民進党は19日、衆院の国会対策役員・理事合同会議を国会内で開いた。

 会の冒頭、山井和則国会対策委員長は、前日に佐藤勉衆議運委員長のパーティーでTPPの中心となる山本農水大臣が「強行採決を決めるのは佐藤さんだ」と発言したことについて触れ「きわめて残念な発言が飛び出した。政府は一体何を言っているんだ。これから審議をして、このTPPが農業関係者や国民のために、どういう影響があるのかを真剣に丁寧にこれから議論をする時に、こともあろうに大臣が強行採決に触れる。こんなことは前代未聞」と厳しく批判した。続けて「先日も福井照TPP特委理事が強行採決に言及して辞任したばかり。あの時に絶対こういう強硬なことはしないと政府、与党が約束した」と政府、与党側からの続けてのTPP強行採決への言及に政府の緩みとおごりがあることを指摘した。

 また、山井国対委員長は年金カット法案にも触れて、「先日、政府が発表した年金カット法案の試算。現役の年金が大幅に7%増える。本当か。その前提は今後永遠に賃金は上がり続ける。運用利回りは4.2%。おまけにこの年金カット法案は今後永遠に発動されないという前提で、7%の年金が増える。おかしいじゃないか。年金カット法案で年金がどうなるか試算を示して欲しいと言っているのに、今後年金カットが永遠に発動されないという、賃金が上がり続ける前提での試算しか出してこない」と政府の年金試算の方法のずさんさを指摘。そのうえで「このTPPの強行、年金カット法案の強行、ダブルの強行、こんなことを私たちは断じて許すわけにいかない。全委員会を挙げて、しっかりとした国民のための充実した審議を作れる状況を、巨大与党に対抗して国民の皆さんのために民進党が作っていこう」と出席者に呼びかけた。