【前半】蓮舫代表記者会見

2016年11月24日(木)15時00分~15時15分

【後半】蓮舫代表によるキャンペーン「FOR NEXT」キックオフ記者会見

2016年11月24日(木)15時15分~15時33分

編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=p9Jaq-xo6_4


【前半】蓮舫代表記者会見
■冒頭発言 ■質疑
【後半】蓮舫代表によるキャンペーン「FOR NEXT」キックオフ記者会見
■冒頭発言 福山哲郎幹事長代理

★ビデオ配信URL
https://www.youtube.com/watch?v=TAvtgq1TkNA

■質疑 蓮舫代表/福山幹事長代理

■冒頭発言

○参議院特別委員会での総理との論戦について

【代表】
 本日、参議院のTPP特別委員会で質問をいたしました。(総理は)答弁が不必要に長い、そして聞かれていないことにこだわる、そこにたけておられる答弁だと思いました。非常に残念です。
 (総理は)TPPを批准する意義を今日はやたらと強調されていました。ルールが大事だから、ルールをしっかりと動かす。でも、そのルール自体が世界的に動かなくなったら、この国会での審議は一体何だったのか、という視点で質問させていただきました。
 今日、総理は「たとえ発効しなくても」、発効しない可能性に言及を始めました。ただ、他方でTPP、来年の1月20日(まで)にトランプさんの考えを翻意させることができると確信しているのか、という問いには、「確信はない」ということもわかりました。わからないけれども進めていく、国会で優先審議をしてきた政治責任には言及せず、ということでした。
 かみ合わない質疑になったことも非常に残念ですが、国民に対して知らせないでもいい、自分だけ知っていればいい、こうした姿勢はある意味独裁的であって、ある種怖いなと私は感じ取りました。
 引き続きこのTPPの審議を最優先するのではなくて、やはり長時間労働の是正であるとか、年金をカットするだけでなくて社会保障はどのようにあるべきだとか、あるいは自衛隊の救急救命強化を、急いで実現しなければいけない。我々の対案を審議してもらいたいと改めて強く思います。


■質疑

○萩生田官房副長官の不適切発言について

【日本テレビ・古谷記者】
 先ほど委員会での質問も総理とやられていたが、少し時間が足らなかったようなので、もう一回伺いたいが、(シンポジウムでの)萩生田官房副長官の「プロレス」発言について、代表の受け止めをお願いしたい。

【代表】
 田舎にもプロレスにも失礼な発言ですよね。随分気持ちよくお話しになられて、いろいろな暴言が出ておりますが、国会というのは与党も野党も、それぞれの専門性と知恵を持って、政府の出してくる法案、私達が出した議員立法も含めて、本当に真摯に120%の力をもって臨んでいる立法の場に対して、「茶番だ」とか、あるいは、「田舎のプロレス」というのをどういう意味でおっしゃっているのかわかりませんが、何か私達が手を抜いているかのような表現をされるのは、率直に申し上げて承服しがたいと思います。あるいは、立法府をバカにしています。
 また、強行採決についても、「野党が(採決の)邪魔(強行)」だとご発言をされておりましたが、野党と与党、そうした議論があって、民主主義のさまざまな手法にのっとった審議を経て法律案というのはいい中身になっていくものですから、「野党が邪魔」という判断も、立法府、あるいは政党、野党を選んでいただいた国民を、まさに愚弄している考えだと思って、到底納得できません。

【朝日新聞・中崎記者】
 「田舎のプロレス」発言もあったが、日本人の謝罪についての一連の話とか、いろいろ政府談話について誤解を与えかねないような発言だった。その2点も含めて、今回、閣僚のこういった話が続いている。本日はちょっと時間がなかったと思うが、萩生田副長官についても今後民進党として、対応についてはいかがお考えか。

【代表】
 我が国政府が国内外に発信する談話について、戦後70年の総理談話について、あるいは過去にもさまざまに出した談話や考え方について、誤ったメッセージを発したことがあると、官房副長官がお話しになられたわけですから、どの考え方、どの談話、戦後70年の総理談話のどの部分が誤っているのか、どうすべきだったのかは、ぜひ自ら「ここだ」と明快にしていただいて、国会で審議する話になるのではないかと思います。

