安住淳代表代行記者会見

2016年11月9日(水)14時00分~14時10分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=otcdUS8zY-0


■質疑

■冒頭発言

(なし)


■質疑

○自民党・竹下国対委員長の不適切発言について

【テレビ朝日・原記者】
 昨夜、自民党の竹下国対委員長が、福岡であった陥没事故と国対の井上議員を絡めるような形で茶化するような発言をしたが、これについての受け止めをお聞きしたい。

【代表代行】
 恥ずかしい発言だと思います。福岡の皆さんは怒っているのではないでしょうか。なにか、気の緩みがいろいろなところに出ている一つだと思います。

○TPP承認案・関連法案の審議について

【読売新聞・高田記者】
 安住代表代行は前の国会対策委員長をやられていたが、今回、自民党内でチグハグな対応が出ていて、議長・議運委員長が汗をかいている状況になっている。この一連の動きについてあらためて受け止めをお聞きしたい。

【代表代行】
 やはり幾ら数があっても、「急いては事をし損じる」で、逆に言えば「急がば回れ」というのもあって、与党の特に国会運営というのは柔軟で謙虚であったほうが物事が進む時というのはあるのですが、そういう点で言うと、大変失礼ですがやはり経験不足が露呈したのではないかというのと、なにか数におごって、どんどん中央突破したら何とかなると思ったら、それはもう大間違いだということだから、今回はやはりそういう点を議長は暗に与党に対して言っているのではないかと私は推測します。

【テレビ朝日・原記者】
 先ほど竹下国対委員長が山井国対委員長と会談し、与党側としてはあくまで明日10日のTPPの本会議での採決を求めたいということだが、今後の対応について伺いたい。

【代表代行】
 これ今、(米国)大統領選挙、進行形だから何とも言えませんが、もしトランプ氏が当選するようなことがあって、日本が明日TPPを本会議で強行採決したら、世界の笑いものになると思う。
 クリントン氏はトランプ氏とは違って、たぶんTPPについてオバマ大統領の考え方を引き継ぐ可能性はあると私は思いますが、トランプ氏のこれまでの言行、行動や発言を見ていて、またアメリカにおける支持層を見ていますと、グローバリズムに対する反発がそのままこの票に出ているとすれば、その象徴であるようなTPPを直ちにアメリカがやるとはとても思えない状況です。
 そんな時に、大統領選挙でもし仮に(トランプ氏当選で)決着がついて、明日我が国で、アメリカの見通しも何もないのに、与党だけで強行採決なんかやったら本当に恥ずかしい話になる。それは冷静に、政府は国益のために考えたほうがいいと私は思います。
 本当は、恥ずかしいというよりも、COPでも世界じゅうから笑いものになったが、アメリカの今の政治の動向や、イギリスのEU離脱もそうですが、やはり今年に入ってからはグローバリズムの終焉みたいなものを感じるのです。ものすごくグローバリズムに疲れた人達が、投票行動でそれを示しているというのでしょうか。TPPの問題は、アメリカに早く批准させるために我が国が先駆けて批准するのだということで今まで来たけれども、トランプ氏は明らかに考え方も違うし、そうしたグローバリズムに対していわば反対の立場で立候補なさっているのだから、もし仮にトランプ氏が勝ったら、我が国はその動向を見極めたほうがいいのではないですか。逆に無用な混乱を国内で起こしているのは自民党や安倍さんだということになるのではないですか。
 そういうことはぜひ考えて、明日臨んだほうがいいのではないかと私は思っています。

【朝日新聞・松井記者】
 それでも与党側が明日のTPPの本会議を強行してきた場合、民進党としてはどのように対応されるか。

【代表代行】
 当然、認められませんから、反対もしますし、さまざまな行動はとると思いますが、今やらないといけないのは、為替の市場を見てもそうなのですが、予算委員会を開いたほうがいいですよ。為替もそうですが、株価の動向はちょっと、(会見前時点で)800円近く落としているというのは恐慌に近い勢いですから。明日はどうなるかわからないけれども、今やるべきことはTPPを強行するのではなくて、仮にトランプ氏が当選した場合は、それを受けて我が国はどういうふうにグローバリズムを捉えていくのかということを予算委員会で議論すべきではないか。国民は政治にそのことを望んでいるのではないか。
 本当に、恥ずかしいというか、笑い話ですよね。もし大統領にトランプ氏が当選して、明日TPPを我が国で強行しますなんていうのは、「冗談でしょう」としか言えない話だと思います。

【朝日新聞・松井記者】
 「さまざまな行動はとる」とおっしゃったが、これは具体的に言うと山本農水大臣の不信任案の提出、それを4野党共同でということを含んだ発言だと理解してよろしいか。

【代表代行】
 いろいろなことはこれから夕方にかけて各党と相談しますが、トランプ氏が勝ったら、そんなことを本当にやって、国会で与野党がエネルギーを費やして、TPPを通す・通さないなんてやる以前の話に戻ってしまうのではないか。もっとやるべきことが出てくるのではないですか。

○IR推進法案について

【朝日新聞・松井記者】
 IR(統合型リゾート)について、今日、与党の間で、野党側が審議に応じるのだったら公明党も審議に賛成するということを確認した。民進党としてはIRの審議についてはどういうスタンスで臨まれるか、あらためて伺いたい。

【代表代行】
 代表からまた聞いてもらえればいいと思いますが、私個人としては反対です。審議する環境にもないし、国民の理解が得られるとは思いません。
 やはりカジノを認めるということは、社会的な弱者に対して本当にさまざまなリスクを与えることになりかねないと私は思います。経済の活性化にいい、地域おこしにいいなんていうのは、全く私の考えとは反対なので、あらゆる意味で、議員立法ではありますが、簡単に審議に入らないほうがいいと思っております。刑罰の法体系にも関わるぐらい深い話だから、議連で何かやったら簡単に通るような話ではないと思っております。