提案をさせていただいた。そういう部分では適材適所で、一人ひとりの能力に相応しい働きをしてくださっているとは思うのですが、全てそれを評価してくださるのは国民の皆様方だと思いますので、謙虚に受け止めたいと思います。

○野党連携について

【NHK・花岡記者】
 連合との意見交換後に神津会長がぶら下がりの中で、今回の補選の形、姿が望ましいと。要するに他党からの推薦をもらったり政策協定を結んだりしないという姿が望ましいのだという話をされていた。代表は常々、(総選挙は)政権選択の選挙なので、これまでの参院選とはちょっと違った形だという話をされていた。代表も他党からの推薦や政策協定はなるべく結ばずに、民進党の公認候補に一本化するのが望ましいとお考えか。

【代表】
 今回の場合は、野党のチェック機能を高めるための二つの補欠選挙です。そこにおいても、私は代表選挙でお約束したように、まずは民進党の旗を立てる。私達の公認候補が国会議員になることによって何をやりたいのか、そこをまずしっかりと国民の皆様方、特にその選挙区の皆様方にお訴えをする。そこにおいて、他の野党の皆様方が共鳴をしていただいて、候補者の一本化というのはシンプルな構図になると。
 総選挙は政権選択を問う選挙ですから、やはり私達の候補者をまず最優先して擁立する。我々の政策をしっかりと訴えていく。そこにおいて地域事情ですとかさまざまな、小選挙区の中においてシンプルな構図はどういうものがいいのだろうかという話し合いは、これから例えば選対委員長のところで行っていくこともあるかもしれません。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 連合は、一本化については了とするが、いわゆる野党共闘についてはかなり消極的だ。それには、野党共闘と言った途端に志位さんや小池さんのほうが非常に発信力があって、野党共闘の真ん中に民進党がいるのかどうか、その主導権が取れているのかどうかわからないということをおっしゃる方はたくさんいる。年明けの総選挙を想定した場合、その野党共闘の真ん中で蓮舫さん自身が勝てる構図をつくっていくという、その辺のお考えは岡田さんの時と一緒なのか、さらに一歩進んで野党共闘の真ん中でやるという感覚になっているか伺いたい

【代表】
 感覚というよりは、これは何度も言いますが、民進党がどういう政党でどういう国を目指して、どういうビジョンを持っていて、どういう国民との約束を提示していて、私達はどんな政党なんだと。選ばれる政策、選ばれる政党として何を持っているのかを、もっと明確に、声高に主張するべきだと思っています。まずこれが直球。
 その周りで、小選挙区ごと、地域情勢ごとに、私達の考え方に共鳴をしていただける野党の方達がおられたら、それは有権者の方にとって「与党対野党」というシンプルな構図が一番選択しやすいと思いますので、そういうことは結果として否定はしません。

○台湾籍の離脱について

【ジャパンタイムズ・尾崎記者】
 国籍問題の関連で伺いたいが、今日の予算委員会のやりとりの中で安倍総理は、蓮舫代表が国籍選択の宣言をしたかどうかについて、国民にきちんと説明責任を果たしたほうがよいのではないかという趣旨の発言をされた。あらためてご自身の戸籍を公開するなどして国籍の選択宣言をしたかどうかということを説明する意図があるのかどうか、その理由とともに伺いたい。

【代表】
 前段の部分は、国会を見ていませんでしたから、そこはちょっとわからないのでコメントしかねます。
 私は、これまでも同じように(戸籍法)106条第1項にのっとって手続を、(台湾)籍を抜いたことによって粛々と行っていますので、今、区役所を通じて届け出たところですから、その対応を待っているところです。ここに尽きます。

【ジャパンタイムズ・尾崎記者】
 これまでの代表のご説明だと、1985年に国籍法の改正があった後に日本国籍を取得されたという説明だったと思う。日本国籍を取得された後に、別に国籍の選択宣言をしたのかどうか、そういったプロセスを別に踏んだのかどうか伺いたい。

【代表】
 繰り返しになりますが、届け出による日本国籍の取得をしました。106条にのっとって、適正な手続をしているところです。

【ジャパンタイムズ・尾崎記者】
 日本国籍を取得したということと、国籍の選択宣言をするというのは別のプロセスだと私は理解しているが、代表の理解はそのようなことなのか。

【代表】
 106条にのっとって適正な手続をしています。

【産経新聞・清宮記者】
 今日、総理が国籍選択の宣言をしたかどうか証明する努力を行わなければいけないということをお話しされたが、それを受けて蓮舫代表として戸籍を公開されるお考えはないということでよろしいか。