○IR推進法案・党内議連の立ち上げについて

【フリーランス・横田記者】
 党内にカジノ推進議連が立ち上がったことについてのお考えと、党内で意見集約をどう図るか、今後の対応等について伺いたい。

【代表】
 党内、IR(統合型リゾート)についてはさまざまな声があることはもちろん承知しております。議員同士が議連を発足して勉強していくというのは、これは民主主義として当たり前のことだと思います。
 ただ、もう会期は残り少なくなりましたし、現実的に国会の中で審議して、あるいは参考人をお呼びしてという(のは)時間的にも実現性は低いものだと認識しています。ただ、仮に国会で審議をしていく方針になった場合には、党内、賛成の方・反対の方、さまざまな方達の議論をやはり丁寧に重ねて、党としての対応は決めたいと思います。

【産経新聞・山本記者】
 カジノ法案の関連で、蓮舫さん自身はIRを推進するという考え方自体についてはどう思われているのかということと、例えば通常国会のようにたっぷりの時間があれば、次期国会で推進に向けて議論してもいいのか、そのあたりの賛否について伺いたい。

【代表】
 IRに関しては、「賛成」の立場の方もおられれば、「慎重審議」という方もおられれば、まだご自身の考えが定まっていないという方も党内にはいます。
 私自身は、射幸心の問題であるとか、あるいは依存症の問題もあります。まだ世の中において100%の支持をいただいている法律案ではないとも思っていますので、もう少し慎重にすべきものではないのかなと個人的には思っています。
 ただ、実際に国会で審議・採決という運びが見えた場合には、党内としても方向を決めなければいけないとは考えています。

○草野球チーム「民進カチマス」の試合結果について

【テレビ朝日・延増記者】
 話題は変わるが、昨日、民進党で前原誠司キャプテンのもとに結成された「民進カチマス」の初試合が行われたが、残念ながら負けてしまった。蓮舫代表の受け止めと、お誘いなどあったのか伺いたい。

【代表】
 実は階猛政調会長代理から「試合に出てください」という要請をいただきました。私、すごいやる気だったんです。ただ、残念ながら昨日は大阪で集会が入っていたものですから、出られないということは1週間前に伝えておきました。
 女子中学生に負けた、とありました。何が敗因なのかを切に分析してもらいたいと思います。

○トランプ次期アメリカ大統領について

【ジャパンタイムズ・尾崎記者】
 先ほどの委員会のやりとりについて伺いたい。安倍総理が、トランプ次期大統領について、「人として信頼できる」とおっしゃっていた。その理由として、トランプ氏はあくまでも自分は次期大統領なので、首脳会談という形をとらずに、米国には2人大統領がいてはいけないという認識のもとに、自分は信頼できる人だと判断する、ということをおっしゃっていた。この総理の見解についての代表の率直な受け止めをお願いしたい。

【代表】
 現大統領に対して敬意を示すのは人の常識として当然のことだと思っておりますので、このことをもって「信頼できる」と率直な評価を下すのは、理由としてはあまりにも不十分なように思います。特に選挙戦の時に、女性をあからさまに差別する、あるいは宗教・民族(による)差別・区別、ある意味“ヘイト”に近いような暴言も繰り返した候補者ですから、そこを超えてもなお「信頼できる」と思われた、もっと他の理由を答弁してくださると思っていましたので、現大統領に配慮するだけで「信頼できる」とお考えになるのは拙速ではないのかなというのは、率直に思いました。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 トランプさんの新方向というか新政策がだんだん見えてくるわけだが、今の民進党執行部に知米派の方がおられるのかどうかということがあって、例えば外相経験者、岡田克也さんや前原誠司さんもいるわけだが、党内に対策チームとか、向こうで独自の調査をしてくるとか、何か民進党としての「対トランプシフト」のお考えがあったら伺いたい。

【代表】
 基本的には議員外交で共和党・民主党それぞれ影響力を持っているアメリカの議員の皆様方とおつき合いのある仲間が、党内には多くおります。その部分で共和党あるいは次期大統領に距離が近い方がどれぐらいおられるのかも含めて、今、幹事長のところでまとめています。

○バラエティ番組への出演について

【フリーランス・安積記者】
 先週末テレビ番組に出られたが、それに対して周りから何か反響はあったのか伺いたい。
 テレビ番組ではご自宅を寝室まで公開されたが、二重国籍の件についてかねてから求められている戸籍の公開を考えているか。
 先ほどTPPについて、総理に対して、国民に知らせなくていいというような考えがあるように思えると批判されたが、代表は総理大臣を目指されるということで、その戸籍についてはかなり国民の関心どころだと思うが、これについてはいかがお考えか。

