大串博志政務調査会長 記者会見(要旨)

2016年10月11日(火)11時46分〜11時56分
編集・発行/民進党政務調査会

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=WnqcTJXsE-E


■冒頭発言 ■質疑

■冒頭発言

○16年度第2次補正予算案対応について

【政調会長】
 今日、国会では参議院予算委員会で補正予算の審議が行われ続けています。これが採決に向けた流れになっていくかとは思われますが、やはり今回の補正予算、アベノミクスの失敗を露呈した上で、その失敗を糊塗するような内容としか思われません。
 効果がはっきりしない公共事業に対して多額の財政資金を投入していく。そのために建設国債まで発行して行っていく。さらには、一方でTPP・農業対策の予算も含まれていますが、これに関する資料は全く開示されたとは言えないようなものになっている。さらには、大雨・台風被害に関する予算は盛り込まれていない。
 こういったことも含めると、とても今、賛同できるような内容ではないということ、私たちのスタンスは変わりません。こういったことは最後まで訴え続けていきたいと思っています。

○TPP審議・SBS米問題農水省調査について

【政調会長】
 かてて加えて、今後の国会のことも考えていくと、色々な論点が出てきていると思っています。
 与党はTPPの問題をどういうふうにしてくるのか。これは私たちも与党の考えを聞いていきたいと思いますが、私たちのほうから再三、前提となる情報は開示するようにと申し上げてきましたが、ここに来て露呈してきている、例のSBS米の問題。金曜日(7日)に農水省からの報告はありましたが、とても納得のいく説明とは言えませんでした。
 結論として農水省は、「SBS米が国内米の価格を下げたという結論は見当たらなかった」と言いますが、このことに関して事業体、業者に対して質問しているかというと、質問していない。ではどういう内容を質問したのかというと、質問内容は教えられない。そんな内容で、単なる聞き取り調査、しかもその聞き取りはどういう内容だったかも言えない、かつ肝心の国内産の米に影響を与えていないかどうかということは聞いていない。こんな調査で、満足、納得できる情報が提供されたとは全く言えません。
 この中でTPPの審議を強行してくるとすると、今年の春にもあった、あの真っ黒な紙をもってして、情報開示したとして審議に突っ込んできたのと全く同じような、極めて国民の声無視の強行的な運営と言わざるを得ないということで、この点は引き続き訴えていきたいと思っています。

○南スーダンPKO駆けつけ警護任務付与について

【政調会長】
 いま一つが、安保法制を経て、この秋にも駆けつけ警護の新任務が南スーダンPKOに与えられるのではないかと言われています。これに関して、稲田防衛大臣がジュバを訪れるということがありました。
 これは私も代表質問の中で、大臣自身が自分の目で安全を確認するのは極めて重要なことだ、と申し上げてきた経緯のある話ですが、非常に驚きましたのが、滞在時間が何と7時間。しかも数ヵ所を選んだようにして回って、それをもってして、落ち着いているというふうに発言をしている。
 このジュバへの稲田大臣の訪問は、ある意味形だけ現地を見たというふうにしているだけで、極めて形式的に、駆けつけ警護を任務付与するためのアリバイづくりをしたと言わざるを得ないと思っています。
 実際7月には政府軍といわゆる反政府軍の大規模な紛争が起こっています。国もしくは国準と言われてもおかしくないような勢力がぶつかっているわけです。こういった中で、それからほんの1〜2ヶ月しか経っていない中で、今のような検討が行われているにも
かかわらず、このアリバイづくりのような形式だけの大臣の訪問で、一体何が結論として得られるのだろうかという気がしてなりません。こういった問題も今国会で厳しく指摘していきたいと思います。

○パリ協定への対応について

【政調会長】
 パリ協定に関して、閣議決定が今日11日に行われたとのことです。
 もとより私たちは、地球温暖化対策をしっかりやっていくべき、というスタンスで臨んでおりましたので、パリ協定に関して政府の動きはむしろ遅いぐらいだと思っています。各国の動きを読み違えたというのはもう明らかで、それは先般、政調役員会で政府からヒアリングを行った時にも外務省の局長から、こんなに早く国際的な環境が整うとは思わなかった、という正直な答弁がありましたが、安倍政権が地球温暖化対策に対していかに不熱心なのかということをよく表す証左だと思っています。
 私たちはもちろん、パリ協定の承認に関しては協力するものは協力していきたいと思いますが、政府のスタンスは厳しく問うていきたいと思っています。

○労基法改正・年金制度改革について

【政調会長】
 併せて年金の問題ですが、労基法を今国会でやるのかやらないのか、はっきりしません。私たちは、働き方改革と言うのであれば、労基法の改正、残業代ゼロ法案、こういったものをやるべきではないと言っています。その一方で、年金に関して受給資格期間を25年から10年に短くするという、私たちにとってこれはあっていいと思われる内容と抱き合わせで、年金をカットする法案を出してこようとしています。
 予算委員会でも何回かこれを追及してきましたが、聞けば聞くほどおかしな制度で、年金の安定性なり将来の安心の姿を全く打ち砕くような内容ではないかと思っていますし、極めてその場限りの内容を唐突に出してきている感がしてなりません。この問題もさらに追及していきたいと思っているところです。
 こういった視点から、今後の国会及び政調活動につなげていきたいと思います。


■質疑

○蓮舫代表動画について

【産経新聞・山本記者】
 ネット上で、民進党公式ページのYouTubeの蓮舫さんの動画を、加工なのか引用なのか、無断で載せていた人たちに対して、削除依頼が民進党からユーザーの方にいったそうだが、これについて事実関係や経緯をご存じであれば伺いたい。

【政調会長】
 ネットでそのようなことが言われているのは見たことはありますが、事実関係の確認はまだ私はしていませんので、広報なりのことだと思いますが、ご確認いただけたらと思います。

○東京10区、福岡6区補選への対応について

【共同通信・野見山記者】
 今日、東京と福岡の補選が告示された。野党の候補が一本化されたが、改めてこれらの選挙にどう臨んでいくか、大串政調会長自身も近く応援に行く予定はあるか。

【政調会長】
 いよいよ告示日を迎えました。蓮舫新体制になって初めての、補欠選挙という形での国政選挙です。
 今の安倍政権がいかに独走傾向を続けて強めているかということは、国会の中でも非常に明らかな論点が出てきているので、これらをしっかり訴えることで政治のバランス役としての立場を強めていけるように、頑張ってまいりたいと思います。
 ただ、双方とも大変厳しい環境下の選挙ですので、その厳しさを真正面に受けながら、とにかく頑張っていくということしかないと思っています。
 私自身も実際、昨日は福岡に午前中半日、そして夕刻には大川市に行ってきました。私自身もこうやって入っているところですが、できる限り時間を割いて応援にも回っていきたいと思っています。  ご案内のように、今日の出陣式は、代表と幹事長で手分けをして回っていただいているところです。