【代表】
 すみません、まずそのやりとりを聞いていないので、コメントはできません。

【フリーランス・安積記者】
 国籍法16条に基づいて手続をされているということは、16条は「(国籍)選択の宣言をした日本国民は、外国の国籍の離脱に努めなければならない」とあるので、国籍離脱の宣言をしたという前提での条文だが、宣言をされているのであれば、いつされたのか。これは今まで明らかにされていないが、台湾籍の離脱については日にちも経緯も明らかにされているのに、どうして日本国籍の選択についての証拠を出されないのか、その理由について伺いたい。

【代表】
 戸籍法の106条にのっとって適正な手続を行っています。

○富山県連による政党交付金不正取得について

【北日本新聞・土居記者】
 富山県連の政党交付金の問題で中間報告があり、不正の額と不正の疑いのある額で合計4500万円余りだったことが発表されたが、これに対する受け止めを一言お願いしたい。

【代表】
 確定した額と、疑わしい額を含めて、総額で、佐々木隆博組織委員長が地元で会見をさせていただきました。引き続き調査はしていく予定ですが、あまりにも、あってはいけないことだと私自身は強く受け止めています。
 その部分で、富山県連の(本件関係議員の)除名というのを、そのまま当然だと、可としていましたし、さらにここから先また新たな事実も明らかになってくると思いますが、党として法的手段をしっかり講じていく、その必要性も除外していません。

○記者会見動画について

【産経新聞・清宮記者】
 11日にも伺ったが、民進党の記者会見の動画の扱いについて伺いたい。先週の蓮舫代表の記者会見について、一般のツイッターの利用者が、国籍問題にかかわる部分だけを抜粋してツイッターに投稿した。民進党は、不正にコピーして編集していることが著作権法に抵触するということで削除を求め、利用者のほうもそれに応じたが、国籍問題にかかわる部分の削除を要請したということで「言論弾圧だ」という批判をしている。この抜き出した部分は特に改ざんなどはされていないので、公の政党の対応としてちょっと行き過ぎではないかという声もあるが、代表ご自身の考えはいかがか。

【代表】
 許可なく党が権利を持つ映像を二次利用している場合は、一律に削除(要請)することにしています。ちなみに言うと、今年に入ってこれは数十件あると聞いています。

○「憲法について答える義務はない」安倍総理発言について

【テレビ朝日・延増記者】
 昨日の予算委員会での総理の答弁について伺いたい。憲法について、「憲法審査会で(憲法改正の)リアリティーが増す中、答える義務はない」と総理がおっしゃったが、この発言についてはどのように受け止められるか。

【代表】
 使い分けをし過ぎるのではないでしょうか。今年の2月には、当時の稲田自民党政調会長と憲法9条について(予算委員会で)議論をしていました。でも、私達の仲間が質問すると、「答える義務はない」と。行政府の長が立法府において、その答弁を使い分ける。気分によって、相手によって、「答える」「答えない」と主張されているのは、不誠実だなというのが率直なところです。たしか昨日の委員会で安倍総理は、自民党の案について「論評」したと。与党の質問に対して論評はするけれども、野党の質問に対しては「答える義務はない」というのは、まさに自分中心の国会運営だなと思って、総理として器が小さいなと思います。

○党憲法調査会について

【日本経済新聞・宮坂記者】
 憲法調査会を動かすということに関して、今日役員会が開かれるそうだが、枝野幸男会長にどういった役割を期待されるのか。この憲法調査会でどういう議論を進めてほしいのかという点についてお聞きしたい。

【代表】
 旧民主党結党時から、憲法の問題は枝野衆議院議員を中心に活発に動いて、議論をして、まとめてきてくださって、私達の(民主党時代にまとめた)「憲法提言」にもつながっていますので、やはり歴史の連続性、あるいは憲法に対する造詣の深さ、弁護士としての専門性、それと与野党の、それこそ良識ある、憲法に造詣の深い人達との人脈も含めて、まさにこれ以上の適任はいないと思って、調査会の会長をお願いしました。ここにおいては、枝野会長の思う形で進めていただきたいということもお願いしていますので、そこは全幅の信頼を置いています。

○連合との意見交換について

【フリーランス・堀田記者】
 舛添さんの都知事選挙の時に連合東京・125万と言ったが、この前の告示の時に連合東京の人が大塚駅北口で挨拶した時に、百十何万と言っていた。人間も少なくなっている。それと富山の件に関しても、富山には民進党の有名な代議士もいなくて、基本的に支えているのは連合だと思うが、今日の話し合いの中で蓮舫さんから、労働貴族の問題も含めて、会長に何か注文はされたか。