【代表】
 1番目に対しては、特段ありません。
 2番目に対しては、考えは変わっていません。
 3番目に対しては、TPPに対して、税金を使って海外出張をしている。そして、アメリカには政権移行法という法律があります。大統領選が終わった直後から、次期大統領、そして次期副大統領には、連邦政府から公費で事務所と人件費が支払われます。3500ある大統領(任命)ポストを、まさにその公費を使って任命をしていくわけですが、まさにそれが政権移行チーム。その部分においてドナルド・トランプ次期大統領は既に公人であります。次期大統領・公人と、現日本国内閣総理大臣がお会いしたのであれば、詳細は外交ですから全部オープンにできない理由も承知をしています。その上で、特段、国会で急がせているTPPの審議、それを左右する次期大統領の意向を確認したのかどうなのか。そのことを公開するのは総理大臣としての責務だと私は思っています。

【やまと新聞・松原記者】
 二重国籍の話の関連だが、先日テレビのバラエティ番組に出られた際に、お子さんも出られていたと思う。10月18日に、週刊誌の記事で、オフレコ懇談が行われて、戸籍を公開すればいいのではないかという記者からの問いに対して、自分の子どもに影響を与えてはならないと蓮舫代表が答えたという記事がある。一方で自分の子どもに影響を与えてはというところと、他方で別の番組で娘さんがテレビに露出して、いいとこ取りというか、都合のいいところだけ出ているのではないかという声もインターネットで出ているが、その辺の考えをお聞きしたい。

【代表】
 週刊誌の記事は把握していません。その週刊誌の記事に基づいた質問にはお答えできません。
 番組に関しては、それぞれ子どもたちの意見を聞いて、「出てもいいよ」という自分達の意思です。


【後半】蓮舫代表によるキャンペーン「FOR NEXT」キックオフ記者会見
■冒頭発言

○次の世代のためのキャンペーン「FOR NEXT」をキックオフ

【司会・福山哲郎幹事長代理】
 今日は蓮舫代表によるキャンペーン「FOR NEXT」の会見をさせていただきたいと思います。
 まずは冒頭、キャンペーンのPV(プロモーションビデオ)をご覧いただければと思います。よろしくお願いします。
〔「FOR NEXT」プロモーションビデオ上映〕
★ビデオ配信URL
https://www.youtube.com/watch?v=TAvtgq1TkNA

【福山幹事長代理】
 我々としては子どもとママのために、それから働く女性のために、そして、例えば非正規雇用で働く女性・若者、さらには子育て中のカップル、さらには学生、そういった次の世代に向けてのキャンペーンとして「FOR NEXT」を企画いたしました。
 その第一弾として、お手元にありますように、まず11月26日、山梨で宮沢由佳参議院議員のもとで、「NPO法人子育て支援センターちびっこはうす」での交流を皮切りに、「FOR NEXT」キャンペーンをしたいと思います。その後、新潟、大阪、愛知、宮城、福岡と、「FOR NEXT」キャンペーンをさせていただきたいと思います。
 これは、今申し上げたように、次世代の、いろいろな状況で今頑張っておられる、生活をされている皆さんに対して、我々自身が我々の考えていることをお伝えするとともに、その人たちと交流、懇親、そして意見交換をすることによって民進党の考え方もお伝えをし、それぞれの地域で頑張っている皆さんの声も聞いていくというキャンペーンです。
 蓮舫代表を中心に、女性議員だけではなくて男性議員も協力しながら、このキャンペーンを推し進めていきたいと思いますし、今ご覧をいただいたPVに関しては、ネット上等を含めて広く拡散をしていきたいと考えております。
 このキャンペーンは画一した形でやるのではなくて、いろいろな問題意識を持っているそれぞれの、活されている人達やNPOとも協働しながら進めていく予定になっております。
 それでは、まず26日、キックオフのキャンペーンとして宮沢参議院議員が山梨で予定されているイベントについて、お願いします。

【宮沢由佳参議院議員】
 11月26日は山梨県韮崎市から、NPO法人が指定管理を受託している二つの施設での視察・交流を企画しております。
 元ショッピングセンターだった施設の3階にある500平米の子育て支援センター「にら☆ちび」はたくさんの親子が利用していますので、この日は土曜日、たくさんの赤ちゃんからお父さん、お母さん、おばあちゃんまでが蓮舫代表のお越しをお待ちしております。
 そして、その地下に230平米の中高生のための居場所、青少年育成プラザ「Miacis(ミアキス)」が10月9日にオープンしたばかりです。こちらでは中学生・高校生・大学生との懇談を予定しております。
 韮崎市長を初め、赤ちゃんから中高生、おばあちゃんまで、代表のお越しを心待ちにしておりますので、ぜひ皆さんも楽しみにしていてください。