【代表】
 していません。

【フリーランス・堀田記者】
 連合が(組合員)800万と言っていた竪山さんや山岸さんの時から、私は「ウソ八百万」と言っていたが、(現在の組合員数は)六百何十万かだ。民進党として、これから連合に期待するものは何か。

【代表】
 連合は、私達の最大の支援団体だと思っています。特に我々は、「『働く者』の立場に立つ」と綱領に書いてある政党ですから、その部分では労働政策等を通じて、これまで培ってきた信頼関係。まさに今、総理が「働き方改革」、これは大賛成です。その部分ではしっかりと、専門性の部分では相談をさせていただきながら、私達なりの「働き方改革」の姿勢をこれまでと同じように示していこうと思っています。

○小池都政の評価について

【東京新聞・大野記者】
 東京都政について伺いたい。現在、小池知事が築地市場の移転問題や、東京オリンピック・パラリンピックの問題でかなり踏み込んだ見直しを進めている。これに対する御党の評価をあらためてお聞きしたい。

【代表】
 今までの都政の闇、そういう部分では、あるいは第一党も自民党、そして公明党という、国政と同じような構図があった中で、どれだけの情報が隠されてきたのかなと、率直に思います。そこにおいては、小池知事はよく、勇気ある情報公開並びに問題の提示、そして解決しようとする姿を持っておられると思います。それは大変な勇気だと思い、評価をさせていただいています。

【東京新聞・大野記者】
 現在進んでいる東京10区の補選で、自民党公認の若狭候補は、こうした小池都政との連携を非常に強調している。そういった選挙などが絡んだ分野でも、御党は小池都政を応援すると素直に言えるのか伺いたい。

【代表】
 私達が今、東京10区で戦っているのは、国政の補欠選挙です。都政とは全く関係がありません。むしろ今、都政の混乱を生じさせているのは自民党ですから、そこの矛盾をどのようにお考えになっているのかは、私のほうが候補者に伺いたいくらいです。

【東京新聞・大野記者】
 一定の説得力を持つお話だなと思うが、選挙戦術として今おっしゃったようなことを強調していくとか、代表自ら街頭で訴えるといった考えはあるか。

【代表】
 そうなると、一体誰が候補者なのかという、ちょっとよくわからない報道の構図に乗ってしまうリスクがありますので、私からはあえて街頭活動で言う話ではないと思っています。

○東京五輪・競技会場について

【日本テレビ・古谷記者】
 東京オリンピックの競技予定地だが、ボートなど幾つかの会場を現在予定されているところから移すべきではないかという議論が起きている。基本的には都政のことなのかもしれないが、これはもはや国政レベルというか国際的な話題にもなっていると思う。蓮舫さんは代表として、近いうちに、こうした議論になっている会場などをご自身の目で視察されるような考えは今あるか。

【代表】
 基本的には東京オリンピック・パラリンピックは東京都が行うものなので、それに対して国が細かい口出しをするものではないと思っているのです。
 ただ、予算の問題においては想像以上の膨らみ方をしています。新国立競技場の時とちょっと似たような面があるなという印象は否めません。オリンピック招致時の立候補ファイルの中でも、組織委員会が負担できなかった場合、都が負担できなかった場合には、最終的に国が補填するとなっていますので、国として手をこまねいて見ているべきではないと思っていますので、21日に、その予算が膨らんでいる競技施設、三つあったと思いますが、その三つを視察に行きます。

○生前退位をめぐる議論について

【NHK・花岡記者】
 NHKの今月11日の世論調査で、「特別法をつくって今の天皇陛下に限って生前退位を認めるべきだ」という声が27%、「皇室典範を改正して今後全ての天皇が生前退位できるようにすべきだ」が56%、倍以上の数字が出た。今、政府の中では特別立法で対応できないかという声も出ているが、全ての天皇に生前退位を可能にすべきだという国民の声が大きいということについて、どう受け止めているか。

【代表】
 まず陛下の「お気持ち」をお述べになられた「お言葉」に対して、国民の多くの皆様方が大変高いご関心を持っていることは、とても大切だと思っています。「国民の総意に基づく」という部分だと思いますので。
 私は、やはり前提条件を置くべきではないと思っています。どういう形で、どういう立法でどういう改正で、何を行っていくのか。それは前提を置かないで、今、長浜皇位検討委員会のもとで静かに議論してくださいとお願いをしています。