【福山幹事長代理】
 それでは、代表からこのキャンペーンに向けて一言。

【蓮舫代表】
 代表に就任して2ヵ月になりました。そろそろ蓮舫らしいメッセージを、特に我々の女性議員の仲間、そして地方で頑張っている女性議員ネットワークの仲間、そして今まで私達を支援してくださった方以外にも、民進党に、あるいは政治に、関心と興味を持ってもらいたいと思って企画しました。
 どうしても民進党あるいは政治は、女性の問題というと「育児支援」「教育」というところになりがちなのですが、「FOR NEXT」、まさにその次の世代のために何をするかというのは、子どもだけではなくて、ひとりで生きる選択をした方、あるいは子どもを持たないという判断をした方、あるいは伴侶に先立たれて単身世帯で生活しているシニア世代の方達、全ての人に対してのメッセージを我々から力強く発信していって、双方向で、いただいた声をしっかり企画・立案、できれば議員立法という形に持っていければと思っています。
 「FOR NEXT」、全ての次世代のために。

■質疑

○「FOR NEXT」キャンペーンについて

【日本経済新聞・宮坂記者】
 あらためてだが、今までもこういう女性らしさとか、こういう“ならでは”の視点のこととか、視察なども含めていろいろ代表は取り組まれてきたと思うが、こういうキャンペーンという形で新しく打ち出すことの効果はどういうものを狙っているのかあらためてお聞きしたいのと、今「蓮舫らしい」という言葉が代表の発言にあったが、代表の考える「蓮舫らしさ」を一言で表すとどういうことなのかもお聞きしたい。

【代表】
 全ての女性に、政治を届けたい。全ての女性に、政治は遠くないということをまず知っていただく。そのキャンペーンです。まずは女性から。女性の視点から、政治、それを実際に現場に行くことによって双方向でわかり合えればいいと思っています。この国の半分は女性ですから。
 残念ながら、今、国政選挙の投票率は2人に1人。地方選挙に至ってはそれこそ3人に1人という状況です。全ての女性が投票に行ったら、それは底上げされます。私達は、そこにしっかり届くメッセージをお伝えしていきたいと思います。
 「蓮舫」というと“はっきり”“くっきり”というイメージがあるのですが、できれば“まったり”“のんびり”と。(笑い)「FOR NEXT」、次の世代には、しっかり、ゆっくり聞いていくんだ、まったりして皆さんと同じ目線を持っているんだ、ということをお伝えしていきたいと思います。

【フリーランス・堀田記者】
 この中に入ると思うが、今、奨学金に利息をつけないとか、あるいは奨学金をただでくれと言うのがいる。そもそも、大学は行かなくてもいい。アメリカなどでは軍隊に行って、その金で後々大学に行くという人がたくさんいるし、日本でも、私の仲間なんか中学を出てから定時制高校に行って、働いて、それで大学に行くというのがいた。今、そこいらで、奨学金をただでくれとか、利息をつけないでくれとか、非常にずうずうしい若者がいる。これに対して注意してもらいたい。大学は行かなくてもいい。義務教育ではない。行くのだったら自分の金で行けと。

【代表】
 全く賛同できません。
 「ずうずうしい」という判断はやはり主観になると思います。ただ、細やかに見ていって、本当にその大学に学習のために、勉強のために行かれている子どもと、そうではない子がいて、その部分で目に余る現象をたぶん指摘されていると思う。
 確かに大学は義務教育ではありませんが、親を選べない子どもたちが、親の経済環境、あるいは自分がどんなに頑張っても学費を稼ぐことができない中で、中卒あるいは高校中退、大学進学を諦める。能力を伸ばすことを自己責任で諦めざるを得ない人達を、私達は支援したいと思っています。そこは丁寧に見ていきたいと思います。
 おっしゃっている意味の本筋も理解した上での答弁です。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 「FOR NEXT」の主役はママと子どもと。とすると、これはサポーターは、例えば福山さんとか、蓮舫さんのご主人とか、誰がサポーターになるのかなと。そういうサポーター募集みたいなものはどんなふうになっているか。

【福山幹事長代理】
 先ほど「女性の視点で」と代表は言われましたが、主役はママと子どもというか、次世代の若者ももちろん含まれます。一人で頑張って非正規雇用で働いている人達も含まれます。ただ、この状況の中ではママと子どもに視点は置きますが、若者達も、ママと子どもも、いろいろな次の世代について我々としては幅広くいろいろな意見を聞き、我々の考え方も伝えていきたいという趣旨です。
 「サポーター」というのは、党のサポーターという意味ですか。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 女性、女性、ということだが、蓮舫さんのところなどはご主人がやはり大変に貢献しているわけで、ここにいる皆さんみんな、ご主人を含めてやはり男性がどう絡んでいくのかな、どうなっているのかなと。

【代表】
 必ずしも女性限定ではなくて、しかも家族限定ではなくて、「FOR NEXT」、つまり家庭を持たない方達、持てない方達も含めて支援していくということですから、まずは全ての女性にさまざまな機会を通じて、政治が身近であることを伝えるキャンペーン。それをもっと展開していく時に、家族、あるいは子どもさん、あるいは親御さんの問題とか、いろいろ広がっていくことはあるとは思いますが、まずは限定しないで、幅広く女性の視点から始めたいと思っています。

【フリーランス・横田記者】
 12月11日に新潟で開かれるということで、原発再稼働問題についてテーマとして取り上げる考えはあるか。新潟県知事選でも女性が頑張って、米山知事当選に貢献したと聞いているので。
 日ロ関係・経済協力でも、柏崎刈羽原発を廃炉にして、そのかわり日ロがパイプラインを引っ張ってLNGで東京に電気を送るという、原発にかわる産業政策もテーマになると思うので、せっかく新潟まで、全国各地を回るのであれば、原発・エネルギー問題も取り上げるといいのではないかと思うが、その辺のお考えをお聞きしたい。

【代表】
 アイデアをありがとうございます。
 地域に限定せず、エネルギー、環境というのは私達の関心事の一つでもありますので、どういう機会にどういう取り上げ方ができるのかわかりませんが、まずは始めてみたいと思います。

【日本テレビ・古谷記者】
 このキャンペーンを通して重要な課題が見えてくると思うが、先ほどお話が出た奨学金とか、育児・教育はパッと我々の頭にも浮かぶものだが、ある程度下調べもされていると思うので、今想定されているものの中で「実はこんなこともあるのではないか」というようなものがあれば、ご紹介いただきたい。

【代表】
 企画はまず、我々の国会議員、あるいは地方自治体議員の地元で、それぞれが普段接点を持っているNPO団体であるとか、さまざまな取り組みのところから始めようとは思っています。
 実際に現場に行くと、今、現場のほうが国や公より進んでいるということはよくあります。実際に、兵庫に行った時にNPO法人の方達のお話を聞きましたが、70歳、75歳以上で、一人で、そして年金が足りなくて、1日3食を諦めている人達に、どうやって自立をしてもらえるかという視点で、ここは介護施設のデイサービスにアルバイトでその方達に来てもらえるという、いわゆるマッチングをしていました。時給1000円とかで1日2時間・週3回、そうすると週6000円、月2万4千円。今の基礎年金にそれを上乗せしたら、少しだけ生活に余裕が出てくる。それと自分が必要とされている場所がある。同世代の人が同世代を介護で支援する。そのことによって元気なご高齢者がより元気に、介護に入っている方達が「自分達も頑張ろう」という、精神面的進歩も見られているということでした。
 つまり、公では全くそこまで視点が行かなかったものが、実際に現場では認定NPO法人等が一歩進んで実現していることがありますので、そうした動きを運動体として応援することもできると思っています。全ての落としどころを政治・法律ということではなくて、地域でできることを横の地域に広げていくこともこのキャンペーンではやっていきたいと思います。

【朝日新聞・中崎記者】
 キャンペーン、今後も視察をいろいろ重ねられて意見交換ということだが、その上でどのようなアウトプットというか、政策にどう反映させるとか、これがどうつながるかということについて伺いたい。

【福山幹事長代理】
 今、代表から言われたとおりで、現場に行けばいろいろな課題が見えてきます。地域のほうが答えを持っているような場合もあるかもしれません。重要なのは生の声を聞くということです。それから、いろいろな幅広い層の方々と接するということです。26日の山梨のキャンペーンは、民進党の支持者に限られるわけではありません、世代も限られるわけではありません。その幅の広さと、問題を吸収していき、それを政策に実現していくことが政党の一つの大きな役割だと我々は思っておりまして、その役割を果たすためにこのキャンペーンがあるとご理解いただければと思います。